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【宮城県・金華山】 鹿の角で「ものづくり」、復興支援に繋げたい!

 

kochisuta20170928

鹿角表面の自然な風合いを活かした「金華山 鹿角プロジェクト」による試作品


金華山(宮城県)は、恐山(青森県)や出羽三山(山形県)と並び奥州三大霊場の一つとして知られ、また、東日本大震災においては有人地として震源地から最も近くにあった場所としても知られています。
東日本大震災後、島全域がご神域にあたるこの島は、政教分離の観点から行政からの支援を受けられず、また、離島という特有の立地条件からボランティアが金華山に入山するための渡船手配や、中・長期的に日数を伴う効果的な活動を可能にするための寝食の確保など、支援活動を行うにも困難な場所です。

風の旅行社と風カルチャークラブでは、2012年の夏より「VCを支援する会山形」と「地球の歩き方」との協力により、金華山での東日本大震災復興支援ツアーの企画・運営を行ってきました。ツアーを開始してから丸5年が経ち、今まで約300名近い方々が支援活動に参加してくれています。
風の旅行社と金華山のつながり(※2014年9月執筆)

地域の方々の信仰と心の拠り所である霊島・金華山の復興が、地域の方々の心の支えになるとともに、金華山へ渡る多くの来訪客がもたらす牡鹿半島の各地域への経済的な効果が期待できます。この復興支援ツアーは、金華山黄金山神社の境内などの修復作業や参拝客の受入態勢のサポートなどの支援を通して、復興を推進することを目的にした「VCを支援する会山形」の活動に参加する形で企画を継続しています。

  • 金華山黄山神社は奥州(東北)三大霊場の一つ
  • 女川の被災状況を視察
  • 神職さんから震災時の様子や神社についてのお話をうかがう
  • 初日の夜は、現地で復興支援の活動を行う団体スタッフからの活動レクチャー
  • 境内内には地震による被害が残る
  • たくさんの参拝客がこの島へやってきます
  • お茶番などのお手伝いも
  • 島内の移動はこんな感じです
  • 地震によりガタガタになった参道の修復作業
  • 男性は屋外での力仕事が多いです
  • 厨房に入り調理補助のお手伝い
  • 早朝は、桜が咲き誇る境内の掃き掃除
  • ボランティア作業の安全を祈願するご祈祷を受ける
  • 食事の後は自分で皿洗い
  • 参拝客でに賑わう境内
  • 植林のための柵を整備
  • 女性は巫女衣装着用で授与所の手伝いがあるかも
  • 参道の崩落危険箇所を整備
  • お祭で担ぐ神輿を拝殿まで持っていったり
  • 神職さんと復興を祈って記念写真


ツアーの中で実施する金華山での復興支援活動に関しては、毎回事前に活動内容の固定はせずに、その時のその場の状況や求められている作業内容により、柔軟に対応してきました。ツアー開始当初は、地震の揺れで倒壊した境内や参道の整備修復作業が主だった活動も、その後被災された方々が神社へ参拝の足を戻され始めた頃から、徐々に参拝客受入れ体制補完のための神社裏方サポートの活動が主となってきました。もちろん「この時点から内容が変わった」という明確なものはなく、VCを支援する会や神社の方々とその都度必要な事柄や状況を共有し判断しながら、グラデーション的に徐々に移行して来たというのが実際のところです。

[ツアー開始当初]
泥だし・土のう作りや運搬・山道や境内の修復作業など

[最近の主な活動の]
参拝客の受入れが十分にできない神社の裏方スタッフスタッフとしての活動など

[そして、これから…]
金華山の島内にある魅力的なもの(鹿角)を利用しデザインする、「ものづくりプロジェクト」


そして、今後活動の主となって行きそうなのが、上記の「ものづくりプロジェクト」なのです。なぜそのような流れになったのか、経緯をこれからお伝えしていきます。

天気に恵まれれば、山頂では絶景が待っています!
天気に恵まれれば、山頂では絶景が待っています!

金華山は宮城県石巻市牡鹿半島の沖、太平洋に浮かぶ金華山(標高444.9m 周囲26km)は、本島から隔離された環境で独特の生態を持ち、いたるところに神の使いとして保護されている多数の鹿(御神鹿)が生息している他、1979年に「南三陸金華山国定公園」、2013年には「三陸復興国立公園」の登録により、手つかずの自然が多く残されています。特筆すべきは、金華山山頂からの眺望です。眼下には海底までが透けて見通せるような澄んだコバルトブルーの海、そしてその先には牡鹿半島が横たわり、日中の時間と早朝の日の出の時間それぞれ壮観な光景が、山頂に立った者を祝福するかのように待ち受けています。本当にお勧めの場所です。
島内に約500頭の鹿が生息している
島内に約500頭の鹿が生息している

一方、島のいたるところに棲息する鹿(ホンシュウジカ)は、活動する我々も含め訪れる人を和ませる存在であり、金華山にとっても御神鹿として象徴的な存在でもあります。実際、毎年10月には「神鹿慰労祭」や「神鹿角切り行事祭」の祭典神事が盛大に斎行されたり、大学教授が鹿の生態を研究する場所として長年訪問されているなど、金華山とは切っても切り離せない存在です。

私たちは、これまでの活動して来た中で目にした、鹿が参拝に来られる人々に親しまれている様子や神社の方々から鹿についてお話をうかがった経験から、あるアイディアが浮かび上がってきました。


「自然に抜け落ちる鹿の落角を使って、何かできないか」と。


そして、みんなで知恵を出し合って鹿角を使って、来山された方々に金華山の魅力と思い出を持ち帰っていただけるような“ものづくり”をし、その売上金を有効に充てる事で復興支援に寄与しよう! ということでプロジェクトを立ち上げることになりました。
それと同時に進んでいたVCを支援する会のメンバーが中心になり組織された、「一般社団法人サステナブルデザイン工房(*1)」と一体となって活動する形で、『金華山 鹿角(ろっかく)プロジェクト』がスタートしました。
(*1)2017年に設立された、自然資源を無駄なく活用するものづくりと共に、人工素材の消費量削減とリサイクルによる新たな価値創造に取り組む事を目的とした団体。


牡鹿の角は春になると、島内にこんな感じで落ちています。
牡鹿の角は春になると、島内にこんな感じで落ちています。


早速、プロジェクトメンバーと一緒に、春に自然に抜け落ちた牡鹿の角を拾い集め、試作品作りを始めました。既に、できるだけ鹿角の質感を生かしたものを作ろうという思いは一致していました。現在も、縄文時代にこの地域でも実際に使われていた鹿角の釣針や勾玉のような装身具、カラビナ型のクリップなど金華山の魅力を凝縮した記念品を目指し、金華山黄金山神社の作業場や石巻の民家を工房代わりに使わせて頂きながら、試作を重ねています。


試作品を制作するメンバー
試作品を制作するメンバー


2018年のゴールデンウィークには、記念品の素材となる鹿の落角を島内で探し回収する予定ですが、メンバーだけでは広い島内にある落角を広範囲に探すには限度があります。そこで、こんなツアーを企画しました。ぜひこちらも併せてご覧ください!

予告! 正式な募集開始は2018年2月頃予定です!


3.11東日本大震災の震源に最も近かった金華山での活動

金華山で拾い集めた鹿の角を使ったものづくりを通し、復興支援を進めている「金華山 鹿角プロジェクト」の活動に参加

金華山島内に棲む牡鹿の抜け落ちた角を拾うボランティアと、作業場にて鹿角を使った試作品づくりもお手伝い

旅行代金の一部が金華山黄金山神社と「金華山 鹿角プロジェクト」への寄付金となり、復興支援活動に役立ちます

参加者の方に「ボランティア活動証明書」と鹿の角でご自身が作った試作品をお渡しします


皆さまのご参加・ご協力を心よりお待ちしております。(金華山 鹿角プロジェクトメンバー・竹嶋)



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