マンダラに登場する密教の仏や神の姿を、8世紀から12世紀にかけてベンガルやビハール地方を中心に栄えたパーラ王朝時代の仏像、あるいはオリッサ地方の仏像を鑑賞しながら学びます。仏像・神像の細部には、インドの宗教文化にかかわるさまざまな秘密が隠されています。
《配信形式》ZOOM 見逃し配信も予定しています
《参加費》3,300円/回 全5回一括申込の場合:15,000円
《見逃し配信公開期間》全回共通:2026年3月9日(月)迄
《各講座の内容》
第1回 釈迦像と仏伝図
仏伝のさまざまな場面における釈尊の姿を投影した多様な釈迦像や、仏伝の中の有名な8つの場面を表現した八相図などの作品を鑑賞します。
第2回 多様な観音の姿
たくさんの作例が残り、バラエティーに富む観音の像を鑑賞しながら、基本となる1面2臂から、多面多臂像へ展開してゆく様子をたどります。
第3回 弥勒菩薩と文殊菩薩
釈尊の後継者である未来仏としての弥勒、智慧の菩薩として有名な文殊の像を鑑賞しながら、その姿の特徴と、姿に込められた意味を学びます。
第4回 密教の女神たち(ターラー、准胝、摩利支天)
観音の瞳から生まれたとされるターラー、陀羅尼と呼ばれる呪文を尊格化した准胝、太陽の陽炎を尊格化した摩利支天を取り上げ、密教における女神のイメージを考察します。
第5回 ヒンドゥーの神々
仏教彫刻とともに多くの優れた作品が残るヒンドゥー教の神々の像を、神話や伝説を交えながら解説します。それらの神々と、仏教や密教との関係も紹介します。
現役住職にして仏教美術研究家
川﨑 一洋 (かわさき かずひろ)
昭和49年、岡山県生まれ。高野山大学博士課程修了。博士(密教学)。現在、高野山大学特任教授、四国八十八ヶ所霊場第二十八番・大日寺住職。密教の曼荼羅を中心に、アジア各地の仏教美術、仏教儀礼を研究。ネパールやチベットの各地でフィールドワークを重ねる。
著書:『四国「弘法大師の霊跡」巡り』(セルバ出版)、『弘法大師空海に出会う』(岩波新書)
共著:インド後期密教(上)(春秋社) 第1章担当
インド後期密教(下)(春秋社) 第6章担当