【催行が決定しました】
講師の関根先生より
中世の下野国をイメージできるでしょうか? 中世や戦国の世を扱うTV番組では、どうしても、日本史の教科書を飾る例えば、応仁の乱や、戦国大名の中で人気の高い織田信長・武田信玄・上杉謙信、西国大名では毛利氏、九州では、キリシタン大名のような特異な大名を扱うケースが多く、群雄割拠状態の下野国を取り上げることは皆無と言ってよいでしょう。その理由の一つは、下野国を統一した勢力がなかったことによるのかもしれません。しかし、それゆえにこそ、その複雑さがおもしろいのです。
さて、下野国の古代中世を覗いてみると、まず、登場するのが、平将門(たいらのまさかど)の乱と藤原(ふじわらの)秀郷(ひでさと)、そして、源頼朝による鎌倉幕府の樹立や南北朝時代の争乱に巻き込まれる下野の豪族たち。戦国時代には、後北条氏と越後上杉氏による関東支配の争奪の地となった下野国を思い起こさせます。このように、少し深堀りすれば、中央の歴史とのかかわりも見えてきます。
下野国には、足利氏や、佐野氏、小山氏、下野国の名族宇都宮氏、そして、那須国に勢力を張った那須一族などが割拠していました。
今回は、小山氏に焦点をあて、1日目に小山氏の歴史を史跡や古城跡をめぐりながら学んでいきます。2日目は、小山氏と下野国の覇権を争った宇都宮氏の最前線の地に城を構えた今注目の“西方城跡”をじっくり見学します。西方城跡は壮大な山城であり、チョットしたハイキングコースでもありますので、足元はしっかりした靴でご参加ください。
講師
関根 秋雄 (せきね あきお)
都立高校で38年間、中央大学非常勤講師を17年間、歴史教師として勤務した後、退職後は栃木県野木町に居を移し、「のぎ・歴史を歩こう会」、「野木歴史文化伝承会」を立ち上げ、ボランティア活動に従事。積極的に野木町の歴史文化の発掘と情報発信を行っている。現在は、野木町文化財保護審議委員および栃木県文化財保護指導員として小山市・野木町の文化財パトロールにも従事。
最近の著書:ぶらり野木町歴史散歩