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ラオスの少数民族 1泊2日のアカ族の村探訪

 

文●川崎 洋一(大阪支店)

アカ族の村
アカ族の村は尾根上に作られる

ラオス北部でのトレッキングでまず最初にやることは買い出し。朝にぎわう町外れの大きな市場へ。その後、車は山間部を走り、何もない道端で降ろされドライバーは「また明日」と去っていった。ここからアカ族の村への旅が始まった。旅した場所は、ミャンマーや中国との国境に近いラオス北西部ルアンナムター県、96%が原生林というナムハー自然保護区の豊かな森にある村だ。
小さな川を右に左に渡り少しずつ高度を稼ぐ。ランチは、原生林の中に倒木で作られた簡易テーブルに手際よくバナナの葉を敷いて食卓の完成。市場で購入した惣菜や果物、カオニャオ(もち米)などを盛り付けていく。昼食後、更に上へ。尾根に出て、見下ろすと登ってきた谷筋が緑の木々に覆われている。少し進むと、谷向こうにカラフルな屋根が並ぶ尾根が見えた。

二人だけの小さな小屋
二人だけの小さな小屋
原生林の中を歩く
原生林の中を歩く

アカ族の朝は早い
アカ族の朝は早い
日の出とともに起き、農作業へ
日の出とともに起き、農作業へ



アカ族は山頂に村を作る。周辺の少数民族にはない独特の伝統だ。そして村には必ず門があり、毎年1つずつ建て増していく。村に入ると大きなぶらんこがあった。アカ族は毎年収穫の後、高い生木を使ってぶらんこを作り収穫に感謝するのだとか。また結婚相手が決まると二人でこれに乗って意思表示をし、親元の家とは別に二人だけの小さな小屋に寝泊りする。そして村の会議で二人の結婚が認められるという手続を踏むらしい。


村は尾根に沿って細長く伸びていて見晴らしも風通しもいい。山頂に暮らすのは病気になりにくいからという話を聞いたことがある。お世話になったお宅のお嫁さんは最近病気を患い何度か村のシャーマンに大枚をはたいて治癒の儀式をしてもらったもののよくならず、今度町の病院に行こうと思っているとのこと。今も生活のベースには精霊信仰がある。
村は電気が来ていないので日の出とともに起き、日没とともに床に入る生活。夜はアカ伝統のマッサージを受けた。村では野良仕事から帰ってきた両親に毎晩施してあげるという。丁寧なマッサージの後すぐに眠りに落ちることが出来た。
朝、暗闇からごそごそと朝餉の準備をする物音で目が覚める。アカ族の人は働き者だ。朝6時半には村人が何人も朝もやの中農具を抱えて周辺の畑へと散っていった。


ラオスは山岳地方に暮らす人々の衛生面、教育面が改善できるようできるだけ町の近くに下りてくるよう指導しているそうだ。そこに中国資本も絡んで保護区と保護区の隙間に開発が入り込んでいる。村では何人か伝統的な銀装飾の髪飾りをした女性とすれ違った。以前はもっとたくさんの人が身につけていたのかもしれないが、衣類服飾は町のものが流入している。朝、村には中国製品の行商人がオートバイで乗り付けていた。伝統の文化も変わりつつあるアカ族の村、今の内に訪ねておきたい。


日本発着の日数目安:8日間
ベストシーズン:10月~4月

ラオス少数民族の村めぐり  [終了] アカ族の村トレッキング&ナムター川下り6日間

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風通信」47号(2013年4月発行)より転載