志賀高原で聞いたショッキングな話

つむじかぜ204号より


10月15日、日本エコツーリズム協会主催の「プロデューサー養成講習会IN志賀高原」に講師として行ってきました。意外にも、旅館やホテルの若手経営者の方々が多くて大変活気がありました。私は、こうした大型リゾート地や昔の有名温泉地の旅館やホテルは斜陽産業で跡継ぎがいない、と聞いていましたので少々驚きました。

観光協会のAさんのお話では、志賀高原では、スキー客は16年間も減り続けているそうです。ところが、宿泊施設は昔のスキーブームの時代に建てられた大規模なものが多く、団体客隆盛の時代から個人客主体に移行してきた今日、その規模の大きさが邪魔して時代に対応したくても出来ずに苦しんでいるそうです。

ところが、団体客頼みの意識が昔からの経営者には残っていて、今でも旅行会社がお客様を連れてきてくれると信じて疑わないそうです。私は、旅行会社の人間なのに、これを否定し、セグメントをしっかり行い、ターゲットを絞り込んだマーケティングを自分たちでやることが大切と話をする訳です。そんな話に耳を傾けてくれる若い経営者たちの存在に頼もしさを感じました。

それにしても、次の話には、ショックを受けました。Aさんが、ある高校の先生に久しぶり再会し、最近の様子をお聞きしたところ、その高校の今年の修学旅行の人数は90人だったそうです。嘗ては一学年300~400人くらいはいたので、その激減ぶりに驚いたところ、生徒数は変わっていないが、修学旅行積立をしているのが90人しかいないというのです。最近は、入学時に修学旅行積立をするかどうか保護者に希望を取るそうですが、その結果がこれだそうです。最近は、こういう高校が増えているそうです。

私は、耳を疑いました。日本も、そんな社会になっているのかと愕然しました。格差社会で収入が本当に厳しくなっている親が多くなってきたということも否定できないでしょうが、子供のためにお金を使わず、自分が遊ぶためにはお金をに使う、そんな親が増えているのかもしれません。

★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。

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