―ファンタジー作家・芝田勝茂と読む―

『地形と文学』入門講座


「ファンタジー作家芝田勝茂の文学講座・入門編」シリーズは、2018年の第4シーズンから、古今の名作文学を「地形」の視点から読み解き、想像力の旅に出かけようという試みです。作家たちが描いてきた物語には、縦の軸として、壮大な時の流れがあり、横の軸には、その物語表現をささえる、さまざまな状況描写があります。この、横の軸の根幹をなしているのが、「地形」です。意図的に「地形」をたくみに物語にくみこんだ作家もいれば、まったく地形などこだわっていない顔をしながら、じつは大きな意味を持っている作品も2018年は、6回にわたり、以下のラインナップで行いました。

第1回「兵士の視線」…「武蔵野夫人」(大岡昇平)、第2回「みやこと須磨の距離」…「源氏物語・須磨」(紫式部)、第3回「イーハトーブと銀河鉄道」…「銀河鉄道の夜」(宮沢賢治)、第4回「坊っちゃんの松山」…「坊っちゃん」(夏目漱石)、第5回「桶狭間は雨だった」…「信長公記」(太田牛一)、第6回「地方創世民俗記」…「遠野物語」(柳田国男)
2019年の春からは、以下のラインナップをお楽しみください。






講師

芝田 勝茂(しばた かつも)

ファンタジー作家

石川県羽咋市生まれ。児童文学作家。著書にファンタジー『ふるさとは、夏』(福音館文庫・産経児童出版文化賞)『ドーム郡シリーズ三部作』(『ドーム郡ものがたり』『虹への旅』『真実の種、うその種』日本児童文芸家協会賞他・小峰書店)古典に題材をとった『サラシナ』『虫めずる姫の冒険』(あかね書房)。また近未来を描く『進化論』『星の砦』(講談社)がある。編訳に『ガリバー旅行記』『西遊記』『ロビンソン・クルーソー』子ども向けリライトに『銀河鉄道の夜』『坊っちゃん』(学研)伝記『葛飾北斎』(あかね書房2016)『織田信長』(学研2018)など。『空母せたたま小学校』シリーズ(そうえん社2015-2016)や『ぼくの同志はカグヤ姫』(ポプラ社・2018)では近未来と古典文学が融合する、ユニークなファンタジー世界を描く。日本ぺンクラブ会員。
2013年から2018年まで『縄文サマーキャンプ』を山梨県で個人主催で実施した。
HP『時間の木』http://home.u01.itscom.net/shibata/index.html



スケジュール
内容
第七回
3月16日(土)
(特別講義)「ヤマトタケルの謎を解く」……「古事記」(太安万侶)
第七回の「地形と文学」は、作家・作品・その地形をすこし離れて、『古事記』から、景行天皇の『ヤマトタケル』の物語をとりあげます。「風カルチャークラブ」では過去2シーズンにわたって芝田勝茂の「古事記講座」を行いましたが、毎回、新しい発見の連続でした。
今回も、従来の『ヤマトタケル』像に、新しい解釈で迫ってみます。
日本書紀との対比をしていくと、ヤマトタケルという英雄譚と、「歴史的事実」との距離の中に、さまざまなカギがあります。「名前の魔法」……古代人にとって、「タケル」という名を譲渡することには、どのような意味があったのか。「パクス・ヤマト―ナ(皇化)のふたつの側面」武装軍団と先住民は、どのようにしてひとつの「ヤマト」となっていったのか、「ツルギにまつわる伝承の秘密」スサノオが、ヤマタノオロチの尾からとりだした剣、ヤマトタケルの「草薙のツルギ」、三種の神器の「剣」が「壇ノ浦」で失われたことの意味にせまります。
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第八回
4月13日(土)
「紅白合戦譚・与一半端じゃない!」……「平家物語」(作者不詳)
第八回の「地形と文学」は、『平家物語』のうち、クライマックスともいえる、壇ノ浦の合戦をとりあげます。源氏(白旗)と平家(赤旗)が、日本を二つにして戦ったこの歴史的事件は、千年近くを経た現代でも、大晦日の「紅白歌合戦」や小中学校の運動会での「紅白対抗」、さらには日本国旗にいたるまで継承されてきた、「国民的大事件」だったといえるでしょう。とりわけ、壇ノ浦の戦いを象徴しているのが、「扇の的」を射た那須与一の活躍ぶり。美しく滅亡する、悲劇の平家とは何であったのか、台頭する東夷(あづまえびす)こと坂東武者とは何なのか、原文の名調子を味わいながら、貴族たちの平安時代から、武士の鎌倉時代への端境期であるこの時代の意識に迫ってみたいと考えています。
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第九回
5月25日(土)
「伊豆半島ロードムービー」……「伊豆の踊り子」(川端康成)
大正7年の秋、19歳(作品では「二十歳」としているが)の川端康成は、一高生の制帽をかぶり、紺がすりの着物に袴をはき、学生カバンを肩にかける、といういでたちで、伊豆半島へひとりで旅をする。つづら折りの山道、天城峠に近づいたころ、雨足がすさまじい勢いで追ってくる。急な坂道をのぼりきった、峠の茶屋に、旅芸人の一行が休んでいた。……そんな冒頭からはじまる、川端文学の「雪国」と並ぶ、代表作「伊豆の踊り子」。日本の「青春文学」の代表的な作品でもある。地形にそって作品を読みときながら、川端文学を味わってみましょう。
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※以後、つぎのようなラインナップを考えております。
10 貴族もふるえた東西同時革命戦「将門記」
11 京への海路、船主は有名歌人「土佐日記」
12 大本教盛衰記「邪宗門」
13 東西分岐「関ヶ原」 
15 江戸の水運「剣客商売」
16 鎌倉は歌で見よ「右大臣実朝」
17 軍医将軍の青春「舞姫」
18 記憶を辿る旅……「津軽」(太宰治)
19 街道を行く大河小説……「夜明け前」(島崎藤村)
ご旅行条件・講座要項ほか

会場● 風の旅行社 7Fセミナールーム(東京・中野)
定員● 16名
参加費に含むもの●
講義代


ご出発日と料金
2019年
3月16日(土)14:00〜16:30
3,240円
2019年
4月13日(土)14:00〜16:30
3,240円
2019年
5月25日(土)14:00〜16:30
3,240円
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