~小原比呂志さんと歩く、世界遺産 屋久島
『屋久杉を知れば歴史がわかる!』境界の日本史 3日間~
日本の自然のシンボル、屋久島。人跡未踏、手つかずの原生林、人知れず屹立する屋久杉の巨木。そんなイメージは、実はまるで違っているのです。
「汲めども汲めども尽きませぬ」
中世から伝わる正月の祝い唄の一節です。屋久杉はいくら切っても尽きることはなく、後には再び木が育つ、森は尽きることはない。人々は奥山に分け入り重箱の隅を探るようにあらゆる森を探査し、木材を切り出しました。切株と倒木が一面に残る跡地には、即座に若々しい森が再生し、200年ののちには再び漆黒の森に還っていました。
この森のレジリエンスへの深い信頼感が、屋久島の意識の根底をなしています。
そしてこの仕事を支えるために、信仰、生活と作業基盤整備、流通、社会など様々な人の動きが関わり、島と本土や他の島を結び、歴史を形成してきました。豊富とは言えない島内の史跡や手掛かりを元に、関わり合った様々な存在が、屋久島をどのように考え、対処し、取り扱ってきたかを裏のテーマとしながら、もう一つの屋久島の姿を浮き彫りにしたいと思います。
(このツアーは、観光庁実証事業のモニターツアーです。ツアー終了後、アンケートご回答にご協力いただきます。専門家同行料金など事業予算から補助をされていますので、お得にご参加いただけます。
屋久島アカデミー代表
小原 比呂志 (おはら ひろし)
一般社団法人屋久島アカデミー代表理事 屋久島大学専属講師
北海道出身。1987年屋久島に移住。日本のエコツアーガイドの草分けYNACの創立メンバー。NHKドキュメンタリー「伝説の超巨大杉を追う」捜索隊長。『ダーウィンが来た!』『ブラタモリ屋久島編』に解説者として出演。著作に「屋久島のコケガイド」、「屋久島オープンフィールドミュージアムガイドブック」、「屋久島の歴史ガイド」、「屋久島の民俗ガイド」がある(いずれも共著)。
えぐさ ゆうこ
2021-2022 年公益財団法人日本民謡協会民謡アンバサダー。
奄美シマ唄の第一人者・朝崎郁恵に師事。父の故郷・屋久島など離島での現地調査、古老への取材などを経て、世界の民族音楽に通じる日本の島々の唄の土番的な声を表現するアーティスト。
Bunkamuraシアターコクーン「民衆の敵」にてコーラス出演。
2020年9月、台湾の大人気ゲーム「陰陽師」のCG 映画のエンディングテーマ(作曲:スミン)「故海之約」での歌唱・奄美三味線を担当。11月、初のフルアルバム「麗しの島々」をりリース。
オンラインアカデミー屋久島大学講座司会・芸術関係担当理事。