現代の若者と携帯

つむじかぜ219号より


もはや、携帯電話が手放せない。そんな方が殆どだと思う。私も、仕事柄、緊急連絡を受けるために肌身離さない。無くさないよう、首から掛けている。最近は、メールもよく使うが、細かな字が段々読み辛くなっていて困る。

こんなに携帯が普及しているのに、日本ではiPhoneの売上が芳しくない。ガラパゴス化して独自の進化を遂げた日本の携帯電話は、外来種をなかなか受け付けないらしい。何故か。

先日、息子が、友達との間のメーリングリストに入っていないと情報が届かないから皆についていけない。と言っていた。携帯は、複数の人間がコミュニティーを形成する道具になっている。そのために食費を切り詰めても、携帯は維持する若者が多い。

日本社会は、村八分を嫌う。KYなどという言葉が子供たちの間でも使われるくらい出る杭は打たれる。が携帯は、まさに、この日本社会の伝統をそのまま反映している。だから、道具として、一人で楽しむための機能は携帯にはあまり求められない。楽しむなら、携帯ゲーム機を使う方がいいらしい。

本当は、日本人は、個としてもっと自立しなくてはいけない。と私は思うのだが、中学生の息子には、「そうかじゃあ携帯を買いに行くか」と次の休日に出掛けることにしている。なかなか現実は難しい。

★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。

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