ワールドカップの無料放送

世の中がサッカーのワールドカップ一色です。

この原稿を書いている6月25日時点で、われらがサムライブルーこと日本代表は第1戦、強豪のオランダと熱戦の末、2-2の引き分け。第2戦はチュニジアに4-0と快勝。このメルマガが配信される翌日(6月26日)の朝8時からは、決勝トーナメント進出をかけてスウェーデンと第3戦に挑みます。そのころ私は、キルギスへの添乗に向かうため関西空港にいるはず。ノックアウトステージの対戦相手はブラジルか? モロッコか? 気になりますが生憎添乗で山に入ってしまうので試合結果は山から降りてからとなるでしょう。

さて、そんな今大会は過去最多の48チームが本大会に出場していますが、中でもウズベキスタン、ヨルダン、カーボベルデ、キュラソー諸島と世界的にあまり知られていない初出場国が存在感を放っていますね。特にカーボベルデとキュラソーは「初めて聞いた」という方もおおいのでは?

風の旅行社の関係国ではツアーを手掛けているモロッコ、ウズベキスタン、イランなどが出場。モロッコは4年前の大会も躍進して話題になりましたが、日本との対戦はあるのでしょうか?

しかし、日本では長友が話題になっていましたが、大会が始まるとメッシがいまだに現役で初戦でハットトリックを決めたり、クリスチアーノ・ロナウドやモドリッチなどのベテラン勢がまだまだ元気な姿を見せてくれるのもうれしくなります。

今回、日本でこれだけ盛り上がっている理由の1つは「地上波で放映しているから」でしょう。

野球とサッカーの違いもありますが、この春に行われた野球のWBC(ワールドベースボールクラシック)の第6回大会は大スター大谷翔平を擁する侍ジャパンが連覇を目指していましたが、惜しくも準決勝で敗退しました。この大会も大いに盛り上がったのですが、W杯に比べると「?」が付きます。というのは、日本戦を含めて放映は有料配信(サブスク)系のNetflixが独占。最低でも890円を支払って会員にならなくては生中継を見られませんでした。

前回のWBC第5回大会では、日本戦7戦を日本の地上波テレビ局が放送しました。個人視聴率はすべて25%超え世帯視聴率も40%超え、7試合いずれかの試合を視聴した人の合計は9446.2万人で、4人に3人以上の日本人が視聴したことになるんだそうです。

今回第6回大会は有料放送になったためNetflixでWBCを視聴した人数は総計で3140万人。単純に視聴者数を比べると3分の1に減ってしまって大失敗だったともとれます。しかし、Netflixとしては異例の「CM付き広告」を実施し、巨額の広告収入を得て、しかも多くの新規会員を獲得することができたので「成功」だとみる向きもあります。私の周りの野球好きおじさんたちもスマホにアプリを落として、ソフトボールの試合の合間に見ていました。少なくとも野球好きを有料放送に引き込むことには成功したようです。

またボクシングでは、現在「世界で最も強い」と言われている「パウンドフォーパウンド(PFP)」で1位の評価を得ている井上尚弥と、次のモンスターとして名高い中谷潤人の試合も、地上波では流れませんでした。私も彼らの試合を見るためにドコモユーザーでもないのにドコモ系の「lemino」というアプリを落として、7000円ほどを払って(ペイパービュー)オンタイムで試合観戦をしました。しかし、当日に会場で観戦したら数万円かかることを考えると安いくらいですし、メイン以外にも魅力的なカードが組まれて、しかも後日見逃し配信もあるのでファンにとっては決して高くはないのです。

最近は世界的なスポーツ中継はその巨額の放映権料を賄うために、ほとんどが有料放送(ペイパービュー)になっています。

それに対して今回のサッカーW杯は、NHKはじめ地上波で無料放送。放映権料を払えるの?と本気で心配になります。

理由を調べて見ると、W杯は国民的な注目度の高いスポーツ大会なので、日本戦はもちろん、日本戦以外の試合も含めて視聴されるから、広告収入が期待できるようです。
そして実は地上波単独ではなくDAZNとの共同購入で、費用を抑えているのだそうです。今後、ますます、スポーツ大会の放送は有料配信に変わっていき、本当に見たい人だけがお金を出して見るものになっていくようです。
次回のW杯は地上波で見られるのかまったくわかりません。

この流れは旅行業とも重なります。海外の物価の高騰や円安で海外旅行の金額も鰻上り。海外旅行も本当に行きたい人だけがお金を出していくもの、となる傾向が強まっていくでしょう。そうなれば、本当に魅力的な商品でなければ見向きもされなくなります。本当に魅力の商品を作り続ける努力が必要なんだと考えさせられました。

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