感謝状贈呈式

*風のメルマガ「つむじかぜ」739号より転載

野方消防署から連絡があり「救急業務協力者」として感謝状を贈りたいから贈呈式に来てほしい、と先月の中ごろに連絡があった。なんと、2年ほど前に、野方消防署にお願いして救急法の講習を会社近くの商工会館を借りて行ったことが評価された。

弊社は社員が添乗をするに際して、最低限の救急法はマスターしておこうと考え、過去何回か講習を受けてきた。最初は日本赤十字の講習を受けたが3日間も受講しなければならず、その上、なかなか受講枠が取れず、最寄りの野方消防署に一日講習をお願いしたという経緯である。

しかし、弊社は、営業上のスキルを身に付けるのが目的だから、感謝状をもらうような資格などないとは思ったのだが、折角いただけるのだから素直に喜んで贈呈式に私が出向くことにした。それに、野方消防署という地域の役所からお声をかけて頂いたのが嬉しかった。

9月11日朝9時45分、野方消防署に到着。10時から14の事業所が贈呈されたが、病院、福祉施設、学校、町内会などがほとんどで、株式会社は弊社を入れてたったの2社。なんだか場違いのところに来てしまった感じはしたが、不思議なもので穏やかに贈呈式に望むことができた。

署長が、受賞者全員に対し感謝状全文を一人一人読んで手渡しする。けっして以下同文などとは略さない。表彰文の冒頭も、貴台、貴校、貴園、貴社などと使い分ける丁寧さが心地よかった。贈呈後は記念写真撮影。最初は数社ずつの団体で撮り、その後は一事業所ごとに野方消防署の幹部4名と写真に納まった。

紅白幕に囲まれた典型的な儀式であるが、長年こうした贈呈式が行われてきたのだろう。理念を受け継ぐには、形式に落とし込んで継続する必要がある。それが、新しい考え方を受け入れない土壌に繋がることもあるが、そういう理念なき形式は壊した方がいいと思うが、形式があるから理念が引き継がれるという側面もある。とかく、理念より実利が優先される昨今の風潮だが、久しぶりに凛とした空気に触れた。

こんなに丁寧な扱いを受けては、今後も、救急講習に取り組まなくてはならない。そんな気分に十分にさせてくれる時間だった。そういえば講習で得られる資格は2年間有効。そろそろ切れてしまう。再講習を促されたともいえるが、秋以降にまた計画しようと思う。

★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。

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