風の旅行社の高山病対策 ~元気に過ごす秘訣あり~

 
ヤムドク湖を望むカンパラ峠ヤムドク湖を望むカンパラ峠(4,749m)にて/チベット自治区


チベット高原やラダック、ペルーやネパールの山間部など標高3,000mを越える高所では、高山病対策が欠かせません。標高3,500mでは平地の約3分の2気圧となり、単位体積あたりの酸素量が少なくなります。急激な環境の変化に身体が変調をきたすのはある意味当然のことです。この変調の意味を正しく理解し、きちんとした順応行動をしないと、重い高山病にかかる可能性もあります。風の旅行社では長年の高所ツアー、トレッキングの手配経験から、ご出発前のレクチャー、現地でのバックアップ体制、万が一に備えての対策まで、細心の注意と配慮で取り組んでいます。



高山病とは


標高の上昇にともない、気圧が下がり、空気中の酸素分圧が低下するため、酸素の摂取量が減り、人体に生じる症状の総称が「高山病」です。例えば酸素量は、標高約3,500mでは、標高0m地点の3分の2程度になります。体に取り込まれる酸素も減りますので、体のどこかに不調が現れるのが普通です。一般的に初期症状として頭痛、食欲不振、下痢、吐き気、立ちくらみ、疲労感・脱力感、手足のむくみ、睡眠障害など。突然命取りとなるような症状が現れることは稀なので、必要以上に心配することはありません。ただし、体には大きな負荷がかかっている状態ですので、更に大きな負荷をかけると重度の高山病に悪化することがあります。高所において負荷のかかる行動が何なのか知り、それらを行わないことが重要です。
また、しばらく高所に滞在すれば体が高所に順応し、これらの症状も次第に無くなります。さらに、
正しい知識を身に付け、積極的に順応行動をすれば、より早く順応し、元気に高所を旅行することが可能です。

高所での順応行動

  1. 常に深呼吸を心掛け、十分に酸素を取り込む
  2. 十分な水分の摂取(2~3リットル/1日が目安)により脱水症状を予防し血液をサラサラな状態に保つ
  3. 適度な運動(散歩など)により血流を促す
  4. 十分な保温と紫外線対策(直射日光を避ける。帽子、サングラスの着用)で体力を落とさない
  5. 順応や呼吸を促す薬(商品名:ダイアモックスなど)や補助器具(商品名:ブリーズライトなど)の使用
  6. 禁酒、禁煙(喫煙は血管を収縮させるため)、昼寝の禁止 (睡眠時に呼吸量が低下するため)、激しい運動の禁止、湯船に浸かる入浴の禁止



風の旅行社の取り組み


1.ご出発前に

電話でレクチャー

急激に高度を上げることを避け、標高3,000m台での順応を十分とるなど高所順応に配慮したコース設定をしています。またお申込された方に事前に「健康アンケート」をご記入いただき健康状態をチェックします。さらに弊社特製の冊子『高山病(高所障害)と高所での対策について』を配布し、出発前にはお電話、メール、または弊社カウンターで高所経験の豊かなスタッフが、高山病対策をレクチャーします。

2.現地での体調管理

高山病に特効薬はありません。地道な順応行動のみが順応を促します。現地ではトレッキングガイドや添乗員がパルスオキシメーター(血中酸素濃度測定器)、体調管理表などを利用して常に体調の変化に気を配り、意識していないと忘れがちな深呼吸、水分補給といった順応行動を促します。

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*1 パルスオキシメーター(血中酸素飽和度測定器)
血中酸素飽和度と脈拍を測る機器。定期的に測定し、体調を把握することで高山病予防に効果を発揮。

.万が一に備えて

4,000m以上で宿泊を伴うコースでは緊急加圧装置(商品名:セルティック)、酸素ボンベを携行しています。
※但し、標高の低い都市部への移動や医療機関が整っているコースを除きます。

*2 緊急加圧装置(商品名:セルティック)
中に人を入れた状態で加圧することで、高度を下げたのと同じ効果を得られる。



お客様へのお願い


チベット高原やラダック、ペルーやネパールの山間部などでは、標高や気象状況等により様々なリスクが伴います。お客様の安全と健康管理には万全を尽くしますが、様々なリスクを回避し安心してご旅行いただくために、事前にご自身の健康状態をきちんと把握してただくことと、“万が一”への備えをお願いしております。

海外旅行保険(全コース)

ご旅行中の怪我や病気、特に山岳地域での怪我や高山病など万が一の場合、レスキューヘリコプターや、第3国へのチャーター機による搬送など莫大な費用がかかる可能性があります。そのため、海外旅行保険へのご加入をお願いいたします。保険内容不十分、または未加入の場合、お申し込みをお断りする場合もございますので、予めご了承下さい。

誓約書(標高3,000m以上に宿泊するコース)

高所トレッキングツアーにおいて、現地スタッフや添乗員の指示に従っていただくことが、ツアーの円滑化と安全確保のために不可欠となります。平地とは違う特殊な地域の事情をご理解いただくために「誓約書」のご提出をお願いいたします。

健康アンケート(全コース)

弊社では、現地支店スタッフおよびお客様をご案内するガイドが、少しでもお客様の健康状態等を把握しておく必要があると考えます。ご旅行申込書とは別に「健康アンケート」のご提出をお願いいたします。

「登山者検診ネットワーク」による健康診断(標高3,800m以上に宿泊するコース)

高所トレッキングにおける身体上のリスクについては、一般の医師では判断が難しいことがあります。弊社では、日本登山医学会の専門医集団で構成される「登山者検診ネットワーク」に協力いただき、標高3,800m以上に宿泊し弊社が指定するコースにご参加のお客様に対し、所定の健康診断の実施をお願いしております。診断結果によってはご参加をお断りしたり、高山病の影響の少ないコースへの変更をお願いする場合がございます。安全と安心のために、ご自身の健康状態をきちんと把握していただくことが大切ですので、ご理解とご協力をお願いいたします。



より万全な対策として


ダイアモックス(成分名:アセタゾラミド)について

高山病に対する特効薬はありませんが、日本旅行医学会などでは、予防薬として高所滞在中にダイアモックスという薬の服用を勧めています。一般的には緑内障、睡眠時無呼吸症候群の治療に使われていますが、呼吸中枢を刺激して呼吸数を増やし、酸素の摂取量を高める働きがあり、高山病の予防に有効であると言われています。ダイアモックスは、処方箋が必要な薬です。医師に相談して処方してもらってください。また保険診療の適応にはなりません。

低酸素トレーニング

高所に行くのが初めての方には標高4,000m を疑似体験することができる低酸素室『ミウラ・ドルフィンズ』(東京都・渋谷区)をご紹介しております。酸素が薄くなると自分の体がどう変化するのかを予め知ることができます。エベレストの登頂を果たした三浦雄一郎豪太親子のプロデュースする施設です。
参考:ミウラ・ドルフィンズ



参考:
日本旅行医学会: 高山病で死なないために
日本旅行業協会:「知らないと本当に怖い一般ツアーの高山病!」 
日本山岳会医療委員会サイト: http://jac.or.jp/info/iinkai/iryou/list.html
外務省 海外安全ホームページ: http://www.pubanzen.mofa.go.jp/
日本登山医学会: http://www.jsmmed.org/index.html


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