1200年前、弘法大師空海が真言密教の修行の場所として開いた頃の高野山は、低地は湿地でその周辺は草原又小高い台地は森林に覆われていたと考えられてます。そのような多様な環境には多様な生き物が棲息していました。鳥類もその例外ではありません。湿地にはオシドリが泳ぎ森林からはコノハズクの声が聞こえて来たことでしょう。今回の高野の森の物語は、鳥をテーマにおこないます。1日目は、高野山系のクマタカの棲息する森林でクマタカの出現を待って見たいと思います。2日目は、渡ってきたばかりの夏鳥を求め、弘法大師が今も修行していると言われている奥の院の近くで探鳥を行いと思います。
※クマタカは東南アジアから東アジアにかけて分布している大型のタカである。
クマタカは、入り組んだ地形と深い森林を好む森林性のタカで、深い森林に覆われた紀伊山地はクマタカの国内での有数な生息地である。森林に棲息するクマタカを観察するのは中々難しいが大空を悠々と飛ぶクマタカを見つける事が出来れば喜びもひとしおである。
※この講座で観察できるかもしれない鳥たち:ゴジュウガラ、キバシリ、ヒガラ、シジュウガラ、アオゲラ、オオアカゲラ、ミソサザイ等
※高野山に生息する動物:ムササビ、カモシカ、アナグマ、イノシシ、シカ
※この講座は高野山寺領森林組合の協力で、2015年に初めてこのエリアの観察ツアーが実施可能になりました。