25年の節目にあたって

*風のメルマガ「つむじかぜ」597号より転載


弊社が営業を開始して11月1日でちょうど25年になる。まだまだ通過点に過ぎないが、あれこれ25年間の変化を思うと感慨深い。

20周年では『風の遠足 〜多摩川ウォーキングとバーベキュー〜』というささやかなイベントを多摩川の河川敷で行ったが、今回も『風の感謝祭 ~ありがとう25周年~』と題して、昭和記念公園でウォーキング&バードウォッチングそしてバーベキューというこれまたささやかなイベントを行う。まだ、募集中なので是非、お申込み頂きたい。

25年前、机二つと電話&FAXだけでこの会社を始めた。コンピュータもなかったしインターネットなど全くこの世に存在しなかったのだから、随分変わったものである。今では、慣れた方なら、ご自身でインターネットを使って直接、航空会社から航空券を購入し、海外とだってメールやスカイプ、LINEなどで直接コンタクトして、現地のホテルや観光が手配できてしまうのだから旅行会社は形無しである。

今年は、ISのテロの影響を受けてヨーロッパ方面は客足が遠のいているが、燃油付加運賃が殆どなくなり円高となったので、海外旅行は回復基調にある。しかし、大手旅行会社のパッケージツアーの販売は軒並みダウンしている。原因は、上記のように、ネットを使って自分で手配する方々が圧倒的に増えたということにある。そういう意味では、今年は、旅行会社にとって大きな曲がり角である。

弊社はどうか。以前は、風の旅行社が扱うような国・地域は、バックパッカー以外は旅行会社を通さない限り自分で手配など殆どのお客様はできなかったし、支店があり日本語ガイドをつけることで、お客様の不安を払拭し、安心して旅をしていただくことができた。こういうことができるのは弊社のような専門店しかなかったので、それが十分アドバンテージにもなった。

しかし、インターネットがこれを大きく変えてしまった。個人でも直接現地とやり取りができるようになったし、こういう国・地域を扱う旅行会社も増えた。日本語ガイド付きもスタンダードになったし、現地に支店があるとか専門店か否かより、ツアーの企画内容が、ストレートに問われるようになった。

私がいうのは妙だが、ツアーは、パンフレット上だけではよくわからない。全く同じ日程でも、行ってみると全く違ったテイストになる。このテイストこそ、その旅行会社が持っている文化であり、旅つくりへのこだわりである。弊社は、どんなにインターネット社会になったとしても、現地との繋がりを大切にしていこうと考えている。今後は、表面的な優位性にはならないかもしれないが、これこそが旅つくりの根幹でありテイストの元になるからだ。

なんとか皆様の応援で25年間やってこられた。私自身、もう少し頑張ろうと思っている。どうか、今後も、時には厳しく叱咤していただき、末永くお付き合いをお願いしたい。


★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。


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