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【風の女子旅・韓国編】 韓国の伝統家屋 「韓屋」に泊まる

 

●文・写真 平山未来(東京本社)


( 趣きある造りの「韓屋」の門 )


新企画!風の女子旅・韓国編では、『韓屋』と呼ばれる伝統家屋に宿泊します。

「韓屋」とは?

韓屋(ハノック)とは、韓国伝統の建築様式で作った家のことを指します。韓国のもっとも伝統的な家である韓屋は、木や土、石、わら、瓦、紙などの天然素材で作られており、環境にも優しい住居として知られています。古の先人たちの知恵の結集とも言える木造建築物です。

韓屋の内部は、柱と枠には木材を使い、その間に土と草を腐らせて固めたものを塗って壁をつくり、床は石と土で作るそうです。窓わくや門には韓紙を貼り、壁にも韓紙を貼って仕上げているとのこと。


(韓屋は布団を敷いて寝るお座敷スタイル)


韓屋が、韓国での伝統的な住まいとして定着した理由は、独特の「オンドル」という、非常に効率的なヒーティングシステムがあったからと言われています。床下で火を焚いて、その熱で底全体を暖めるのが「オンドル」方式。

韓屋の床は地面よりやや高い位置にあり、温度を逃がさないために部屋は小さめに作られているのが特徴です。また、オンドルの熱を利用するためベッドや椅子を使わず、床に座って生活しました。この座敷(座食)文化は現在でも引き継がれています。


(全州で泊まる「朴氏の家」も風通しのいい造りをしています)

(オンドルの効果を高めるために室内は狭いのが特徴)






アットホームな居心地の良さが魅力の韓屋ステイ

近年では、伝統的な韓屋の建物を現代風に改装し、ゲストハウスや宿泊施設として営業しているところも増えてきました。昔ながらの韓屋は、トイレや台所などの水場は建物の外にあるなど、現代の生活に慣れた身には不便に思うところも多く、少し前までは敬遠されることがほとんどでした。

しかし近代はその点を解消している宿も少しずつ増え、そういった宿では各部屋にトイレやシャワーがあり、エアコン完備で快適です。


(全州韓屋村では、韓屋に泊まることで、気軽に散策が楽しめます)



伝統的な建築、オンドルのぬくもり、木材や韓方の癒しの香り等が感じられるところも大きな魅力ですが、全体的にこじんまりとしているので、まるで親戚や田舎のおばぁちゃんの家に泊まっているかのように、とても落ち着きます。

個人のお宅にお邪魔しているようなアットホームな雰囲気なので、日本で言うところの「町屋」や「合掌造りの宿」「宿坊」などを思いうかべていただくと、イメージが近いかもしれません。風と日差しが入り込む心地よい中庭や縁側でゆっくりと過ごすことができます。


■全州(チョンジュ)/全州韓屋村


(観光客が少ない朝の散策がおすすめ)



約700余りとも言われる韓屋が集落を成している全州韓屋村。国の韓屋保存地区にも指定され、一帯には昔の風情が色濃く残されています。今回のツアーで宿泊するのは、メインロードから少し入った、小路の路地裏にある「朴氏の家」。

韓屋村の中心地に近い場所に位置していますので、朝夕は気軽に散策に出かけることができます。オーナーはフレンドリーな女性で、女性ならではのセンスが感じられる落ち着いたインテリア。比較的内装も新しく、室内も清潔。トイレやシャワーは各部屋に完備。昼間は観光客でにぎやかな韓屋村ですが、ほっと一息つけるような場所です。



(朴氏の家は落ち着いたインテリアが特徴)

(周辺に素敵なカフェが多いのも魅力的)





周辺にたくさんあるカフェや茶館でのんびり過ごすのも魅力的です。1200年以上の歴史ある食の都で、韓国情緒あふれる時間をお楽しみください。






■安東(アンドン)

安東は、‘美’と‘伝統’が息づく地。仏教とともに儒教文化の燦爛な花を咲かせた「韓国精神文化の故郷」とも呼ばれています。五千年の歴史が根付いた韓国儒教の総本山として、多彩な文化遺跡が残されている土地として知られています。


(10月下旬から11月上旬は安東の紅葉シーズン/写真提供:韓国観光公社)



今回宿泊する「聾厳・宗宅(ノンアム・ジョン宅)」は、市内から陶山書院方面に車で約40分ほど、前方には悠々と流れる川、後方には木々が鬱蒼と繁り、静かな山間にひっそりと佇む宿です。歴史深い伝統的な建物ですが、お部屋は現代風にきれいに改装されています。トイレやシャワーは各部屋に完備。周囲は豊かな自然に囲まれた場所ですので、夜はぐっすりと眠れることでしょう。

(※安東は朝鮮時代の貴族の子孫たちが今も多く暮らしている地区で、旧家の一族(宗氏)で1つの村を形成する由緒深い同姓村。宗宅(本家)は、700年前の両班の集姓村(同じ姓を持った人々が集まって暮らす村落)の家の総称で、末尾に「宗宅」と名前がつけられたいくつかの韓屋は文化財として保存されています。)


(聾厳宗宅は築600年以上の歴史あるお屋敷)

(周辺は山に囲まれた素晴らしいロケーション)









※ご注意点

joshikikaku_kiji002_06●客室はすべて座敷(オンドル)タイプとなり、床に直接布団を敷いてお休みいただきます。

●韓屋は部屋数が少ないため、1室2~3名での相部屋でお願いしております。

●伝統韓屋を利用した宿のため、部屋のタイプや広さが多少異なります。

●トイレとシャワーのみ(多くがユニットシャワー)の設備が基本となります。





隣の部屋の音が聞こえてきたりと、多少不便な面があっても、韓屋が魅力的なのは、まるで昔の韓国にタイムスリップしたような感覚を味わえるところにあります。ここでしか体験できない滞在、それが「韓屋ステイ」です。

快適さという点では、ホテルには遠く及びませんが、韓屋に泊まることでしか得られない時間が、旅の思い出として印象深く残ることでしょう。