文●加藤亜里沙(東京本社)

どの国に行ってもお土産屋さんを覗いてはニヤニヤしている雑貨好きの私ですが、今回ブータンに行くことになってハタと止まりました。「ブータンって何を売ってるんだろう…」日本のアジア雑貨屋さんに行ってもブータン産の雑貨は目にしたことがありません。試しに風スタッフに聞いてみます。「切手が有名だよ」「織物がすごくきれいだから、キラ(女性の民族衣装)作ってきたら」「王様バッジはやっぱり必須アイテムでしょう」答えはどれも、他の国では耳にしないものばかりでした。「きっとどこでも見たことのないオリジナルなお土産が見つかるんだろうな」まだ見ぬブータン雑貨との出会いにわくわくしながら日本を発ちました。

織物と言えば民族衣装 「キラ」
(女性の民族衣装) かかとの高いサンダルでおしゃれに
織物と言えば民族衣装「ゴ」(男性の民族衣装)ちびっ子も民族衣装です
実際ブータンに行ってみると、さすが自国文化の伝統保護に努めてきただけあって、お土産も「そこでしか買えない」とっておきのものがたくさん見つかりました。仏具や美術品、精巧な模様と絶妙な配色の織物、竹細工に木工品など、どれをとっても作った人のぬくもりが感じられる工芸品ばかりです。
日本には物が溢れているからお土産なんて必要ない、置き場所もないし…という考え方も分かります。確かに必要不可欠ではない物を買うのは贅沢なのかもしれません。でも、私がやっぱりお土産を買ってしまうのは、お土産があればどんどん風化していってしまう旅の思い出を日常生活のふとした瞬間に思い出せるから。毎日の繰り返しになってしまいがちな日常生活で、お土産が外国の匂いや雰囲気を運んでくれ、日本にはないその国独特の色使いやカタチがちょっとだけ気持ちをハッピーにしてくれます。そんな日常生活をちょっとだけハッピーに彩るブータンのお土産の中でも、今回はブータンでしか買えないブータンオリジナルなものをご紹介します。
※仏具や骨董品は、公営土産物店のレシート又は国外持ち出し許可証が必要となります。詳細は購入の際にお店にご確認下さい。
※下記表示価格は、ティンプーのエンポリウム(公営の土産物店)と郵便局で2009年4月に販売されていた価格を掲載しています。お店によって違いますので、参考程度にして下さい。
※1Nu(ニュルタム)は約2.1円です。(2009年6月現在)
◆織物

布

テーブルセンター
4,370Nu

バッグ
380Nu

玄関マット
6,475Nu

鍋つかみ
345Nu

ポーチ
460Nu

ペンケース
240Nu

ハンコ入れ
145Nu

クッションカバー
540Nu

ネクタイ
323Nu

小物入れ
190Nu

リュックサック
625Nu
… 織物いろいろ …
パロ空港に到着してまず驚いたのは、「本当に皆民族衣装を着ているんだ!」という事でした。1989年に伝統文化保存の観点から国王が公の場での民族衣装着用を奨励したため、公の場では大半の人々が民族衣装に身を包んでいます。男性の民族衣装は「ゴ」、女性の民族衣装は「キラ」といいます。着道楽と言われるブータンの人々は、色の合わせ方が本当に上手で、原色同士もさらりと組み合わせて着ています。普段着ではインド製の機械織りの布を使った民族衣装を着ることも多いですが、特にお祭りの時は手の込んだ手織りの一張羅に身を包みます。何ヶ月、時には何年もかけて丁寧に織られた織物。「民族衣装を持って帰っても着る機会がないなあ」という方も、小物なら持って帰りやすいですね。
購入場所
エンポリウム(ティンプー)他
◆服

ゴ、キラ一式 2,500Nu~
旅の最初にゴやキラを買って、ブータン旅行中に毎日着るのもおしゃれ。手縫いや絹素材は5,000Nu~、機械織りの綿素材なら1,500Nu~3,000Nu。ゴを着るなら黒のハイソックス+王様バッジが流行のスタイル。
主な購入場所
メインストリートの商店(パロ、ティンプー)他

刺繍のジャケット 14,250Nu
これを完成するにはどれくらいの月日を要したのでしょうか。細やかで美しい刺繍のジャケットは着るのがもったいないくらい。同じような刺繍のベッドカバーもありました。
主な購入場所
エンポリウム(ティンプー)他


国民総幸福Tシャツ 350Nu
「GNH(国民総幸福)はGNP(国民総生産)より重要だ」という、かの有名な第4代国王の言葉をうけて「GNH(国民総幸福)は笑顔から…」というメッセージが印字されたTシャツ。
主な購入場所
郵便局(パロ)
◆伝統工芸品

竹細工 360Nu
ホームステイをすると、竹の入れ物(バンチュ)に入れたお菓子を勧められる機会があるはず。軽くて丈夫な竹細工は、赤、黄、青などに竹を染めて編まれているのでカラフル。お弁当箱にも○。
主な購入場所
エンポリウム(ティンプー)他


木工品 左270Nu 右230Nu
木の器は、ブータンのタシヤンツェ地方の特産品です。タシヤンツェには国立の美術工芸学校があります。特に漆塗りの木の器の表面はつるつるして、触り心地もなめらかです。
主な購入場所
エンポリウム(ティンプー)他

木彫りのお面
装飾が見事な観賞用のお面も、ツェチュの仮面舞踊に使うような実用的なお面も売っています。サイズも手のひらサイズから顔の何倍もあるビッグサイズまであり、さまざま。
主な購入場所
エンポリウム(ティンプー)他
◆仏具


ミニ・マニ車 左665Nu 右1900Nu
回すだけで中に納めた経文を読んだのと同じ功徳が得られるという、マニ車。中にはちゃんと経文が入っています。卓上タイプの他に、「マニ・ラコル」と呼ばれる手持ちタイプもあります。
主な購入場所
メインストリートの商店(パロ、ティンプー)、エンポリウム(ティンプー)他

仏像 2,090Nu
同じ仏教圏といえども、国によって、また作者によって異なる仏像の顔や形。毎日会いたいと思えるような美しい仏像に出会えたら、本当にラッキーですよね。
主な購入場所
メインストリートの商店(パロ、ティンプー)、エンポリウム(ティンプー)他
◆美術品

タンカ(平たい布や紙に書いた仏画)
意味を知れば知るほど奥深いタンカ。本来は信仰の対象として祈りの時に用いられるものであるため、作家の名前は記載されていません。質も値段もピンからキリまであるから見極めが難しいところ。
主な購入場所
メインストリートの商店(パロ、ティンプー)、エンポリウム(ティンプー)他

ブータン写真集
ブータンの独特な建築物、小坊主さん、民族衣装に身を包む人々、市場、山々…。どこを取っても絵画のようなブータンの風景を、プロの目線から切り取った写真集。お気に入りの1冊を探してみて下さいね。
主な購入場所
メインストリートの商店(パロ、ティンプー)、空港の売店他
◆食べ物

乾燥松茸 100g 700Nu
ブータンは知る人ぞ知る松茸の産地。ベストシーズンの7月中旬~8月中旬のブータンは、松茸をお召し上がるチャンス!シーズン以外も乾燥松茸はいかがでしょう。
主な購入場所
メインストリートの商店(パロ、ティンプー)他

ウィスキー 700Nu
ブータン製のウィスキーは、信じられない安価。そして、風の旅行社の洋酒好きによると、「味もなかなかイケル」らしいです。写真は1983-85年にモンドセレクションを受賞したスコッチウィスキー。
主な購入場所
酒屋(パロ、ティンプー)他

蜂蜜 275g 150Nu
ティンプーのホテルの朝食でトーストに添えられていたブータン産の蜂蜜。濃厚な味に衝撃を受けてお土産で買って帰ったお客様続出でした。ヨーグルトやクラッカーと一緒に食べても美味しいですよ。
主な購入場所
メインストリートの商店(パロ、ティンプー)他
◆その他

王様バッジ 70Nu~
第5代国王ジクメ・ケサル・ナムゲル・ワンチュックのバッジ。ブータンの人々は王様が大好き。民族衣装の胸に王様バッジが流行のスタイルです。第4代、第5代国王のツーショットのバッジも人気です。

郵便切手
切手の種類が豊富な事で有名なブータン。ティンプーの中央郵便局に行くと、クリアファイル3冊に及ぶ切手コレクションから好きな切手を選んで買うことができる。模様は舞踊、花、動物、民話など様々。
主な購入場所
郵便局(パロ、ティンプー)

ステッカー
どこの国に行っても見かける国旗や、IラブBHUTANのロゴはもちろんのこと、ブータンらしいのがマンダラステッカー。私は旅先でステッカーを買ってはスーツケースにぺたぺた貼り付けています。
主な購入場所
郵便局(パロ、ティンプー)

ポストカード
旅先からポストカードが届くと嬉しくなるのは私だけではないはず。ある風スタッフは、旅に出ると仲良くなった旅先の人に切手を貼ったポストカードを渡し、自分宛に手紙を書いてもらうそうです。
主な購入場所
メインストリートの商店(パロ、ティンプー)、郵便局(パロ、ティンプー)他

CD 540Nu
旅の途中に耳にしたブータン音楽をお持ち帰り。どこにいても音楽をかければあっという間にブータンの壮大な景色が広がります。「ダムニェン」と呼ばれる弦楽器の音色はのんびりするのにぴったり。
主な購入場所
エンポリウム(ティンプー)、メインストリートのCDショップ(パロ、ティンプー)他

レモングラス水 190Nu
ブータンの高級ホテルやレストランに入ると、よくさわやかなレモングラスの香りがします。ほんの少し手首につけるだけで、気分がすっきりするだけでなく、虫除けの効果も期待できる優れもの。
主な購入場所
メインストリートの商店(パロ、ティンプー)、エンポリウム(ティンプー)他

今回私がブータンから持って帰ったキラは我が家のシングルベッドカバーになっており、目にするたびに、織物工房で熱心に機織りしていた女性を思い出させてくれます。テレビの上に置いている卓上マニ車を見ると、寺院で眠らないように身体を揺らしながら経文を唱えていた小坊主さんを思い出します。そして、忘れたころに届いたブータンの郵便局で出した絵葉書は郵便局でわいわい言いながら一緒に切手を選んだ楽しいツアー参加者の皆さんを思い出させてくれました。皆さんはブータンでどんな旅をして、どんなお土産と出会うのでしょうか。ここでご紹介するブータンのお土産が、楽しい旅の思い出を運んでくれることを願って。
2009 年 5 月 18 日 月曜日


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