―ファンタジー作家・芝田勝茂と読む―

『地形と文学』入門講座

綾部市内と由良川を望む(佐藤なーや直哉さん撮影)

出発日・参加費

出発日 時間帯 参加費 お申込み(受付状況)
2019/10/06(日) 14:00〜16:30 ¥3,240 募集中
2019/11/16(土) 14:00〜16:30 ¥3,240 募集中
2019/12/08(日) 14:00〜16:30 ¥3,240 募集中

講座概要

★シリーズ第4シーズンも、すでに9回を数え、とりあげた作家・作品は、大岡昇平(「武蔵野夫人」)、源氏物語「須磨」、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」、夏目漱石「坊ちゃん」、「信長公記」(桶狭間の合戦)、柳田国男(「遠野物語」)、「古事記」(ヤマトタケルの章)「平家物語」(屋島の合戦)川端康成(「伊豆の踊り子」)と、多岐にわたりました。

★当初、ランダムに「地形関連」の文学講座ラインナップでやってきましたが、この秋から、通しテーマのもとで3回講座を行おうと考えました。
ひとつの流れは、「古事記」ー「源氏物語」ー「平家物語」という、古典セレクト。これには「日本文学の流れを追う」ということよりも、古典を通して、歴史を見つめなおす、という意味があると思います。
いまひとつは、「宮沢賢治」「夏目漱石」「柳田国男」「川端康成」「大岡昇平」など、現代作家をとりあげることによる、現実を見つめなおす作業です。このふたつの流れの中で、地形をからめて文学をとらえていくのが、本講座の基本的なコンセプトです。

2019年秋期の3回講座は、つぎのようになります。
通しテーマ 「やがて悲しき……~英雄たちの挫折~」

〇第10回
「われは新王、われらは賊軍!」
~貴族もふるえた東西同時革命「将門記」~

平安時代中期、東国には「武士」が勃興する。鎌倉幕府が成立する前、重い負担を強いられた東国のひとびとは、いつか中央・京都の朝廷による一元支配からの独立を夢見るようになる。そんなときに、公家たちをふるえあがらせる事件が「同時に」起きた。西の、藤原純友の乱と、東の、平将門の乱である。「将門記」は、この東国の乱をこくめいに記した、日本最初の軍記物語だ。桓武天皇の五世でありながら、朝廷に弓をひき、「新皇」を宣言した「豊田の小次郎」とはどんな男だったのか。地形は関東一円。将門の本拠地は茨城県坂東市(旧岩井市)。

〇第11回
「南北朝のチェ・ゲバラ」~楠正成の革命戦略~
とりあげる作品「太平記」「私本太平記」(吉川英治)

★革命期には「英雄」の出現が不可欠だ。「英雄」は、人間的な魅力にあふれ、戦術にたけ、大衆の圧倒的な支持をうけて、華々しく登場するが、やがて革命が収束期にはいると、それまでは裏にいた「事務官僚」が権力を握り、冷酷な支配を完成させ、歴史をねつ造する。
情熱をかけ、爆発的な革命を体験したひとびとは「こんなはずではなかった」と、ほぞを噛み「英雄」は、つらい最後を迎える。だが、ひとびとだけは、彼のことを忘れない。……こう書けば、さまざまな「英雄」が想起される。ヤマトタケル、義経、信長、秀吉、西郷隆盛、トロツキー、近くはチェ・ゲバラ。戦前の国家が持ち上げた「大楠公」楠正成とは、じつは、二十万の鎌倉幕府軍を、わずかな兵力で迎え撃った、ゲリラ戦の英雄だ。その真実に迫ってみます。地形は河内、千早・赤坂付近。

 〇第12回
「シャーマンと鬼の子」~「邪宗門」(高橋和巳)

いまでこそ、信教の自由を、多くの新興宗教は謳歌しているが、戦前においては、信仰はいのちがけだった。大本教を想起させる設定ではあるが、この作品はフィクションである。新興宗教と国家の弾圧という問題の本質を追究しているこの作品をつうじて、大本教について、その宗教をささえたひとびとについても考えたい。特に、あの弾圧の時代における「出口王仁三郎」の軌跡は、ある、魂の記録のように思える。
夭折(39歳)した高橋和巳は、全共闘を支持し、三島由紀夫と親交のあった作家。地形は大本教の聖地、京都府綾部市・亀岡市。

そして2020年には、「水運・海運・陸路の旅」の三回連続講座を予定しています。
第13回「船主は有名歌人」~紀貫之「土佐日記」~四国から京への海運~
第14回「先生、舟の用意ができたよ」~池波正太郎「剣客商売」~江戸の水運~
第15回「夜が明けても暗いのは」~島崎藤村「夜明け前」~中山道~

どうぞご期待ください。

講師

芝田 勝茂 (しばた かつも)

ファンタジー作家

石川県羽咋市生まれ。児童文学作家。著書にファンタジー『ふるさとは、夏』(福音館文庫・産経児童出版文化賞)『ドーム郡シリーズ三部作』(『ドーム郡ものがたり』『虹への旅』『真実の種、うその種』日本児童文芸家協会賞他・小峰書店)古典に題材をとった『サラシナ』『虫めずる姫の冒険』(あかね書房)。また近未来を描く『進化論』『星の砦』(講談社)がある。編訳に『ガリバー旅行記』『西遊記』『ロビンソン・クルーソー』子ども向けリライトに『銀河鉄道の夜』『坊っちゃん』(学研)伝記『葛飾北斎』(あかね書房2016)『織田信長』(学研2018)など。『空母せたたま小学校』シリーズ(そうえん社2015-2016)や『ぼくの同志はカグヤ姫』(ポプラ社・2018)では近未来と古典文学が融合する、ユニークなファンタジー世界を描く。日本ぺンクラブ会員。
2013年から2018年まで『縄文サマーキャンプ』を山梨県で個人主催で実施した。
HP『時間の木』http://home.u01.itscom.net/shibata/index.html

講座条件・その他

会場 風の旅行社 7Fセミナールーム(東京・中野)
定員 20名
持ち物
備考

講座予約

出発日 時間帯 参加費 お申込み(受付状況)  
2019/10/06(日) 14:00〜16:30 ¥3,240 募集中
2019/11/16(土) 14:00〜16:30 ¥3,240 募集中
2019/12/08(日) 14:00〜16:30 ¥3,240 募集中