【バードウォッチングツアー添乗報告記】
受注型企画旅行 三宅島バードウォッチング 4日間


ツアー名:受注型企画旅行 三宅島バードウォッチング 4日間

2016年5月30日(月)~6月2日(木) 

写真・文●ツアーガイド:峯尾 雄太(みねお ゆうた)


 三宅島バードウォッチング1日目

5月30日、竹芝桟橋を夜出港した橘丸に揺られながら眠りにつき、翌日朝5時には“バードアイランド”三宅島に到着するという船内放送で起床しました。上陸した三宅島は予報より少し回復が遅れているようで、生憎の霧雨模様。

お世話になる宿で、天気回復と酔いざましに朝食休息させていただき、お庭に来るオーストンヤマガラを観察。早くもアカコッコが出てきて、少し遠くでタネコマドリ、イイジマムシクイの声もしています。


オーストンヤマガラオーストンヤマガラ
オーストンヤマガラオーストンヤマガラ


さて、ぼちぼち天気も回復してきたので早速お昼まで島内散策です。近くの林の中ではカラスバトの唸るような声がします。少し遠いけれど、20年弱前の噴火で出来た枯れ木にとまっている姿が見られました。

うっそうとした森の中の暗い小道では、森の主役モスケミソサザイやタネコマドリの囀る姿を早速満喫できました。本土のコマドリとは違い個体密度も高く、見やすいですね。ミソサザイに関してはどこが違うのかさっぱりです。

島の懸案事項であるイタチが道路を横切り、上空にはアマツバメの声が。イイジマムシクイは忙しない動きで囀り、アカコッコの囀りと地上で餌をとる姿も見られました。ミヤケコゲラは家族群のようでした。たった1日で島の鳥には大方会えるといっても間違いではないです。


イタチイタチ
イイジマムシクイイイジマムシクイ

ミヤマコゲラミヤマコゲラ

午後はアカコッコ館周辺で野鳥との出会いを楽しんで、夕方のバスで少しだけ別の探鳥ポイントへ。綺麗な緑の山に見えますが、噴火のガスで枯れた森は簡単には戻りませんね。枯れ木にはカラスバト、ホオジロ、ホトトギス、モズ等“てっぺん好き”な彼らをみることができ、あっという間に1日目が終了しました。



 三宅島バードウォッチング2日目

2日目は早朝4時半散策開始。早速上空をカラスバトが通過、イイジマムシクイやシジュウカラを観察しながら進み、タネコマドリとモスケミソサザイの囀る姿を満喫しました。

宿へ戻り朝食後バスにて再出発。海岸線へこれまた大事な島の鳥に会いに行きました。バスを降りるとメジロの声がたくさん。シチトウメジロの嘴はやはり長く見えますかね。上空ではアマツバメが空中パーティーしてます、繁殖地がきっと近いんですね。


シジュウカラシジュウカラ
タネコマドリタネコマドリ

背丈よりは低い草地で、笹藪もある海岸線の道を岬へ歩く途中、早くも目的のウチヤマセンニュウが「チュカチュカ…」と鳴いていました。少し風が強めでしたが、結果的に目的だった彼らは見放題。枯れ草や枝、紫陽花にとまって囀り、虫を見つけて潜るの繰り返し。さすがセンニュウと感心しました。今年は見やすいなあという印象です。

海上はオオミズナギドリが波の上をグライダー飛行、海岸線上空にはカツオドリが横切りテンションがあがりました。笹ではメジロやウグイスが囀り、電線にカラスバトが休息。頭の上には風切り音を立てて飛ぶ触れそうな距離のアマツバメ。たくさん見られたので早めに次のポイントへ移動となりました。

ウチヤマセンニュウウチヤマセンニュウ

三宅島の森三宅島の森
カツオドリカツオドリ

噴火での被害を免れた神社の巨木の森では、モスケミソサザイとイイジマムシクイと出会えました。薬師堂の風景は島一番な気がします。

午後はランチと休憩を兼ねてまたフリーでアカコッコ館周辺散策。タネコマドリやアカコッコ、イイジマムシクイの幼鳥とも出会いました。アカコッコは雛にさくらんぼを与えています。「少し今年は巣立ちは早いのではないか」アカコッコの年齢とあわせてセンターの方に教わりました。アカコッコ館の皆様、ありがとうございました。


アカコッコアカコッコ
コマドリコマドリ

この日はヤマガラの蟻浴も見られ、舗装路に降りたヤマガラは蟻を捕まえては羽の裏に塗りぶるぶる身体を震わせる動作を繰り返しました。素晴らしい出会い!

夕方には再び別のポイントへ移動し、カラスバトやアカコッコとの出会いを楽しました。そして宿では美味しいお魚に舌づつみ。2日目終了。



 三宅島バードウォッチング3日目

3日目はお昼の船で帰りますので、それまでの時間に散策です。風が強めなのが心配でしたが、朝食前の5時出発で、タネコマドリやモスケミソサザイの囀る姿や、タネコマドリが巣立ち雛に給餌する様子を見られました。カラスバトはやっぱりシャイなようで長くは姿を見させてくれませんでした。野鳥はやはり早朝が元気でいいですね。


カラスバトカラスバト
モスケミソサザイモスケミソサザイ

朝食後再出発し探しますが、ますます風が強まっていて鳥はいまいちでした。大揺れする枝先にはとまらず、声も消されるので鳴いても無駄とわかっているのでしょうか。林の中で風を避けるように探鳥し、少しだけ島観光とお昼を済ませ、無事乗船。

楽しかった!楽しかった!

伊豆七島を横目に、有志で船上海鳥ウォッチングしながらオオミズナギドリやヒレアシシギを観察しほぼ予定通り無事竹芝解散しました。ご参加の皆さまありがとうございました。



【今回確認できた鳥達】


カラスバト・キジバト・オオミズナギドリ・カツオドリ・ゴイサギ・アオサギ・ダイサギ・コサギ・ホトトギス・カッコウ・アマツバメ・アカエリヒレアシシギ・ウミネコ・ミサゴ・アオバズク・コゲラ・モズ・ハシブトガラス・ヤマガラ・シジュウカラ・ツバメ・ヒヨドリ・ウグイス・イイジマムシクイ・メジロ・ウチヤマセンニュウ・ミソサザイ・アカコッコ・コマドリ・イソヒヨドリ・スズメ・カワラヒワ・ホオジロ・コジュケイ 計34種





みねお

受注型企画旅行とは、お客様側から行きたい場所や見たい鳥等の要望を受け、ツアー内容、日程をオーダーメイドで作成するツアーです。要は気心知れたお仲間やご家族だけで行く事ができる旅のことで、私達ガイドとしても中止の心配がないのでありがたかったりするのです。ぜひ、皆さまもご相談ください。

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風の鳥日和