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西表島に春を告げる南風の到来とともに、ジャングルの中ではヤエヤマボタルの発光が始まります。点滅を繰り返しながらの発光は、イルミネーションのようにジャングルを飾る、幻想的な空間となります。この非日常的と思われるホタルの発光は、実は人間の生活圏からほど近い場所で行われます。ホタルが生息し、発光が見られる環境は、人間と自然が共生している事を計るバロメーターとなります。
また、春の海は、潮色が澄んでいてとても美しい色をしています。冷たい淡水と暖かな海水が混じり合う干潟では、海と川の境ではっきりと水温が変わる面白い現象も起きます。そして、春の潮回りは、大潮の干潮時に海を干上がらせ、サンゴのリーフ近くまで歩いていけるようになります。サンゴは海の中で見るものですが、この時ばかりは陸上で間近に観察することができます。
西表島の春、非日常の世界が身近にあることを感じることができる季節です。干上がった海に浮かび上がるサンゴの世界と、ホタルの発光の中で最も美しいと言われるヤエヤマボタルを通じて、私達の周りの生活環境や自分の生活スタイルを一緒に考えましょう。
宿は、島人が営むとても味のある旅館を選らんでいます。島の事、自然の事を知り尽くしている優しい女将さんとの交流も楽しいです。
