日本アウトドアネットワークの輪

つむじかぜ282号より


今週火曜日に、日本アウトドアネットワーク(JON)の会合で、「風の旅行社がやっていること」と題して講演をしてきた。JONは、1990年に発足した団体で「今でも任意団体のまま変らずにやっているんです。1回はお酒を共にしないと入会できないんですよ」。と理事のMさんはおっしゃる。行政の仕事を受ける等の理由でNPO法人にするところが多いが、JONは、あくまで自由な任意団体を貫いている。だからだろう。とても雰囲気がいい。みんなが、心を開いてお互いの状況や悩みを語り合っている。しかも、とても明るい。

普通は、こういう会は団塊の世代が中心だったりするが、7割方が50代で、あとは殆どがそれ以下。20代の姿もあった。「最初に集まったときは、みんなどうやって食べてるのって聞き合うことからでした。それから約20年が過ぎ、みんな50代になったというわけです」。会員は、自然学校などを全国各地で展開する個人事業主の方々が多いそうだ。きっと情報に飢えていたに違いない。私も小企業の経営者の端くれだから、その気持ちがよく解る。

そして、情報もさることながら、一緒に頑張っている仲間に会って語り合うことで、また元気が出てきて自分も踏ん張れる。そんな心の支えにこの会はなっているに違いないと思う。

日本には、こうした方々がやっている「自然学校」が、およそ3000あると聞いて正直驚いた。私が知らなかっただけだろうが、とかく、最近は、グリーンツーリズムやエコツーリズムが注目されるが、何のことはない、日本にはもう随分前から自然学校という専門家について学びながら自然体験ができる仕組みがあったのだ。

それを支えていらっしゃる方々は、JONのメンバーのように、自然が好きで、子供が好きな方々だ。そして、何よりもこの仕事が好きだからやっているに違いない。こうした方々が、業として生きていける仕組みが日本の中に本格的に定着したら日本も、もっといい国になると私は思う。

★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。

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