開講記

[自然を知る]標高1,000mで薬草観察

 
小諸の森で
小諸の森で

標高600m~800m付近は健康にもっともよい標高とされ、事実、長野県は長寿県として知られています。そこから少し上がった標高1,000m付近は、生活に有用な薬草がもっとも豊富な地域ですが、それも長寿であることと関係があるのかもしれません。そんな標高1,000mの空気を吸いながら薬草観察しませんか。標高1,001mの菱野温泉・常盤館周辺を、アムチ(チベット医)小川さんの解説で歩きます。

[開講日]2012年10月6日(金)
[講 師]小川 康
 
報告者●豊田 枝里子

少々前の話になりますが、素晴らしい秋晴れに恵まれた日、「標高1,000mで薬草観察」の講座に個人的に参加しました。
「薬草」観察、なんて聞くと、ちょっとお堅い話に思えるかもしれませんが、例えば「着の身着のままで突然自然の中に放り出されたり文明が滅んでもサバイブできるような知恵を、講師の小川さんを通して自然から学ぶ」と思っていただけると良いかもしれません。
話を聞きかじるだけではなく、実際に草もかじります。

山に生えてる草をかじるなんて危なそ〜。と思われた方。その感覚はぜひ大切にされてください。毒草も普通にありますから、一歩間違えると山には危険がいっぱいです。
しかし、ここでは小川さんというなんとも心強い導き手がいらっしゃいますので心配には及びません!
小川さんは20代の頃は、薬草とあらば殆どなんでも口に入れていたという歴戦のツワモノ。危険な目にもやはり遭ったそうですが、それゆえに語れる薬草への知恵は、学術的なことに明るくない私にはかえってわかりやすく、すんなりと薬草の世界に入ることができました。
この日はトリカブトも見ることができましたが、こういった毒草一般の見分け方や逆に人間にとって有用な薬草の見分けのポイントも教えていただきました。

会場となった長野県の小諸では、高地ならではの植物はもちろん、イチョウやクリなどの食卓でもおなじみの木、気づかないだけで実は都心でも見ることができるという薬草もありました。
それぞれの用い方や薬効、苦いとか香りが良いなどといった特徴を聞くうちにだんだんと自分の気に入りの薬草なども出てきて、山にはなんてたくさんの宝物に溢れているんだろうと思うまでに至りました。小川さんが連載されているブログは『ヒマラヤの宝探し』と名付けられていますが、お目当ての薬草を探すのはまさに宝探しのようだと納得です。だって、欲しいんだもん(という心境)。

チョウセンゴミシ
チョウセンゴミシは
「朝鮮五味子」と書くそうです

講座中、とくに私の心を掴んだのがチョウセンゴミシ! 美味しい! 美味しいものはやっぱり盛り上がります。
チョウセンゴミシは標高1,000m付近に生えているそうなので、「標高1,000m」を冠した薬草観察の主役と言えるかもしれません。口に入れると甘酸っぱさの中にも複雑な味が広がるその実をこぞって「試食」してしまい、危うくあるもの全部いただいてしまうところでした。笑。

こうして実際にみんなで(←ここ重要)山に入り、触ったり口にいれたり探したりと、ワイワイしながら歩くのは想像以上にとても楽しい時間でした。植物を扱うお仕事をされている方もいらっしゃれば気分転換に来てみましたという方もいらっしゃり、参加者の動機はさまざまでしたが、「自然と関わること」が皆さんお好きなのだなあと伝わってくるような気持ちのよい一体感が生まれていました。

高低差のない道をちょっと歩いては立ち止まり、の繰り返しで、山歩き的にはまったくハードではありませんので、薬草に関する知識を深めたい方はもちろん、山の恵みをちょっと味わってみたい方やきれいな空気を思いっきり吸い込んでリフレッシュされたい方にもおすすめです。

風の噂では、春にもこの講座をやる予定とのことです。
山は季節によって見せる表情を変えるので、その違いを楽しみにまた参加してみたいと思っています。


今回出会った薬草

クリ、ガマズミ、イチョウ、ツリガネニンジン、マムシグサ、テンナンショウ、ダンコウバイ、イラクサ、カキドオシ、サンショウ、アマチャヅル、アキカラマツ、タケニグサ、チョウセンゴミシ、ヨモギ、ゲンノショウコ、アカネ、ホウノキ、ウルシ、クサノオウ、トリカブト、ヤマウコギなど―

カキドオシ
カキドオシ
ホウの実
ホウの実
イラクサ(ネトル)
イラクサ(ネトル)
サンショウの実
サンショウの実
アキカラマツ
アキカラマツ



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