ツアー関連情報

虎跳峡トレッキングのすすめ

 

中国雲南省麗江―旧市街が世界遺産に登録されたナシ族の街。その麗江から北東約50kmの山間部に標高差3,000mを越す大峡谷があります。伝説に虎が跳び越えたといわれるほど川幅が狭まっていることから『虎跳峡』と呼ばれています。

玉龍雪山は13の峰が連なります
玉龍雪山は13の峰が連なります

 


世界屈指の大峡谷『虎跳峡』


ヒマラヤの東端にも近い5,000m級の2つの雪山―玉龍雪山(ぎょくゆうせつざん)と哈巴雪山(はばせつざん)の間を流れる揚子江の源流・金沙江が作り出した世界屈指の大峡谷。今は麗江から簡単に車で訪れ、足もすくむような谷底までは歩いても、籠に担いでもらっても降りることができます。
ただ、残念ながら、この車道や100mそこらの谷底からこの大峡谷の大迫力を堪能できるとは言いがたいのです。谷底まで下ると峡谷の絶壁は見えるものの雪山が見えないし、車道からは雪山を仰ぎ見て、谷底を覗き込むことはできるのだが交互にしか見られない、なんとも不完全燃焼なのです。
しかし、トレッキングで訪れる虎跳峡は一味違います。この大峡谷が3倍楽しめます。



トレッキング開始


虎跳峡トレッキングのルートは金沙江に沿った山の斜面をなぞるように南から北(あるいは北から南)へと進みます。今回は昼食を手前の町で取り、川の流れに沿うように南から北へと進みました。

●●1日目 橋頭(きょうとう)~茶馬客棧(ちゃばきゃくせん)●●

雪山が見えてきました
雪山が見えてきました

車を降り、20分も歩くと龍の背びれのような玉龍雪山の峰々が見え始めます。最初は川との距離は畑3つ分くらいあった道が、2つ分になり、1つ分になり、川が足元に見下ろせるまでになると、道は人が一人通れるくらいの道になりました。

1時間ほど歩くと金沙江越しに玉龍雪山が望める最初のビューポイントに到着しました。そこには1軒の小屋がありおばあさんがみかんや卵などを売っています。「ここで写真を撮るなら3元」とか。なんとも世知辛いと思っていたらどうやら、すぐそこに設置された公衆便所の維持費のようです。おばあさん曰く「ここがトレッキングルートで一番きれいなトイレよ」。入ってみてびっくり。ほんと、きれいに掃除されていました。


少し道が登りに掛かってきました。日陰があまりないのでじっとり汗がにじみます。トレッキング2時間で小さな村で出ました。納西(ナシ)雅閣ロッジのある村です。玉龍雪山が真正面に見えるこのロッジでお茶をいただき、今日の正念場「28道拐(28曲がりの意)」に備えます(体力に自信のない方はここで1泊するプランも可能です)。

玉龍雪山の手前に虎跳峡が見えてきました
玉龍雪山の手前に虎跳峡が見えてきました
真正面に玉龍雪山を仰ぐナシ雅閣ロッジ
真正面に玉龍雪山を仰ぐナシ雅閣ロッジ


夕日に萌える玉龍雪山
夕日に萌える玉龍雪山

宿を出ると本格的な登りが始まります。30分登り坂が続いたあたりからがいよいよ本番の「28道拐」。一挙に300m高度を上げます。休み休み登り詰めたその先には玉龍雪山の頂上から川面までの高低差3,000mを見渡せる展望ポイントが待っていました。少し広角のレンズでないと収まりきらない迫力です。

あとはこの日の宿泊地場所・茶馬客棧(Tea-Horseゲストハウス)まで、ゆっくりと下って来ました。 宿は玉龍雪山を仰ぎ見る場所にあり、ナシ族の聖山の雪頂や岩峰を夕日がオレンジ色に染めて行く光景が感動的でした。



●●2日目 茶馬客棧~中虎跳峡(なかこちょうきょう)●●

先に見えるのは崖を穿った道
先に見えるのは崖を穿った道
1箇所滝の前を通ります
1箇所滝の前を通ります

この日の前半はほぼ平坦な道を進みます。昨日のトレッキングが玉龍雪山が作り出した美しさを堪能する山歩きなら、今日のトレッキングは茶馬古道の雰囲気を味わうコースです。

村人たちは険しい斜面にも山からの水を使って小さな畑を作って暮らしているます。雑草や松の葉を家畜の糞で発酵させて肥料にするといいます。時に岩を穿って作ったような箇所もあり、歩きやすいこの平坦な道も先人達が作り上げたものかと思うと何気ないこの道にも歩く意味を強く感じました。

途中馬の放牧に出会う
途中馬の放牧に出会う

道すがら馬や山羊たちと出会いました。村人はこの急峻な地でも放牧をしているのだ。このトレッキングルート上には4~5の小さな村がありました。かつて昆明の南で採れた茶葉をチベットに運ぶとき、麗江から先の山道は屈強なナシ族やチベット族に託したと聞きました。それほど過酷な道がこの先にも続いているのでしょう。

そして、ちょっとスリルのある滝の前を横切り、徐々に高度を下げ、来た道を振り返る余裕も出てきました。最後に、車道に合流。中虎跳峡を見下ろせるレストランで一息。充実の1泊2日です。



来た道を振り返ると深い峡谷が続いていた
来た道を振り返ると深い峡谷が続いていた
下山後のレストランで一息
下山後のレストランで一息