【バードウォッチングツアー添乗報告記】
1/17発 台湾 山桐食堂に集まる鳥とヤマムスメ4日間

ツアー名:台湾 山桐食堂に集まる鳥とヤマムスメ4日間【バードウォッチング】

2019年1月17日(木)~21日(月) 
文●写真:五百澤 日丸 (いおざわ・ひまる)


各地から台北・桃園空港へ到着。入国審査は他からの飛行機も多く大混雑です。外気温14℃の中、中型バスに8名様の参加者と現地ガイドのジェニファーさん、五百澤の総勢10名が乗って出発しました。本日の宿泊は谷關温泉。目的地までは約3時間のバスの旅です。


 台湾バードウォッチング 1日目

予定より早く谷關温泉へ到着できそうだったので、ジェニファーさんのフィールドである石岡という町の「情人木橋」で賞鳥をしました。

ここは川が流れる台湾の片田舎、と言ったところでしょうか、果樹園、小動物園、街道の町などの環境を散歩していると、さっそくジャワハッカの群れが見られました。どうやら川で水浴びをしたようです。ひとつの木に続々と集まり、羽繕いをしています。よく見るとクロヒヨドリやメジロ、シロガシラなどの姿もあります。

川沿いを歩くと草地の中から「ミー」という声がします。マミハウチワドリやアオハウチワドリの声です。残念ながら姿は見られませんでしたが、代わりにシマキンパラやキセキレイ、バンなどを確認していると、上空をカンムリオオタカが舞っていました。


カンムリオオタカ幼鳥カンムリオオタカ幼鳥

その後、そのカンムリオオタカが電柱に止まって探餌している姿を近距離で観察し、カンムリと言われる「冠羽」も確認出来ました。その他にもオウチュウやシロハラクイナ、セグロコゲラ、カヤノボリなど32種類の鳥たちを観察できました。


カンムリオオタカカンムリオオタカ

夕方、谷關温泉に到着し、夕食後に鳥合わせをして解散。皆さん、温泉はいかがでしたか?


 台湾バードウォッチング 2日目

早朝、ホテル前に集合して賞鳥に出かけます。温泉は大きな渓流が流れる峡谷沿いにあります。急峻な山に囲まれているので、主要道路に沿って裏道が1本ある程度で、家の数も多くありません。裏の小道へ入ってみると、さっそくヤマムスメやルリチョウ、ベニサンショウクイ、カンムリチメドリ、タイワンヤマガラ、ズアカエナガ、ゴシキドリ、セグロコゲラなど、次から次へと鳥たちが現れます。そろそろ朝食に戻る時間ですが、なかなかそれを許してくれません(笑)。後ろ髪引かれる思いで朝食へと戻りました。でも良かったですね!


カンムリチメドリカンムリチメドリ

朝食後、八仙山森林遊楽区へ向かいます。やや濃いピンクのカンヒザクラが4分咲きの中、山の斜面につくられたトレイルを歩きながら賞鳥します。この時期はカンヒザクラの花に集まる小鳥たちも見頃なのです。カンムリチメドリをはじめクロヒヨドリやタイワンシジュウカラ、キバラシジュウカラ、ズアカエナガやムシクイ類などの姿も見られました。

八仙山を出発し、いよいよ今回のメインの一つ、山桐の赤い実に鳥が集まる、通称「山桐食堂」と言われるポイントへ向かいます。途中、大きいスズメバチの巣を襲っていたと思われる、ハチクマを発見しました。この後も、ハチクマは何度も確認することができました。お昼頃に「山桐食堂」へ到着。すでにカメラを構えた現地の方が数名います。まずはキジの仲間のサンケイを確認。


サンケイ雄サンケイ雄

山桐の実に集まる鳥たちはというと・・・これがあまり良い状況ではなく、チャバラオオルリとカンムリチメドリがパラパラ見られるだけ。本命であるタイワンツグミの姿は見ることが出来ません。一番の目的だった鳥ですが、これは痛い・・・。


チャバラオオルリ雄チャバラオオルリ雄

しかし、出ないものは仕方がないので、皆さんにご希望を聞いて、すぐにミカドキジのポイントへ向かいます。標高2,600mの林道の終点からさらに数分歩いて道路脇のポイントに到着。ここでもカメラを構えた現地の方が座っています。ガイドのジェニファーさんが現地の方と話をして、我々もそのポイントに座らせていただけることになりました。日暮れが近くなってようやくミカドキジのオスとメスが現れてくれました。天気も上々で(寒かったですが)、いい一日の締めくくりとなりました。


ミカドキジ雄ミカドキジ雄

夜はカオジロムササビを探す「夜探」ならぬ「夜賞」です。しかしなかなか姿は見せてくれず、林道を少し歩き回りました。結局なんとか1頭見つかり、ゆっくり姿を観察することができました。遠くでしたがオオフクロウの声も聞けました。


 台湾バードウォッチング 3日目

この日も早朝賞鳥。ホテル周辺の庭を歩きました。はじめは静かでしたが、一度バードウェーブがやってくると、一気に賑やかになりました。目玉はカンヒザクラの花にシマドリが多数やってきて、間近でじっくりと観察・撮影できた事。シマドリはお祭り状態となり、その中にミミジロチメドリやキバラシジュウカラなども混ざってきました。しかし毎度の事ながら、一番いいタイミングで朝食の時間がきてしまいタイムアップ。


ミミジロチメドリミミジロチメドリ


シマドリシマドリ

その後は、林道の終点へ行くことにします。狙いはタカサゴマシコなど。果たして出会えるかな? と、やや心配になっていましたが、到着後すぐにアリサンヒタキのお出迎えがありました。アリサンヒタキに誘われるように後をついていくとキンバネホイビイやタカサゴマシコの雄雌などが出現し、楽しい観察時間を過ごすことが出来ました。


アリサンヒタキ雄アリサンヒタキ雄


タカサゴマシコタカサゴマシコ

今日は台北まで移動しなくてはならないので、残った時間は「山桐食堂」に賭けることにしました。しかし今日は土曜日でポイントには大勢のカメラの放列が・・・。そして晴れているためか、またしてもタイワンツグミの出現はありませんでした。とても残念です。朝食の後はムネアカヒタキのポイントで粘るも、これもハズレ・・・。そんな中でもタイワンシジュウカラやズアカエナガの姿を何とか観察・撮影して大雪山での賞鳥は終了。台北までバスで移動しました。


 台湾バードウォッチング 4日目

早朝賞鳥。今回はもう一つのメインであるヤマムスメを狙います。ホテルのすぐ隣にある公園へ行くと、さっそくズグロミゾゴイを発見。その後、我々の目の前に飛んできました。だれか餌をあげている人がいるのでしょうか、まるで何かをねだっているかのような表情です。

そうしていると、ガイドさんの「ヤマムスメいるよ!」の声。すぐにそちらへ向かいます。その後はヤマムスメ祭りとなり、地上をホッピングする姿や樹上で何かをついばむ姿、ついには目の前の池で水浴びまで披露してくれました(笑)。その後もタイワンオナガやルリチョウなどを間近に見られました。今日も後ろ髪引かれる思いで、朝食へ戻ります。充実の早朝観察&撮影で皆さんも大満足?されていたようです。


ヤマムスメヤマムスメ

朝食後は最後の賞鳥ポイント、都市公園の台北植物園へ向かいます。園内のポイントを巡るとゴシキドリやバン、ベニバト、そしてヒメマルハシの観察・撮影会となりました。ひと盛り上がりしたらシマアカモズのおまけもあり、植物園での観察が終了。小龍包で有名な台北市内のレストランで昼食を楽しみ桃園空港へ。空港到着後、チェックインして解散です。


今回はタイワンツグミに会えずとても残念でした。また改めて台湾バードウォッチングのツアーへご参加いただければ幸いです。


【今回確認できた鳥達】


マガモ、カルガモ、ミヤマテッケイ、テッケイ、サンケイ、ミカドキジ、カワウ、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、アマサギ、ゴイサギ、ズグロミソゴイ、カタグロトビ、ハチクマ、カンムリワシ、カザノワシ、カンムリオオタカ、シロハラクイナ、バン、オオバン、カワラバト(ドバト)、キジバト、ベニバト、カノコバト、アオバト、オオフクロウ、ヒメアマツバメ、カワセミ、ゴシキドリ、セグロコゲラ、オオアカゲラ、ヤマゲラ、チョウゲンボウ、ベニサンショウクイ、サンショウクイ、アカモズ、アオチメドリ、オウチュウ、ヒメオウチュウ、クロエリヒタキ、カケス、ヤマムスメ、タイワンオナガ、カササギ、ホシガラス、ハシブトガラス、リュウキュウツバメ、イワツバメ、タイワンヤマガラ、ヒガラ、キバラシジュウカラ、アウアカエナガ、ゴジュウカラ、カワガラス、カヤノボリ、シロガシラ、クロヒヨドリ、ニイタカキクイタダキ、タカサゴミソサザイ、コシジロムシクイ、ミヤマウグイス、キマユムシクイ、コムシクイ、ハータートムシクイ、アオハウチワドリ、マミハウチワドリ、アリサンチメドリ、ダルマエナガ、カンムリチメドリ、メジロ、ヒメマルハシ、マルハシ、メジロチメドリ、ホイビイ、タケドリ、キンバネホイビイ、ミミジロチメドリ、ヤブドリ、シマドリ、シキチョウ、チャバラオオルリ、ルリチョウ、コンヒタキ、キクチヒタキ、アリサンヒタキ、ムネアカヒタキ、カワビタキ、ミドリガラスモドキ、ジャワハッカ、カバイロハッカ、ハナドリ、キセキレイ、ハクセキレイ、タカサゴウソ、タカサゴマシコ、シメ、スズメ、コシジロキンパラ、シマキンパラ



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