奈良盆地の東、ご神体として奉られる三輪山の北に位置する龍王山。この龍王山も山頂に龍王神社が祀られ、また、古い城郭跡もある歴史を感じられる山域です。龍王山の東側には苦鉄質複合岩体という地殻下部を構成していた岩石が広域ドーム状に露出しています。その露出には、龍王山付近に広く露出する花崗岩が大きく関係しています。このエリアの花崗岩は、ある特徴が・・。現地で観察します。そして、その花崗岩に密接に関係している堆積物起源の岩石も露出しています。
日本列島の地下深部で起こっている海洋プレート沈み込み。それに伴う付加体の形成と、マグマ形成、上昇、定置、大きな流れを感じることができるジオ歩きです。
～ジオ・ワード～
領家帯 片麻状花崗岩 ミグマタイト 高温低圧変成作用 活断層
※詳しくは当日の解説で！
～行程～
JR 柳本駅集合(9:00)→天理市トレイルセンター(9:45)→石不動(10:40)→駐車場(11:50)→北城周辺（30分）→龍王山(12:30 昼食休憩 13:00)→奥の院・北城址分岐(13:10)→林道分岐(13:50)→崇神天皇陵(14:20)→天理市トレイルセンター(14:40)→JR 柳本駅解散(15:10)
【歩行：約4.5時間 標高差累積：上り約500m 下り約500m】★1
※注 歩行の目安（★マーク）の基準（距離とコース難度の両方を検討）
★ 一般的なハイキング程度
★★ 歩行時間も少し長めのためやや体力が必要
★★★ 少し登山の経験がある人に適している
固い石も柔らかく解説
田中 宙 （たなか ちゅう）
1968年生まれ。京都大学大学院理学研究科修了。地球惑星科学専攻。主にフィールド調査をベースに地殻とマントル境界の物質科学を研究。現在、株式会社アカデミック・ブレインズ、シニア・ディレクターとして、基礎科学系を中心にアウトリーチと呼ばれる「最先端の研究成果を社会へフィードバックする仕事」に取り組んでいる。一方でフィールド経験を生かし、関西エリアの各地山域でネイチャーガイドとしても活躍。日本地形学連合正会員。
