何時の時代にも

つむじかぜ228号より


先週の土曜日、息子のピアノの発表会に行きました。近所の方が自宅でやっているピアノ教室に、保育園のころから兄弟で通いはじめ、今回で5回目の発表会です。上の子は大学受験で今回はパス。下の子は現在、高校一年生。なんと、発表者11人中唯一の男子でした。男子は、中学生になるくらいで辞めてしまうケースが殆どだそうです。

何故か、うちの息子たちは辞めません。ならば、熱心に練習しているかというとそうでもありません。殆ど練習せずに、週に一度、淡々と先生のお宅に通っているだけのように私には見えますが、それなりに楽しさもあるのでしょう。

どんな曲を弾くのかと思いきや、アンジェラアキの「手紙 ~拝啓15の君へ~」という曲でした。あまり音楽を聴かない私でも知っていました。流石に、高校生ともなると抑揚も強弱もしっかりつけて曲に表情が出ます。力強さも加わって中々のものです。ふと、何故この曲を選んだのか、と考えてみました。日頃は、殆ど感情を表に出さないしどちらかというと冷めた感じのする子なのに、意外と気持ちは熱いのかもしれません。知らぬは、親ばかりです。

「今の子はゲームばかりやっていて・・・」と世間は批判しますが、私だって、子供のころは、「テレビばっかり見て!」とよく言われました。テレビ世代の走りです。そう「シェー!」をやって「立ってろ!」と教室で怒鳴られた世代です。

子供だって若者だって、何時の時代も世情に影響され、その中で感情を激しく揺らして生きているんだと思います。

★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。

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