ツアー名:南ゴビのホンゴル砂丘とヨリンアム渓谷でバード&アニマルウォッチング7日間
2025年8月23日(土)~8月29日(金)
文・写真 ● 平野靖(東京本社)
今回はモンゴルでも乗馬ではなく、南ゴビでバード&アニマルウォッチング。
成田から飛行機でウランバートルに到着してウランバートル近郊のホテルに宿泊します。翌日の国内線は午後便なので、午前中にホテル周辺で探鳥できるように郊外のホテルです。
翌朝、周辺を観察してみるとカササギやルリガラ、ヤツガシラが飛び回っています。地面ではシラコバトが歩いて、川ではアカツクシガモがいます。近くの電線でアカアシチョウゲンボウを撮影した方もいました。この周辺だけで数日探鳥が楽しめそうな環境です。


お昼前に空港へ向かいます。空港に到着するとチェックイン前に早めの昼食。今回は空港内のレストランでモンゴル焼きそばwithスーテイ・ツァイ(ミルクティー)。いろんな国の方が食べやすいようなアレンジが効いている味わいです。


国内線の飛行機はやや小さめ(ボンバルディアCRJ700)。座席は2+2の並びで70人乗りくらいです。預け荷物は15kgまで&機内の手荷物スペースは小さいので、日本からの出発時に荷物の軽量化は必須です。50分くらいのフライトで周囲にはほぼ何もないダランザドガド空港へ到着。


ランドクルーザーとレクサスの2台のSUVに分乗して出発。一度、今夜宿泊するハンボグド・ツーリストキャンプにチェックインして近郊の観察に再度出発。水のない川のようなところを走っていきます。クロジョウビタキやニシオオノスリ等を観察して、ここでも珍しいというワシミミズクが現れてこの日は終了。




ツーリストキャンプに戻って夕食です。キャンプには素敵なダイニング棟があります。


いわゆるモンゴル風のローカルな食事ではなく、洗練されたスープ&メイン・自家製パンの洋食メニューを楽しめます。もちろんビール等のアルコールメニューも完備。


宿泊はゲルで2~3のベッドと室内LED灯、充電程度は可能なコンセントがあります。トイレやシャワーは別棟にあります。フットライトがあるので夜でもヘッドライトなしでも行けそうです。男性用は3つの洗面台(ドライヤー1つ)とトイレ個室、6つのシャワーブース(シャンプー等あり)があります。シャワーは温水ですがレバーの温度調整には慣れが必要のようです。通常のゲルの他にデラックスゲルもあります。こちらはゲルのサイズが大きめで、室内も広々。ゲル内にシャワー&トイレ室や湯沸かしポットもあってほぼツインのホテル仕様です。


翌朝は各自で周辺を探鳥。朝食はブッフェです。自家製パンやラクダのスープ、新鮮なサラダもあって充実しています。朝食後、午前中はヨリンアム渓谷へ向かいます。途中でニシオオノスリやコウジョウセンガゼルの親子がいます。駐車場に到着して、ここからは徒歩で渓谷を歩いていきます。日本国内ではがんばって&がんばって探すナキウサギが多すぎ&近すぎて捕まえられるくらい周りで動き回っています。ナキウサギやイナバヒタキ、ユキスズメ、カベバシリ等を観察して往路を戻ります。






一度、キャンプに戻って昼食。食後はゴビエルデネツーリストキャンプまで観察しながらロングドライブ。途中、イワシャコやサバクヒタキ、シベリアンアイベックス等を観察。


夕暮れ頃にキャンプに到着。予定していたゲルは満室で、我々はロッジ泊に変更。8月末というのにどこのツーリストキャンプも盛況です。ゲルはトイレ&シャワーが別棟ですが、ロッジだとトイレ&シャワーが併設されています。時間制限はありますがバッテリーの充電も室内でOK。ブッフェの夕食後は野生のネズミ観察へナイトツアーに出かけます。スナネズミやイツユビトビネズミ、オオミミハリネズミ等を観察しました。

翌朝は小雨。すぐに止みましたが、曇っているのでせっかくのホンゴル砂丘が映え切れなくて残念です。草原の遠くにモウコノロバの集団がいます。
オオカラモズやコキンメフクロウ、ヒマラヤハゲワシを観察しながらハンボグド・ツーリストキャンプへ戻ります。




昼食予定のキャンプがスタッフ不足で断られてしまい、急遽ローカルモンゴルレストランに立ち寄ります。焼うどんのようなツォイワンや煮込み料理のゴリヤシ、肉うどん等のモンゴル度が高めのメニューをいただきます。


途中、ドライバーさんの親戚?宅に立ち寄らせていただいて馬乳酒をごちそうになりました。*飲みすぎ注意
ワイルドな渓谷を走破しながらキャンプ到着。
翌日はダランザドガド市内の公園や学校敷地内でハシグロナキマシコ等を探鳥します。
午後は草原に立つゴビミラージュロッジで昼食。昼食後、草原を走り南ゴビ最後の探鳥へラストスパート。アカマシコやアリスイ、最後にオオチドリを観察して、ダランザドガド空港へ。


国内線でウランバートルへ戻ります。
翌日はウランバートル郊外へバードウォッチングに出かけます。軽くハイキングをしながら森の中で探鳥。


マーモットが岩の間から出入りしています。
鳥は少なめでしたが、天気も良く心地よいハイキングを楽しみつつ終了。
観察後はウランバートル市街に戻ってお買い物&火鍋の夕食。
観光地訪問等は全くなく、あっという間の1週間でしたがモンゴル・南ゴビの自然を楽しんでいただけたかと思います。
【観察できた鳥&動物たち】
【鳥類】
イワシャコ、アカツクシガモ、マガモ、カルガモ 、サケイ、カワラバト、コウライバト、シラコバト、チャイロツバメ、ツバメ、カワウ、アオサギ 、ヨーロッパアマツバメ、オオチドリ、クサシギ、トビ、ニシオオノスリ、ソウゲンワシ、カラフトワシ、イヌワシ、ヒゲワシ、クロハゲワシ、ヒマラヤハゲワシ、ワシミミズク、コキンメフクロウ、ヤツガシラ、アリスイ、※オオアカゲラ、アカアシチョウゲンボウ、 ヒメチョウゲンボウ、チョウゲンボウ、ワキスジハヤブサ、アカオモズ、ヨーロッパオオモズ、オオカラモズ、カササギ、ハシナガサバクガラス、ホシガラス、ベニハシガラス、ミヤマガラス、ワタリガラス、コガラ、シジュウカラ、ルリガラ、アジアコヒバリ、ハマヒバリ、カラフトムシクイ、シマムシクイ、コノドジロムシクイ、サバクムシクイ、※シベリアセンニュウ、ゴジュウカラ、カベバシリ、マミチャジナイ、クロジョウビタキ、コシジロイソヒヨドリ、セグロサバクビタキ、サバクヒタキ、イナバヒタキ、オジロビタキ、※コサメビタキ、イエスズメ、ノウメンスズメ、スズメ、イワスズメ、ユキスズメ、キセキレイ、ハクセキレイ、ヨーロッパビンズイ、キバシヒワ、モウコナキマシコ、ハシグロナキマシコ、アカマシコ
※は声だけ聞いた、もしくは推測
【哺乳類】
オオミミハリネズミ、モウコノウサギ、ダウリナキウサギ、モンゴルナキウサギ、シベリアマーモット、アラシャンハタリス、シマリス、キタリス、ロボロフスキーハムスター、スナネズミ、ニシモンゴルイツユビトビネズミ、イツユビトビネズミ、モウコノウマ、コウジョウセンガゼル、シベリアンアイベックス、アルガリ、ヒメヤチネズミ