解決された騒音問題

ネパールのポカラに近いダンプスは、アンナプルナ・トレッキングの入り口の村である。西の方からゴレパニやガンドルンを目指せば、トレッキングルート上の最後に立ち寄る村になる。ネパール・トレッキングの愛好家なら誰もが知るこの村は、近年、金曜日と土曜日(土曜日が公休日で日本の日曜日に当たる)はネパール人の若者が車で押し寄せ、飲んで歌って踊る大宴会を繰り広げるので、騒音が大きな問題になっていた。

弊社の直営ロッジ「つきのいえ」はこのダンプスにある。金土は「つきのいえ」をスケジュールから外すように努めてきた。ネパールの静かな農村の雰囲気を味わって頂きたいと思うからだ。

ところが、今はダンプスではなく、同じくゴレパニ・トレッキングルート上にあるガンドルンに、ネパール人の若者は押し寄せているそうだ。なんでもTikTokでガンドルンがバズった途端、ダンプスの週末は静かになったという。村人たちもほっとしたに違いない。

TikTokは、ネパールでは2023年の11月に禁止措置が取られている。シャルマ通信・情報技術相は、過去4年間にTikTokに関連する1600件を超えるサイバー犯罪が報告されており、社会の調和と善意が阻害され、規制を求める声が高まっていると説明した。

また、夕方5時以降は宴会をして騒音を出すことも禁止された。加えて、最近は公共施設等での喫煙場所が法律によって指定され、カトマンズ市内では路上喫煙も禁止されている。違反した場合は、100~100,000ネパール・ルピー(約88~88,000円)の罰金が科せられる。なかなか厳しい。

インドもパキスタンもTikTokを禁止しているが、禁止すれば犯罪は地下に潜る。今後はAIによるサイバー犯罪も予想される。老婆心かもしれないが、モグラ叩きにならなければいいがと心配である。

シェアする

コメントを残す

※メールアドレスが公開されることはありません。