添乗報告記

添乗報告記●ラオス メコンの森で象乗りキャラバン 7日間 (2012年4月)

 
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2012年4月29日〜5月5日 文●川崎洋一(大阪支店)

序章

4月29日20時05分、象乗りキャラバン隊員6名がラオスの古都ルアンプラバーンの空港に降り立ちました。気温32度。乾季の終わりとはいえ、南国の湿度を帯びた空気がまとわり付いてきます。ガイド曰く、昨日から雨が降り始めたらしく、いよいよ雨季が始まるとのこと。それでも32度の夜は涼しい方だという。明日に備えて、メンバーも早めに就寝。深夜のスコールにも気づかないくらいぐっすり。明日から2泊3日の象乗りキャラバンです。

かつてラーンサーン(百万頭の象)と呼ばれたラオスは、森の乱伐、象牙狙いの密漁などで象が激減。今はその数2,000頭ほどといいます。今日目指すサイニャブリー県では象の保護と象使いの文化を守る取り組みが行なわれています。

象乗りキャラバン ルートマップ


1日目 象乗りキャラバン隊、いざ出発!


竹の弾性を利用してうまく挟んでいる

竹の弾性を利用して

うまく挟んでいる

今日は、ルアンプラバーンから車で約6時間の移動です。ダートの山道やメコン河沿いを進む中で、巨大な橋の建設現場に出くわし、ラオスの森も変貌してしまうのかと心配になる場面もありました。

道中で、茅葺の屋台で焼き鳥(右写真)ともち米に焼き魚を購入して空腹を癒しつつ、象使いたちの待つホンサ村へと辿り着きました。

町を離れ山に分け入り、気持ちが高ぶってきます

町を離れ山に分け入り、気持ちが高ぶってきます

茅葺の屋台

茅葺の屋台の中は・・・?


でかい!これに乗るのか~!?

でかい!これに乗るのか~!?

さていよいよ象乗りへ。

目の前で見るとやっぱりでっかい!象の鞍は二人乗りを一人で乗る悠々サイズ、クッション付で、西部劇のような幌まで付いてる!さらに運転席(象の首の上の部分)にはおかかえのドライバー(=象使い)付き!緊張と興奮のご対面です!各隊員のテンションが上がります。

はじめまして!よろしく!

初日の今日は象に慣れるだけ。平坦な田畑を抜けたり、広い道をゆっくりのんびり、象のゆれ具合に体を慣らします。最初はみんなおっかなびっくりながらも幌付きの鞍にちょっと優雅な気分も味わいました。村中では最近では象もあまり列を成して行進する機会も少ないのか地元の村人の注目を浴び、ちょっといい気分です。

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背中がまだ緊張している歩き始め・・・

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村中では子供たちが手を振ってくれました


約2時間で小さな村に到着。今晩はこの村でホームステイです。象に乗って到着するといつの間にか近所の子どもたちが集まってきました。隊員の一人がさりげなくシャボン玉を取り出しました。子供たちは大はしゃぎ。象使いたちが森に象を放牧しに行って帰って来たところで日も暮れみんなで夕食に。おいしい家庭料理にお酒も手に入るのでご機嫌です。

高床式の民家に蚊帳を吊ってもらって疲れた体を休ませました。

シャボン玉で大盛り上がりの子どもたち

シャボン玉で大盛り上がりの子どもたち

いただきまーす

いただきまーす



2日目 さあ少し慣れてきたぞう~


2日目も晴天。暑くなる予感です。午前は山を越えて行きます。

村を出た後、山に分け入っていきます。少し慣れてきた参加者から象使いのサポートで運転席に乗って練習開始。象の耳の裏側を足でツンツンと蹴って指示を出します。ポイントはバランス感覚と内股の挟む力。乗馬経験のある隊員は飲み込みが早いようでめきめきと腕前、ならぬ足前を上げています。登り坂は比較的簡単ですが、下り坂は難易度がぐっとあがります。ここは無理せず象使いさんにバトンタッチ。

いざ山へ!キャラバン隊出発

いざ山へ!キャラバン隊出発

象の道は人の道 道幅も人の幅です

象の道は人の道 道幅も人の幅です

登り坂で運転席に挑戦

登り坂で運転席に挑戦

下り坂でもセイフティーバーがあるから安心

下り坂でもセイフティーバーがあるから安心


腹がへっては象乗りは・・・

腹がへっては象乗りは・・・

山を越え下りきったところでちょうどお昼。食事部隊が車で先回りし準備を整えていてくれました。南国の暑さと揺れとの戦いの後の昼食は生き返ります。

午後、今度は川に沿って進みます。雨季直前の川は象で進むには丁度いい水量で象乗りの練習にも最適。到着した村は比較的大きな村ですが車通りもほとんどなく静かで素敵な村でした。到着早々、「象の水浴び」に同行し、水を存分に掛けて体を冷やして今日1日の象の疲れを癒してあげました。私たちは村に戻って夕食と自分たちの水浴び。その日は幸い時間限定で使える水道があったので1日の汗とアカを洗い落としました。

村で象の水浴び

村で象の水浴び

夕食を待つ。この後、小学校の敷地内の水道で水浴びへ

夕食を待つ。この後、小学校の敷地内の水道で水浴びへ



3日目 メコン河を目指せ!


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3日目も晴天。早朝、村は靄の中に包まれそれは幻想的な情景でした。鶏の鳴き声に始まり、朝食の支度に家々から煙があがり、村が生まれ変わったように感じます。森から透け通る朝日を浴びながらのエレファントキャラバンはほかでは味わえない貴重な体験でした。3日目は川沿いをたどるのでほぼ平坦。慣れてきた隊員は運転席で探検気分を満喫します。緑の中で昼食を終えるとメコン河まではあとわずか。

メコン河の手前に白い砂浜が見えてきたときには歓声があがりました。

昨夜の隊員3名のホームステイ先 残り3名は小学校の敷地でテント泊

昨夜の隊員3名のホームステイ先

残り3名は小学校の敷地でテント泊

村の朝

村の朝

朝日を浴びながらキャラバン隊はゆく

朝日を浴びながらキャラバン隊はゆく

森の中の川を進む

森の中の川を進む


象乗りキャラバンはそこでは終わりません。象と象使いとともにそのままメコン河へ。暑さに耐えてがんばってくれた象たちにご褒美の水浴びをさせてあげます。3日間のキャラバンで一心同体となった象との最後のひとときを各隊員は名残惜しそうに過ごしていました。

象とともにメコンへ

象とともにメコンへ

「ありがとね~」

「ありがとね~」

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「気持ちいいでしょう~?」

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「もっと乗りたいなあ~」



アジアな夜




この後、とてもなごやかな歌の交換となりました

この後、とてもなごやかな歌の交換となりました

夕食の後、現地ガイドに「村の人が待ってるから」と連れて行かれたのは村の集会所。お供えものが載った銀のお盆がひとつ、その周りに人が集まり始めている。自分たちもその前に座り、片手でお盆を触れるように促され村人の唱和が始まりました。客人を歓迎するバーシーという儀式でした。お経のような唱和がしばらくあった後、村の人々が隊員たちによい魂をつなぎとめるひもを手首に巻いてくれるのです。一通りの儀式のあとは、村人からの歌のプレゼントが続きました。河内音頭に似た曲もあり、即興で作詞しているような歌もあり、底辺で日本と繋がる歌の文化を肌で感じることができました。最後の夜は、メコン河の砂浜にテント泊です。村人からの歓迎の後、メコンの流れを耳にしながら静かに眠りにつきました。



卒業式


あっという間の3日間でした

あっという間の3日間でした

目覚めればメコン!そして晴天。朝、3日間お世話になった象さんや象使いさんともお別れです。最後にみんなで記念撮影でお別れと思っていたら、象使いのリーダーから「象使い基礎コース修了証」が隊員に手渡されました。あれもこれも象使いさんたちの手厚いサポートがあってのことなので感無量です。

キャラバン隊員6名(添乗員含む)、キャラバンガイド1名、象使い12名、コック2名、象6頭、の第1回象乗りキャラバン隊はここに無事完走しましたのでご報告いたします。

全員集合!

全員集合!



メコン河クルーズ


私たちは、ここで象使いさんと象さんを見送ります。彼らは来た道を再び戻っていくのです。長い道のりの無事を祈りつつ最後のお別れをしました。

そして、私たちは、ここからメコン河を下って河岸の風景や食事や会話を楽しみながらルアンプラバーンまで戻ります。用意されたボートはリクライニングシートのある快適なボートです。船上からは漁の様子や、砂金を取る様子、寄宿先から実家への船を待つ学生との会話など十分楽しんだ充実の船旅でした。最後まで天候にめぐまれ、エネルギーを充填しまくったキャラバンツアーでした。

メコン河クルーズの船

メコン河クルーズの船

船での食事

船での食事