添乗報告記

添乗報告記●ブータン最大の祭 パロ・ツェチュ祭とホームステイ 7日間(2012年4月)

 
あでやかなゴ、キラを来てお祭り見物(ツェチュ会場にて)
あでやかなゴ、キラを着てお祭り見物
(ツェチュ会場にて)

2012年4月2日~4月8日 文●宮内 愛(大阪支店)

4月2日(1日目)

出発前にお電話では話をしていたけれどやっぱりいつもドキドキします。成田空港で皆さんとの初顔合わせをすませ、東京から出発するお客様と搭乗手続きへ。タイ航空はほぼ定刻に出発し、バンコクに向かいました。30分程度遅れてバンコク空港に到着。バンコクで大阪からのお客様と無事合流し、バンコク市内のホテルに向かいました。バンコクの熱い空気に出迎えられて、明日からのブータンの旅が現実なんだと改めて気が付きました。私自身は2005年以来7年ぶり2度目のブータン訪問です。


4月3日(2日目)

起床3時、チェックアウト3時50分とまだ暗いうちにホテルを出発して再び空港に向かいます。搭乗手続きを済ませ、尾翼に龍のマークの付いたブータンの国営航空会社ドゥルク航空の飛行機に乗り込みました。バンコクを発ってから4時間後の10時ごろ、ダッカ経由でついにパロ空港に到着しました。入国手続きを終え、日本語ガイドのシンゲ、サブガイドのツェテン、ドライバーのニマと合流すると、さっそくパロ周辺観光へ出発です。空港を見下ろせる展望ポイント、日本より一足早く桜の花が咲いていたキチュ・ラカンとまわると、パロ中心部へ戻り、レストランで昼食をいただきました。ご飯、じゃがいも、ニンジン、カリフラワーと見知った食材を使った料理が並んでいたので、唐辛子ばかりの食事だろうと心配していた参加者の皆さんも、安心して初めてのブータン料理をいただきました。
午後は昨年9月の地震の影響で、修復中の国立博物館(タ・ゾン)の隣にできた資料館を見学し、本日のパロ観光は終了。山の上にあるタ・ゾンからはツェチュ祭の会場をちょうど見下ろすことができ、会場に集まる人垣と中心でくるくる舞っている踊り子というツェチュの様子が見えて、4/6のツェチュ祭見学への期待が高まりました。

レストランでの初めてのブータン料理
初めてのブータン料理
桜がきれいに咲いていたキチュラカン
桜がきれいに咲いていたキチュラカン

4月4日(3日目)

朝食を取り、9時ちょうどにホテルを後にして、今日は一日ティンプーとその周辺観光です。郵便局ではブータン国王や干支の龍の切手や絵葉書が売られています。ブータンは少し変わった切手でも有名で、前回はソノシート切手や、ホログラムの切手を見たことがありましたが、今回見つけたのはブータンの民族音楽が収録されているというCD型の切手。手紙と共に音楽も届けることが出来るのは一石二鳥ですが、国際郵便でもちゃんと届くのかすこし心配になる新作でした。
郵便局の後は織物博物館へ。実際の織機や年代物の織物の展示があり、日本で織物をされている方には特に喜んでくださいました。

ターキン
ブータンの国獣 ターキン

その後もティンプー観光はまだまだ続き、教室におじゃました途端お経を唱える声が3倍くらいになる、やんちゃそうな顔つきをした小坊主さんのいる国立僧侶学校であるデチェンポダン、昼食をはさんでメモリアル・チョルテンやティンプーから少し離れた場所にあるターキンの保護施設などに行きました。
ターキンはブータンの国獣でもあり、ブータンに行ったらターキンを一度は見てみたかった私は、柵にかじりつくようにして観察してしまいました。数が少なくなりつつあるためこの施設で保護をしていますが、頭が山羊、体は牛に似ているずんぐりむっくりの体をしたアンバランスな見た目のターキン。スノーマントレッキングなど難易度の高いブータン・トレッキングでは、とても運がよければ野生のターキンと遭遇するかもしれません。
再びティンプーに戻り、いろいろなお土産がそろうエンポリウム、織物を見に町の布屋さん、本屋さんをまわりました。布屋さんでは皆さんのブータン布購入意欲に火がついて購入希望者が続出し、布の裁断待ちで列が出来るほどでした。店の売り子さんもてんてこ舞いになり、買い物終了時間を延ばすくらいの賑わいで、鮮やかな色使いの布を皆さん手にいれて満足していただけました。
一日満喫した首都ティンプーを後にして、パロへもと来た道を戻ります。今日の宿泊は町の中心から少し離れたホテル、ジャンカ・リゾート。コテージ風のお部屋もあり、周りは畑に囲まれていますので、朝夕時間があれば周辺散策するととても気持ちがいいのでお勧めです。

デチェンポダンの小坊主さんたち
デチェンポダンの小坊主さんたち
町の布屋
ゴ、キラ、反物が並ぶ町の布屋さん


4月5日(4日目)

お粥やパン、焼きトマト、卵料理で腹ごしらえをして、今日はタクツァン僧院トレッキングへ向かいます。麓の木立が生い茂る中を抜け、ゆっくり1時間半かけて第一展望台へ。4月上旬は石楠花も咲き始めていて、真っ赤な石楠花とタクツァン僧院の凛々しく聳える様が展望台からとてもきれいに見えました。第二展望台から僧院までのVの形になった折り返し階段をひーひー言いながらも、全員が頂上の僧院までたどり着くことが出来ました。撮影ができないのでお見せできないのが残念ですが、ツェチュ祭でのクライマックスともいえる演目、グル・リンポチェの八変化の仏画や仏像についてシンゲから解説を受け、実際に明日見るであろう仮面舞踏の予習もばっちり。期待が高まります。

タクツァン上り
タクツァン上り
石楠花と僧院
石楠花と僧院
急な階段
僧院への最後の急な階段
第二展望台から
第二展望台にて全員集合!
タクツァン下り
景色を眺めながらタクツァン僧院を後にする

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会いたかった!

トレッキング後は今日から2泊するパロのホームステイ先のお家ツェリンさんのお宅へ向かいました。皆さん初めてのブータン民家訪問でしたが、私は前回もツェリンさん宅に泊まったことがあり、再会を楽しみにしていました。黄色を基調とした豪華なゴを着て出迎えてくれたお父さんはナント私を覚えていてくれて、再会の喜びをあつ~い抱擁でお祝い。
ツェリンさん宅は築100年ほどだという木と土でブータン様式で建てられた3階建のお家に実際に2泊出来たことで、これまで見たお寺やゾンのどこよりも歴史を感じる居心地の良い場所でした。



4月6日(5日目)春のパロツェチュ当日

タンカの開帳
タンカの開帳

朝4時半。まだ暗い中起床して、5時30分の出発時間を待ちます。待っている最中にゴロゴロと春雷が轟き始めました。ブータンは龍の国。ツェチュ祭開催日に雨が降るのも吉兆とされています。そしてツェチュ祭の時には晴れが多いとも言われているので、晴れてほしいと祈りながらバスに乗り込んで会場へ。ツェチュ祭会場へはちょっとした坂を15分歩いて向かいますが、上り口に到着した時には「雨は吉兆といっても、いくらなんでも降りすぎだよ~。」というくらい、雨が本降りになってきてしまいました。会場が近づいてくると、お祭最終日早朝にのみ掲げられる巨大な仏画「トンドル」が見えてきました。
雨の中トンドルへのお参りを済ませ、パロ市内で朝食を食べたあと、9時ごろ再び会場へ。ツェチュ祭はブータンの人々にとって大切なお祭りということもあり、より身近に感じていただきたかったので、会場に到着するといったん解散して皆さん思い思いの場所で見ていただくことにしました。何とか雨も上がって会場西側の斜面には続々と人が集まってきました。人、人、人。もう、ウォーリーを探せ!のように、皆さんはブータン人に溶け込んでしまって見つけ出せません!
その後も雨は降ったりやんだりを繰り返し、ツェチュ見学を最後まで見られないかと思う場面もありましたが、昼食をはさんで三度目の正直。私もブータン人一家の隣に座り、遂に始まったグルリンポチェの八変化の踊りも見ることが出来ました。

ウォーリーを探せ ブータン版
ウォーリーを探せ ブータン ツェチュ版
隣のかわいい一家
隣のかわいい一家
メインの仮面舞踏
メインの仮面舞踏
アツァラに絡まれた人たち
道化アツァラに絡まれた人たち

夜はホームステイ先に帰ると、キラ着付け体験や、村の女性による踊りを見せていただいたりと最後の夜を楽しみました。

ステイ先での民族衣装ショー
ステイ先での民族衣装ショー!
村の女性たちとの記念撮影
村の女性たちとの記念撮影


4月7日(6日目)

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龍印のドゥルク航空

朝4時に起床。ホームステイ先では早朝にもかかわらず用意してくれた、ブータンの最後の食事をいただき、後ろ髪を引かれながら空港へ向かいました。空港に到着するとお別れにガイドから道中を無事に過ごせるようにという思いが込められた白い布「カタ」を一人ずつ掛けてもらい、5日間一緒に過ごしたシンゲさん、ツェテンさん、ドライバーのニマさんと記念写真を撮りました。
再び尾翼に龍の付いたドゥルク航空に乗り込みバンコク、そして日本へと帰国の途につきました。

どの国に行ってもまた来たいなと思うことは多くありますが、きっとまた来るんだろうなと思わせてしまうのがブータンという国の不思議な所。次に私がブータンの地を踏むのはいつになるか分かりませんが、いつでも待っていてくれるお父さんに会える日を今から楽しみにしています。