


ペルーのお祭りと言うと、南米3大祭りのひとつ「インティライミ(太陽の祭り)」が有名ですが、実はクスコ周辺ではこれ以外にも様々な祭りが行われているのです。
今回紹介するのはインティライミと同じ毎年6月(年により5月)に行われている「コルプス・クリスティ祭」です。この「コルプス・クリスティ」の日はペルー全土では平日ですが、インカの都クスコでは祝日になり、クスコの人々にはとても大切なお祭りなのです。
本来、コルプス・クリスティはキリストの体を現す聖体顕示台を崇めるのが一般的ですが、クスコではカテドラルに集まったクスコ市内の各教会を代表する全15体の聖人・聖母像がアルマス広場周辺をパレードするのがメインのイベントとなっています。
この各教会の聖人像にはそれぞれにテーマや特徴があり、クスコの人々は自分が好きな聖人像に寄付をして応援をする習慣があります。特にこの祭りに思い入れのあるクスコの人は日本の某アイドルグループのファンがよく使う”推しメン”ならぬ”推し像”があるのです。
パレードが始まると、自分が寄付をした”推し像”のパレードに加わり行進をします。聖人像の個性やきらびやかさも”十像十色”で、やはり応援者が多くお金がかけられている像ほど豪華さが増します。15体もの個性豊かな聖人像のパレードは見ごたえも楽しさもいっぱいで、最後まで飽きさせることはありません。


また、このコルプス・クリスティの日に食べられる「チリ・ウチュ」という伝統料理があります。これはクイ(モルモット)、雌鶏の肉、乾燥肉、ソーセージ、トウモロコシのトルティージャ、炒りトウモロコシ、アンデスチーズ、海草、魚の卵が一皿に盛られた料理で、クスコ中心地のサンフランシスコ広場はチリウチュ屋台でいっぱいになります。見た目がちょっとグロテスクなので、好き嫌いが分かれるかもしれませんが、大丈夫な人はぜひこの「チリ・ウチュ」体験もして見て下さい。
このようにペルーにはあまり知られていないけど面白いお祭りがあるのです。
その中のひとつ、個性豊かな聖人像たちがパレードする「コルプス・クリスティ祭」、あなたはどの聖人像推し!?