原のコロナ休業日記 Vol.25 四国八十八ヶ所霊場第二十八番・大日寺住職、高野山大学非常勤講師の川﨑一洋先生よりお便りをいただきました

 風カルチャークラブで仏教美術講座「曼荼羅を読み解く-別尊曼荼羅の世界」、「讃岐の古寺・名刹を訪ねる」、「高知県東部の古刹と吉良川の雛祭りを訪ねる」などの講師をしてくださっている四国八十八ヶ所霊場第二十八番・大日寺住職、高野山大学非常勤講師の川﨑一洋よりお便りが届きました。以下、ご紹介します。私たちは、歴史上の大きな変化に遭遇してしまいました。後ろを振り向いて懐かしんでも仕方ありません。前を向いて進むしかありません。

 川﨑先生、風のスタッフは、みんな逞しく副業などして頑張っております。考えてみれば、私どもが仕事してきた国・地域は、長年、政治が混乱し自然災害にも見舞われてきました。私たちは、いつも傍観者でありましたが、今回は、当事者に加わりました。もちろん、今は、現地も大変ですが、彼らにとってはしばしばやってくる災厄の一つかもしれません。そんな現地の逞しさを見てきたせいか、風のスタッフは、下を向いて生きている者はいません。どうぞ、ご安心下さい。川﨑先生も、お元気でお過ごしください。講座が再開できる日を楽しみにしております。

 一生の一生のうちに、地球上、歴史上の大きな変化に遭遇してしまいました。
報道などでも状況を拝見し、風のスタッフの皆様のお顔を思い浮かべては、心苦しい思いをいたしておりました。四国霊場も納経所をずっとクローズしており、明日から時間制限を設けて徐々にお遍路さんの受け入れを再開することになっています。大学は、5月からオンラインでの講義が始まりました。

すべての人々に「心の余裕」が生まれるよう、お祈りするばかりです。
皆様、くれぐれもお身体をご珍重あそばされますよう。

【川﨑一洋先生プロフィール】
昭和49年、岡山県生まれ。高野山大学博士課程修了。博士(密教学)。現在、高野山大学非常勤講師、四国八十八ヶ所霊場第二十八番・大日寺住職。密教の曼荼羅を中心に、アジア各地の仏教美術、仏教儀礼を研究。ネパールやチベットの各地でフィールドワークを重ねる。著書:『四国「弘法大師の霊跡」巡り』(セルバ出版)共著:インド後期密教(上)(春秋社) 第1章担当インド後期密教(下)(春秋社) 第6章担当

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