『季節便』の由来

*風のメルマガ「つむじかぜ」656号より転載

一昨年から、6/15と12/15の年2回、風の旅行社(以下、風と略します)では『風の季節便』を発行している。この名称では、リピーター以外の方は弊社のツアーパンフだとは分からないに違いない。

『風の旅行社総合ツアーパンフ』こういう名称にすれば、誰にでも理解していただけるだろうが、スタッフも私もこの名称がけっこう気に入っている。 “風”と“季節”という言葉の相性の良さと語感が綺麗だということもあるが、実は、風の歴史を凝縮したような名称だからだ。

今は、風のHP上に『風の定期便』という名称はなくなったが、『風の季節便』はこの『風の定期便』と対の名称だった。本来、風は毎日出発可能な、2人から催行する添乗員が付かないツアーを販売してきた。ところがインターネットの急激な普及で、こういうツアーが売れなくなってしまったのである。

何故なら風がスタートした1991年から15年くらいは、風が扱うようなデスティネーションは行くこと自体に抵抗があったから、風はその抵抗を取り除こうと現地事務所をつくり、日本語ガイドを育て、安心かつ質の高いツアーを制作し、それがお客様の支持を得てきた。

しかしインターネットの急激な普及により、風を通さずとも自力で現地と連絡を取って旅行に出てしまう方が増えてしまったからだ。『風の定期便』の売上げは、上記のような理由でどんどん落ち込んでいった。

一方、旧来より風のツアーは30~40代のお客様が多かったので、GW・お盆・年末年始のピーク時に集中していた。これでは、ガイドも足りなくなるから、何とか少ない本数のツアーに集めようと考え、『風スペシャル』という繁忙期向けのパンフレットも作ってきた。

そこで、『風スペシャル』をGW・お盆・年末年始だけでなく、通年で出発日を決めて募集し、全てのツアーを『風の季節便』に一本化することにした。紙のパンフは紙面が限られているので、HPだけで展開するツアーも季節便としようと整理したのである。

今、目指していることは、風でしかやっていない、新しい価値を感じられるような独自なツアーを提供することである。インターネットがどんなに普及しても、風が積み上げてきた経験値を超えられるはずはない。そう信じたい。一見超えているようでも、風はどんどん新しいものを生み出していけばいい。

今までもお客様から支えていただいたように、これからも、お客様に支えていただけるよう努力していきたい。だから、なんにでも挑戦していく。今回の季節便には、従来主だったデスティネーションを軸に、オーストリアやルーマニア、バヌアツなども入っている。是非、ご覧いただきたい。


★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。


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