パイネ国立公園の魅力

もうすぐシーズン到来!南米パタゴニア  執筆●小林勝久(東京本社)

南米大陸最南端、チリ・アルゼンチン両国にまたがる広大な地域がパタゴニア。ここは山と氷河と湖が織りなす大自然の楽園です。その中でも特に美しいと言われるのがパイネ国立公園。このパイネ国立公園は大阪府ほどの面積を持つ自然公園で、公園内には個性的な山々、美しい湖や氷河、様々な動植物などが最大の見所となります。そんなパイネの楽しみ方は色々ありますが、今回は日帰りツアーやトレッキングでは味わえない一味違った魅力をご紹介します。

船でも行けてしまうパイネ国立公園

通常パイネ国立公園へは陸路で車に乗って行くのが当たり前ですが、実は船に乗って行く事も出来るのです。起点となるプエルトナタレスの港からクルーズ船でウルティマ・エスペランサ湾をさかのぼります。フィヨルド地帯のため波はいたって穏やか。しばらく進むと雪を抱いた無名峰や牧場などが見え始めます。とてもパタゴニアらしい景色が続いていきます。パタゴニアの景色を見ながら船でのんびり行くのもいいものです。こうして約2時間ほど進んでいくと目の前に巨大なバルマセダ氷河が現れます。切り立った岩山の上から青々とした氷河が流れ出ている姿は迫力満点!次に船を一度降りてトレイルに沿って歩いていくとセラノ氷河が現れます。またまた氷河の登場です。トレイルはずっと先まで続いていて、氷河の目の前まで行くことが出来ます。さすがに目の前まで来ると迫力があります。巨大な氷壁は青く輝き、見るものを魅了します。近くまで行って氷壁に手を触れている人、氷河の氷で持参のウイスキーを味わう人など思い思いに氷河観光を楽しんでいます。
日帰りクルーズの場合はここから同じルートで戻りますが、パイネへはここからさらに奥へ進みます。ウルティマ・エスペランサ湾とは打って変わり、川幅が狭くなります。ここからいよいよパイネへ向けてセラノ川を上って行きます。見える景色も少しずつ変わってきて、よりパタゴニアらしい山々の眺めが見れます。しばらく進んでいくとパイネの全景が見えてきます。気持ちがどんどん高まってきます。パイネ国立公園の船着場近くまでくると雪を抱いたパイネグランデや角のような形をしたクエルノスなど素晴らしい景色が展開します。そしてついにパイネへ到着。こうして1日掛けての船旅が終わります。車で行くパイネもいいですが、このように船でちょっと変わった行き方も楽しいものです。


グレイ氷河の流氷群

青々と輝く
ペリトモレノ氷河

角のようなクエルノス


パイネ国立公園内のホテルに泊まる


パイネ内で泊まる贅沢さを味わおう/パイネ内のホテル(イメージ)

パイネをよりじっくり楽しむにはやはり公園内に宿泊するのが一番です。パイネ内で宿泊するにはロッジなどもありますが、トレッキング等で縦走しないのであればやはりホテルに泊まりたいところです。各ホテルは公園内各地に点在していて、それぞれに特徴を持ち、ホテルごとの良さがあります。その中でも特に風がお勧めするのは「ホステリア・ラストーレス」と「ホステリア・ペオエ」です。まず前者の「ホステリア・ラストーレス」は国立公園入り口近く、見事な3本の岩山ラストーレスの麓に位置しています。緑の草原の中にたたずむ山小屋風のホテル。このホテルの利点は3本塔のパイネタワーを下から眺められることです。ホテル自体も比較的新しく、快適に過ごせます。また後者の「ホステリア・ペオエ」はエメラルドグリーンのペオエ湖に浮かぶ小島にあります。正直ホテル自体は古く設備的にはやや劣るのですが、ここはパイネのホテルの中でも随一のロケーションの良さで、ここから湖越しに見るパイネグランデとクエルノスの眺めは最高です。パイネ内のホテルは数が少ないため、宿泊すること自体が貴重で非常に贅沢な体験です。是非パイネ宿泊をご満喫下さい。

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※ 風・通信No.24(2005年8月発行)より転載