花と“龍”

火野葦平の小説のタイトルに似ているが、今年の4月21日に「古事記の神々をめぐる旅・その6」のツアーのアテンドで奈良の桜井市初瀬、宇陀市、東吉野村、吉野町に出かけた。このツアーの講師はファンタジー作家の芝田勝茂さん。彼には12年前から「古事記」の講座を何回か担当していただいた。室内の講座だけではもの足らず、とうとうツアーを企画して、初めは「国生み神話」の淡路島を訪ねた。今回のテーマは「神武天皇」の東征である。

室生寺のシャクナゲ

まず訪ねたのは室生寺、なんと石楠花が満開であった。例年はもう少しあとの時期に咲き誇るのだが今年は暖かかったせいか、ちょうどよい時期にぶつかった。参加者のKさんは何回も室生寺を訪ねているのだが「このような素晴らしい時期にきたのは、ほうとうによかったです!」と大感激であった。実は、翌日に初瀬の長谷寺を訪ねたのだが、ここでも牡丹が満開であった。皆さん大喜びで写真を撮りまくっていた。見事に“花”に恵まれた旅であった。


丹生川上神社中社にある龍神の瀧

さて、今回は「神武の東征」がテーマと書いたが、実はもう一つ隠し玉がある。“龍神”である。室生寺の次に訪ねたのが、すぐそばの「室生龍穴神社」と深谷渓谷の「龍鎮神社」である。「龍鎮神社」は室生ダム(室生湖)の東端の龍鎮橋から山道を5分ほど歩いていく。入口には「熊出没注意」の看板があり、少し気味が悪かったが先行者がいるようなので、なんとか行けるだろうと歩いていくと綺麗な渕とその渕に流れ込む細い裳裾のような美しい滝があらわれた。まさに龍が鎮まっているような場所である。そして翌日は墨坂神社を訪ねると拝殿入口の天井に、なんと龍の天井絵があった。そして最終日には東吉野村の丹生川上神社中社の“龍神の瀧”を訪ね、まさに“龍”尽くしの旅でもあった。


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