2名から催行する少人数ツアーは私たちの原点


風の旅行社は、1990年、ネパールの首都カズマンズに一軒家を借り、数人のネパール人と共に日本人旅行者のための連絡事務所を開設したことから始まりました。「ひとりでも多くの日本人にネパールに行ってほしい」そんな思いで、翌1991年11月1日、東京の中野で営業を開始しました。

ネパールから始まった風の旅作りの流儀

ネパール人と一緒にはじめた旅作りは、最初は上手くいきませんでした。時間にルーズで約束は守らず、その度に「ここはネパールだから」と言い訳を繰り返す彼らと、真っ向から対立しました。彼らに合わせれば対立は解消しますが、日本人のお客様に満足して頂けるツアーなどできるはずがありません。
そこで、私たちはある決断をしました。「彼らの気持ちを尊重し、人としては対等に接するが、仕事は日本流を通す」と決めたのです。最初は厭々従っていた彼らも、いい仕事をすれば、お客様に喜んでいただけることが次第に分かってきて、自分たちから、もっといい仕事をしようと努力するようになりました。徐々に彼らの中に誇りが生まれ、自立した組織に生まれ変わっていったのです。「仕事は日本流、人としては対等に」これが私たちの旅作りの流儀です。
私たちは、このやり方を、モンゴル、チベット、ブータン、モロッコなどに広げて現地支店網を拡大し『風ファミリー』を形成し、支店とまでは行かずとも、長年取引を続け信頼関係を築いてきた現地の旅行社とは『風ネットワーク』を作り上げ、互いに協力し大切にしてきました。
今、この『風ファミリー』と『風ネットワーク』のスタッフやガイドたちが、お客様を温かく迎え、もてなしてくれます。まるで、知人や親戚が訪ねてきたときのように、親身になってあれこれ世話をしてくれます。災害や事故、航空機のトラブルなどがあっても、彼らが一生懸命サポートしてくれます。

少人数ツアーへのこだわり

そして、この態勢があって初めて「2人から催行する少人数ツアー」が実施できるのです。実は、私たちが会社を始めた当時は、俗に「秘境」と呼ばれる国・地域へのツアーを添乗員なしで実施する旅行会社はほとんどありませんでした。「なんとか私たちの手で実現してみたい」と考え少人数ツアーにずっとこだわってきたのです。
少人数ツアーは、グループツアーでは不可能な臨機応変な対応ができますし、個別のご要望にもお応えできるというメリットがあります。ガイドとの親密度も高く「ガイドを独り占めしたような贅沢な旅でした」と喜んでいただける場合も多くあります。
そして、この少人数ツアーを、日本語ガイドで実施することにもこだわってきました。もちろん、ただ日本語が話せればいいということではありません。日本人の気持ちを理解しつつ、その国独自のおもてなしができるよう『風ファミリー』と『風ネットワーク』ではガイド育成にも取り組んできました。ガイドたちには「親善大使たれ」と教えています。

風の定期便
風の定期便 2014年春夏号
表紙写真はペルーの古都クスコ

新ブランド『風の定期便』はじめます

このほど、この「2人から催行する少人数ツアー」を風の定期便と銘打って改めて皆様にお届けすることとしました。私どもが考え組み込んだ観光やアクティビティなどが沢山詰まっています。ご希望を伺ってアレンジすることも可能です。毎日ないしは毎週出発できるツアーがほとんどで「行きたい時に、行きたい人と旅に出る」をコンセプトにしています。ツアーの内容は、もちろん「その国・地域の歴史や習慣を理解し、文化や生活に触れ、現地の人たちと交流する」という弊社の旅作りの基本理念を念頭においています。
『風の定期便』は、私たちの原点です。どうぞ、ご覧いただきご参加いただければ幸いです。

※このコラムは『風の定期便 2014年春夏号』発刊に寄せ執筆いたしました。
※『風の定期便』のご請求は、こちらのフォームよりお申込みください(送料は無料です)。


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『風の定期便』とは

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