モンゴル民族衣装のデール、ここがすごい

サインバイノー
モンゴルに限らず、旅行先の民族衣装が気になる!大好き!という方は多いのではないでしょうか。その土地の暮らしに最適化された民族衣装は、どこの国のものであっても「なるほど!」がいっぱい詰まっているものですが、モンゴルの民族衣装デールの万能っぷりはちょっと他の追随を許さないのではないかと思います。今回はその一端をご紹介いたします。

1日の中の寒暖差に対応しやすい


遊牧民たちは、今でもごく普通にデールを着用しています。朝晩の気温が低いときは首元までしっかり締めて風を防ぎ、暑くなったら片肌脱ぎます。デールはシルクで作られていることが多く、冬のデールは内側に子羊の毛皮を貼るなどして防寒機能を高めています。

 

懐は何でも入る万能ポケット


デールは帯をぎゅっと締めて固定します。すると日本の着物と同じように、懐に大きな万能ポケットが誕生。モンゴルデールは脇で合わせ目をボタン留めしているので、日本の着物よりも更に多くのものを入れられます。春先などは生まれたての子羊・子ヤギを入れて運ぶことも!

 

ぎゅっと帯を締めるから、乗馬の揺れもツラくない


乗馬をしていると「内臓が揺さぶられて気持ち悪い」「腰が痛い」という声をいただくことがあります。特に体幹の弱い方、負担の少ない姿勢を保てない方に多い声なのですが、遊牧民とて何時間も馬に揺られてノーダメージなわけではありません。ところが帯でぎゅっと締めていれば腰をしっかり支えてくれるので、より楽~に乗ることができるのです。乗馬ツアーに参加される方で心配な方は、生ゴム製の腰ベルトの利用をお勧めします。

 

青空トイレの目隠しに、布団やシートの代わりにも


もよおしたら、そこが青空トイレになるモンゴル。デールの裾を広げてしゃがみこめば目隠しはいりません。また休憩するときは「着るシート&布団」になるので、そのままゴロンと転がれます。便利。

 

長い袖先は手袋代わりにも、時には汗こき代わりにもなる

これはデールのデザインによりますが、袖口より先を覆うように長くせり出しているものは風を防ぐ手袋の代わりになります。また馬の汗を払う時に、汗こきのかわりに使っている場面も見られます。用途を限定せずに、使えるものを使っていくのがモンゴル流です。

そう「使えるものを使っていくのがモンゴル流」。なんと、こんな場面でも活躍することも・・・!

①草原でスタックした車を発見

②引っ張れる車はいるが、つなぐためのロープがない。・・・遊牧民のお前、いい帯を締めているじゃないか!(写真奥の車前に置かれた黄色いもの)

③丈夫な帯のおかげで、秒で脱出(おかげで撮影も間に合わない)

そこに居合わせた日本人全員が「帯が切れちゃうんじゃないの?」と固唾をのんで見守りましたが、切れそうな気配は微塵もなく、あっという間に引き上げられていきました。

 
あらゆる用途に使えるものを、非常に合理的に身に着けて生活しているモンゴル人。彼らの民族衣装デールは、車が普及した現在においても、まだまだずっとニーズがあり続けそうです。

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