添乗報告記

【バードウォッチングツアー添乗報告記】
5/30発 離島に集まる夏鳥たち 三宅島 3日間

 

ツアー名:離島に集まる夏鳥たち 三宅島 3日間

2017年5月30日(火)~6月1日(水)
文●ツアーガイド:峯尾 雄太(みねお ゆうた)


 三宅島バードウォッチング 1日目

21:30に竹芝桟橋へ集合。今回も少人数のツアーです。三宅島へは東海汽船のフェリー橘丸で向かいます。フェリーで寝ていれば早朝に到着して翌日まる1日活動できるので、とても効率的なスケジュールです。

予定通り竹芝を出港してレインボーブリッジを通過するまで夜景を楽しみ、その後は翌日に備えて各自就寝。今回利用した船室はカーペット敷きの2等室です。

もちろん、追加料金で船室のグレードアップも可能です。しかし2等室といっても、上半身に仕切りがあり自分のスペースは確保されています。¥100のレンタル毛布や枕、コインロッカーもあり、荷物も整理する事ができます。空いている時期だったので、混雑することもなく快適に過ごせました。


 三宅島バードウォッチング 2日目

海峡はいたって穏やかで夜間は快眠、三宅島到着の船内アナウンスで起床しました。早朝4:50に予定通り三宅島の三池港へ到着。宿泊は毎回お世話になっている新鼻荘(にっぱなそう)です。おかみさんの寝坊で到着時に迎えがいないという可愛いトラブル(笑)もありましたが、無事に民宿に到着して部屋にて荷開き。

持参の朝食を食べさせていただきながら、餌台にくる名物のオーストンヤマガラを見ながらしばらく休憩。顔まで赤みのあるオーストンヤマガラですが、繁殖のタイミングのせいなのか餌台に来る個体数は過去最少のようです。それでも♂♀の大きさや色味の違いなど観察できました。


オーストンヤマガラオーストンヤマガラ

他にこの餌台レストランのお客さんはカワラヒワやスズメの親子。シチトウメジロとイイジマムシクイも庭木に! アカコッコの姿も芝生にチラリ。


シチトウメジロシチトウメジロ

6:30から元気に散策開始です。まずは徒歩で大路池(たいろいけ)周辺へ。早速、この森の主役たちの賑やかな声で迎えられました。イイジマムシクイはとても大きな声でさえずっていましたが、ちょこちょこと動きは早くカメラマン泣かせです。


イイジマムシクイイイジマムシクイ

モスケミソサザイは倒木上で全身を使ってさえずる姿をじっくり観察出来ました。建物の軒天と樹洞で子育て中のようで、林冠部という森の上部までの空間を自在に使っています。樹洞での育児とは聞いていましたが、思っていたよりずっと高い位置にありました。外見から本州の個体との区別を見極めるのは難しいのですが、あまりじゃまにならないように短めの観察で退散しました。




カラスバトは「ウーウー、グルルルルー」と気味悪く鳴いています、時折上空を通過する影が見えました。アカコッコは声こそすれなかなか会えずで、ようやく地上採餌している姿を発見し次々ミミズをくわえて藪に消えました。子育て中なんでしょう。その後も数回登場して桑の実を食べたりミミズを捕ったりする姿を観察しました。がんばれー。


アカコッコアカコッコ

タネコマドリのさえずりにも遭遇しました。サービスの良い個体でとてもラッキーでした。申し訳ないくらい長時間観察して亜種の特徴もばっちり確認しました。きっと彼の視界に我々はずっと入っていてさぞかし気になっていたでしょう、ありがとうね。不精して片足立ちでさえずる姿や、風で揺れてよろめきながらもさえずる姿は可愛らしかったです。




湖畔をのぞくとアオサギが休み、上空にはアマツバメたちが飛んでいました。アカコッコ館に入場し水場を観察します。シチトウメジロやモスケミソサザイ、ヤマガラなども水浴びに来てくれました。




昼食のお弁当をいただいて、少し休憩したあとは伊豆岬へ。当初の予定では、翌日の午前中のさえずりが盛んな時間に訪れるはずでしたが、悪天候の予報のため急きょこの日に伊豆岬に行くことにしました。村営バスに揺られながら島を半周ちょっと移動します。ちなみに、利用する「バス2dayフリーチケット」には三宅島らしいアカコッコの写真が使用されています。


三宅島村営バスフリーパス三宅島村営バスフリーパス

途中、電線にはホトトギスやカラスバト、アカコッコがとまっていました。バスを降りた後はカラスバトが飛翔したり、ウチヤマセンニュウが2羽で路上にはみ出てバトルしたりを観察しながら伊豆岬に到着。


伊豆岬伊豆岬

ここでは、ウチヤマセンニュウをメインで観察しました。その他にもウグイスや良く飛んでディスプレイフライトするカラスバト、イソヒヨドリなども観察しました。ホトトギスも飛翔しますが、威嚇しているのか活動が活発です。

午後になるとウチヤマセンニュウはさえずる個体は少なくなり撮影は難航。それでもさえずり飛翔や草の上で「チュルルルル…」と鳴く姿をのんびり見ることができました。




海を見ると神津島や式根島、新島、利島、さらに遠くにはうっすらと大島まで見渡せます。海面には10頭以上のカメの頭が上がっていました。産卵で集まってきているのでしょうか。


ウミガメウミガメ

薬師堂にも立ち寄ります。ここではタネコマドリやモスケミソサザイ、さらに明るい時間にもかかわらずアオバズクの声も巨木の森に響いていました。ここの風景は島内ベストビューのひとつかもしれません。なんといっても巨木が見事なのです。


三宅の森薬師堂三宅の森薬師堂

再びバスで揺られ、宿へ帰る途中で再度アカコッコ館に立ち寄ります。タネコマドリが地上で採餌していて、モスケミソサザイが子連れで一生懸命給餌していました。

この日はこれで観察終了。新鼻荘に戻って、三宅島ならではの美味しい夕食をいただきました。食事のためだけでも新鼻荘に宿泊する価値はあります。ともかく、この日はよく歩き頑張りました。


新鼻荘の夕食新鼻荘の夕食


 三宅島バードウォッチング 3日目

早朝は予想通り大雨…。残念ですが天気は変えられません。朝の観察は諦めて、遅めの出発にしました。前日に伊豆岬へ行っておいたのはいい判断でした。

雨雲は早めに通過していく予報なので、朝食後は庭の餌台でオーストンヤマガラを観察し雨が止むのを待ちます。予報通りに晴れ間も出てきたので、森の露も落ちる9:00に出発。カラスバトが枯れ木で長時間とまっているのをいきなり発見。カラスバトは夜の雨で濡れた羽をひたすら乾かし羽繕いしていました。きっと監視も兼ねていたりするのでしょうか。このあともう1羽も登場しました。




アカコッコ館周辺では、渡りを失敗してしまったのか「ギ…ジジロジジロ」とオオムシクイがよくさえずっていました、大丈夫かな?? 遠くでトラツグミもさえずり、大路池ではゴイサギ成鳥の姿がありました。コゲラの親子とイイジマムシクイ親子の給餌の様子を観察して島での観察は終了。

港のレストランで昼食を済ませ、帰路は錆が浜から出港。また来年もよろしくお願いします!


また来年!また来年!

帰りは昼行便ということもあり、竹芝港までは各自任意で船上での海鳥観察としました。出港してしばらくするとハシボソミズナギドリやオオミズナギドリが現れ、時々アナドリも観察できました。しかし波も低い凪ということもあり距離はかなり遠いです。


ミズナギドリ類ミズナギドリ類

しばらく観察を続けているとアホウドリやクロアシアホウドリも登場しました。ブローが上がった! と思えばツチクジラの群れです。


ツチクジラツチクジラ

かなりテンションが上がりましたが、大きな出会いはその1度きりでした。その後、大きなイベントはないまま神津~大島、城ヶ島を過ぎます。が、東京湾内に入ると突然カマイルカの群れが登場。これにはびっくりしました。


カマイルカカマイルカ

生き物観察でこういうドーパミンの出そうな体験をすると、予期せぬ良い思いをした快感が忘れられなくなります。「観察をやめた途端に何か登場するのではないか」というイメージが出来上がって、いつまで経ってもやめるにやめられません。まさに生き物屋バカの観察あるあるです。

レインボーブリッジを通過するまでハシボソミズナギドリはパラパラ飛んでいましたが、観察は終了して夜景を楽しみました。予定よりも早めに竹芝港到着。ご参加の皆さんお疲れさまでした。繁殖期の真っ只中の観察でしたが、内容もよく充実した観察となりました。


【今回確認できた鳥達】


カラスバト・キジバト・クロアシアホウドリ・アホウドリ・オオミズナギドリ・ハシボソミズナギドリ・アナドリ・ヒメウ・ゴイサギ・アオサギ・コサギ・ホトトギス・ツツドリ・アマツバメ・ウミネコ・アオバズク・ミヤケコゲラ・モズ・ハシブトガラス・オーストンヤマガラ・シジュウカラ・ツバメ・ヒヨドリ・ウグイス・オオムシクイ・イイジマムシクイ・シチトウメジロ・ウチヤマセンニュウ・モスケミソサザイ・トラツグミ・アカコッコ・タネコマドリ・イソヒヨドリ・スズメ・カワラヒワ・ホオジロ・コジュケイ


2018年三宅島ツアー

オーストンヤマガラ【バードウォッチング】
離島に集まる夏鳥たち 三宅島 4日間

最少催行人員●5名(定員8名) 添乗員●同行します。

5/29(火)発|東京竹芝桟橋発 67,000円 募集中

今回ご参加の方は次回も三宅島ツアーに参加したいとのことで、早くも来年のご予約をいただきました。もちろん定員まで追加募集中です。来年は1泊増やし3泊4日の日程にしましたが、1日後からの途中参加や、早めの途中解散も可能です。現地合流現地解散などもご相談ください。


 

風の鳥日和