連日、猛暑が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
外にいるだけでも汗が噴き出すほどの暑さが続いていますが、この夏を元気に乗り切るためにも、あえて自然の中へ出かけ、体を動かしてみることにしました。
今回訪れたのは、神戸を代表する山のひとつ「摩耶山」です。新神戸駅を起点に、布引の滝、布引貯水池、市ケ原を経て、天狗道・稲妻坂を登り、山頂の掬星台を目指すルートを歩いてきました。
スタート地点は新神戸駅
今回のスタート地点は新神戸駅。新幹線「のぞみ」も停車する都会の駅から、わずか数分歩くだけで六甲山の自然の中へ入ることができるのは、大きな魅力です。
新神戸駅から南側を眺めると、美しい神戸の街並みと、その先に広がる海。一方、北側には目の前に迫るように六甲山の大自然が広がっています。都会と自然がこれほど近く隣り合う景観は、神戸ならではと改めて実感いたしました。
ちなみに、私の自宅は大阪府でも京都寄りの場所にあり、神戸まではバイクで約1時間半。今回は、できるだけ涼しい時間帯に歩き始めること、そして登山者が増える(始発電車が動き出す)前にスタートすることを考え、朝4時に自宅を出発しました。予定通り、5時半前には新神戸駅に到着。準備を整えて、山歩きのスタートです。

スタート&ゴール地点の新神戸駅
歩き始めて最初のポイント「布引の滝」
新神戸駅を出発すると、本当にすぐに山道へ入ります。駅の賑わいからあっという間に雰囲気が変わります。歩き始めると間もなく、最初の見どころである「布引の滝」が迎えてくれます。布引の滝は、雌滝、鼓滝、雄滝、夫婦滝の4つの滝の総称で、「日本の滝百選」に選ばれています。また、和歌山県の那智の滝、栃木県の華厳の滝と並び、「日本三大神滝」のひとつとして紹介される名瀑だそうです。
最初に姿を見せるのは雌滝。美しい二段の滝で、優しく上品な雰囲気があります。滝周辺はきれいに整備された道ですが、ところどころには落石や落木への注意を促す看板や、安全対策のための補強も施されています。さらに進むと鼓滝、そして迫力ある雄滝と夫婦滝が現れます。今回は水量が少なめで迫力満点というほどではありませんでしたが、滝周辺はひんやりとした空気に包まれており、水音を聞きながら眺めていると、夏の暑さをしばし忘れることができました。
滝を過ぎると、大正3年創業の「おんたき茶屋」を通り、その先には港町神戸を一望できる「みはらし展望台」があります。

優雅に流れ落ちる雌滝

落石注意!網で補強されています。

布引の滝の中心・雄滝

美しい神戸の街並みと海を望む「みはらし展望台」
布引貯水池と市ケ原、本格的な登りに入る前にトイレ休憩
その後、向かったのは布引貯水池です。静かな水面に映りこむ木々の景色が美しい。付近のベンチでは、気持ちよさそうに寝転がっている方もおられました。この日は猛暑日でしたが、登山道の多くは木に覆われているため、直射日光を浴びることが少なく、想像していたより快適に歩くことができました。しばらく進むと、分岐点で休憩ポイントでもある市ケ原に到着。トイレを済ませ、水分補給をして、摩耶山への登りに備えました。

木々の緑を映す静かな布引貯水池

市ケ原で休憩(トイレもあります)
天狗道・稲妻坂の登り
市ケ原から先は、いよいよ本格的な摩耶山への登りです。今回のコースで一番歩き応えがあるのが、稲妻坂と天狗道。名前からも少し険しさを感じますが、岩場や急登、稲妻坂については、名前の通りジグザグに高度を上げながら登っていきます。夏の登山では暑さとの戦いになることが多いですが、この日は木々が作る陰に助けられました。ただ、夏山ならではの悩みもあります。それは虫です。歩いていると時々寄ってくる虫に悩まされながらも、標高が上がるにつれて、神戸の街並みが時々見渡せるようになり、それを励みに山頂を目指しました。

ここからが本番。天狗道・稲妻坂へ向かう本格的な山道

急登と岩場が続く。足元に注意しながら一歩ずつ登ります
摩耶山掬星台から神戸の街を望む
登り切った先に広がるのが、摩耶山の展望スポット「掬星台」です。標高約700mの展望台からは、神戸市街地から大阪湾方面まで広がる素晴らしい眺望を楽しむことができます。摩耶山といえば「1000万ドルの夜景」で有名ですが、朝の掬星台もまたいいものです。下界とは違って、空気が爽やかで猛暑とは別世界で涼しく感じました。しばらく景色を眺めながら休憩した後、下山開始。

登りきったところにあるテレビ塔

摩耶山頂・三等三角点

神戸を代表する絶景スポット・掬星台

眼下に広がる神戸の街並みと大阪湾(掬星台から)

中突堤やポートタワーなど神戸のシンボルも確認できます
青谷道を下り、妙光院の馬頭観音へ
下山は青谷道を利用しました。登りとは異なり、階段が多い道を木漏れ日の中、ゆっくりと下っていきました。登山道を抜け住宅街に入ったところで、国内最大級の青銅製馬頭観世音菩薩が祀られていることで知られる妙光院に立ち寄りました。馬頭観音は、動物愛護や競馬の神様としても信仰されており、境内には歴代の名馬の髪毛が納められた供養塔もあります。台座を含めた高さは約10メートル、像だけでも約6メートルあり、その迫力に圧倒されました。
私は競馬関係者でもファンでもありませんが、当社は乗馬をテーマにしたツアーを数多く取り扱っていることもあり、ご縁を感じながら手を合わせました。六甲山周辺には、こうした寺院や文化に触れられる場所も多く、自然だけではない楽しみのひとつだと感じました。

妙光院(みょうこういん)」毘沙門堂

高さ約10mの迫力ある青銅製の馬頭観世音菩薩像
標高700mほどの摩耶山では、朝の山頂付近は平地とは違う涼しさがあり、木々に覆われた登山道のおかげで強い日差しを避けながら比較的快適に歩くことができました。一方で、登山口までのバイク移動は別の意味で大変でした。特に帰路は、炎天下の中を約2時間走ることになり、山歩き以上に体力を消耗しました。結果的には、摩耶山の登りよりも、帰りのバイク移動のほうが過酷なトレーニングになった気がします。
六甲山系には、初心者向けから上級者向けまで数えきれないほどたくさんのトレッキング・ハイキングルートがありますので、また場所を変えて歩きたいと思います。
■今回の行程
・歩行距離:約12km
・所要時間:約4時間
・最高地点:摩耶山頂(標高706m)
・標高差:のぼり約840m、くだり約850m
・コース:新神戸駅~布引の滝~布引貯水池~市ケ原~稲妻坂・天狗道~摩耶山掬星台~青谷道~妙光院~新神戸駅