ヒマラヤと湖が抱く、安らぎの町 ポカラ観光10選
ネパール第二の都市、ポカラ。
標高827mの盆地に広がるこの町は、カトマンズの喧騒とは対照的に、フェワ湖の水面とアンナプルナ連峰の稜線が溶け合う穏やかな時間が流れています。
トレッキングへ向かう旅人の拠点として、そしてヒマラヤを望みながらただゆったりと過ごすリゾートとして、ポカラならではの魅力を10のスポットでご紹介します。
目次
1. ダンプス村
2. フェワ湖畔レイクサイド
3. サランコットの丘
4. パタレ・チャンゴ(デヴィズ・フォール)
5. グプテシュワール鍾乳洞
6. 世界平和塔(シャンティ・ストゥーパ)
7. ビンドゥヴァシニ寺院とオールドバザール
8. 国際山岳博物館
1. ダンプス村
アンナプルナ山群を望む丘陵に佇むダンプス村は、標高約1,650m。ポカラから比較的気軽に訪れることができ、都会の喧騒を離れて、山の暮らしをゆっくりと感じられる美しい村です。
目の前には、名峰マチャプチャレ(フィッシュテール)をはじめ、アンナプルナ南峰やヒウンチュリなど、アンナプルナ山群の雄大なパノラマが広がります。朝日に染まる雪山や、夕暮れとともに表情を変える山々の姿も、ダンプスならではの魅力です。
さらに、標高約2,060mのオーストラリアンキャンプへ日帰りで歩くこともできます。森や山道を抜けて高みへ進むにつれ視界が大きく開け、アンナプルナの山々がより近くに感じられます。
そんなダンプスには、弊社直営のロッジ「つきのいえ」がございます。山々を望む露天風呂に浸かりながら過ごすひとときは、格別の時間。ヒマラヤの絶景とともに、ゆったりとした山の時間をお楽しいただけます。
2. フェワ湖畔レイクサイド
ポカラ観光の起点となるのが、ネパールで2番目に大きな湖・フェワ湖です。湖畔には「レイクサイド」と呼ばれるエリアが広がり、宿やレストラン、雑貨店が軒を連ねる、旅人たちの憩いの場となっています。
晴れた日には、湖面に逆さまに映り込むアンナプルナ連峰の姿を眺めることができ、その静けさはカトマンズの喧騒を旅してきた身には殊更沁みるはずです。
湖の中央に浮かぶ小島には、豊穣の女神を祀るバラヒ寺院が鎮座しており、手漕ぎボートに乗って参拝に向かうのも人気の過ごし方。朝もやの中を進むボートから望む湖畔の景色は、ポカラ滞在の思い出に必ず刻まれる一枚になるでしょう。
夕暮れどきにはレイクサイドのカフェが灯りをともし始め、山を降りてきたトレッカーたちの笑い声が通りに響きます。ここはまさに、ポカラという町の心臓部と言える場所です。
3. サランコットの丘

サランコットの丘とマチャプチャレ
ポカラ市街から車でおよそ40分、標高1,592mの丘の上にあるサランコットは、ヒマラヤの大パノラマを望む最も人気の高い展望スポットです。
目の前にそびえるのは、標高6,993mのマチャプチャレ。「魚の尾」を意味するその名の通り、山頂が鋭く二つに割れた特異な形状を持ち、ネパールの人々にとってはシヴァ神が宿る聖なる山として、いまなお登頂が許されていません。
夜明け前、まだ暗いうちから展望台には多くの旅人が集まり、東の空が白み始めるとともにアンナプルナの峰々が金色に染まっていく瞬間を待ちます。太陽の光が山肌を駆け上るように染めていくその数分間は、ポカラを訪れる誰もが息を呑む名場面です。
かつてはマッラ王朝の要塞が置かれていた歴史を持つこの丘には、いまも古い城砦の跡が残ります。日の出後は丘を歩いて下りながら、麓の村里の暮らしに触れるハイキングを楽しむ旅人も少なくありません。
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4. パタレ・チャンゴ(デヴィズ・フォール)

パタレ・チャンゴ(デヴィズ・フォール)
フェワ湖から流れ出た水が、突如として地面に開いた大きな穴に吸い込まれていく――そんな不思議な光景を見せてくれるのがパタレ・チャンゴです。
「パタレ」は地底、「チャンゴ」は滝を意味し、その名の通り「地底の滝」とも呼ばれています。かつてこの地を訪れていたスイス人観光客が増水した川に流されて行方不明になったという逸話から、現地では「デヴィズ・フォール(Devi’s Fall)」の呼び名でも親しまれています。
乾季と雨季で表情が大きく変わるのもこの滝の特徴で、雨季には轟音とともに水しぶきが舞い上がり、乾季には岩肌に刻まれた侵食の跡がより鮮明に浮かび上がります。
石灰岩地形がつくり出したこの奇観は、ポカラがヒマラヤの氷河だけでなく、大地そのものの力強さも併せ持つ町であることを教えてくれます。
5. グプテシュワール鍾乳洞

グプテシュワール鍾乳洞
パタレ・チャンゴの目の前、道路を挟んだ反対側には、地下へと続く長い階段の先にグプテシュワール鍾乳洞が口を開けています。
洞窟の中には、ヒンドゥー教の聖地として崇められるシヴァ神を祀る祠が置かれ、地元の人々の信仰を集めてきました。奥へ進むと、先ほど地表で見たパタレ・チャンゴの滝が、洞窟の内部から轟音とともに流れ落ちる様子を間近で見ることができます。
鍾乳石が張り出す薄暗い通路を抜けた先で出会う滝の裏側というべき光景は、地上から眺めるのとはまったく異なる迫力です。足元は水に濡れて滑りやすいため、歩きやすい靴で訪れることをおすすめします。
地上の滝と地下の洞窟、ふたつの自然が地続きになっているこの場所は、ポカラの大地の奥深さを体感できる隠れた名所です。
6. 世界平和塔(シャンティ・ストゥーパ)

世界平和塔(シャンティ・ストゥーパ)
フェワ湖の南岸、標高1,100mほどの丘の頂に、白亜のストゥーパが静かに佇んでいます。日本の仏教教団・日本山妙法寺が中心となり、1973年に建立した世界平和塔です。
四方の壁面には、誕生・成道・説法・涅槃というブッダの生涯における4つの姿を表す黄金の仏像が配され、それぞれ異なる方角からの参拝者を迎え入れます。
ここまでの道のりは、湖畔からボートで対岸へ渡り、鬱蒼とした森の中を1時間ほど登る山道か、車で丘の裏側までアクセスするルートのいずれかを選ぶことになります。汗をかいて登った先に広がるのは、眼下に広がるフェワ湖の青と、その向こうに連なるアンナプルナ山群の大パノラマです。
日本人の手によって築かれたこの塔が、遠く離れたヒマラヤの町でいまも祈りの場であり続けていることに、日本から訪れる旅人は少なからず感慨を覚えることでしょう。
7. ビンドゥヴァシニ寺院とオールドバザール

ビンドゥヴァシニ寺院
ポカラの新市街から少し足を延ばした丘の上に建つビンドゥヴァシニ寺院は、この町でもっとも古い歴史を持つヒンドゥー教寺院のひとつです。パゴダ様式の白い社殿には、豊穣と勝利の女神ドゥルガーの化身であるビンドゥヴァシニが祀られ、土曜と火曜には遠方からも多くの参拝者が訪れます。
寺院の周辺に広がるのが、ポカラ発祥の地ともいわれるオールドバザールです。かつて西チベットとインドを結ぶ交易路の宿場町として栄えたこの一帯には、ニューアリ様式の木組みの古い家々がいまも軒を連ね、レイクサイドの観光地然とした雰囲気とはまったく異なる、生活感あふれる町並みが広がっています。
香辛料や日用品を商う露店、路地裏の食堂から漂う湯気――観光化される以前のポカラの素顔に出会いたいなら、この界隈をゆっくり歩いてみることをおすすめします。
8. 国際山岳博物館

国際山岳博物館
世界中から集うトレッカーや登山家たちの拠点であるポカラらしいスポットが、この国際山岳博物館です。ヒマラヤの成り立ちを解説する地質展示にはじまり、シェルパ族をはじめとするヒマラヤ山岳民族の暮らしと文化、そして世界の登山史を彩ってきたクライマーたちの装備や記録まで、幅広い展示が並びます。
なかでも目を引くのが、1953年にエベレスト初登頂を果たしたテンジン・ノルゲイやエドモンド・ヒラリーにまつわる資料の数々。厳しい高所登山を支えてきた道具の変遷を追うと、現代のトレッキングがいかに安全で快適になったかを実感できます。
これからヒマラヤへ向かう人にとっては旅の予習に、下山してきた人にとっては歩いてきた山々の背景を振り返る場所に。ポカラ滞在に静かな時間を差し込みたいときにも訪れたい施設です。