カトマンズの旧市街へ 人々の日常を覗いてみよう

カトマンズ
寺院に捧げるマリーゴールドを売り買い中(カトマンズ ハヌマン寺院前)



文・写真●小塩 茜(東京本社)

ネパールの旅の出発点・カトマンズ。空港から出た途端、クラクションの嵐に包まれた。排気ガスに目をしかめ、バイクの後ろでたなびくサリーに目をやりながら、カトマンズの喧騒に呆然とする…。
これが私のネパール第一印象。風の旅行社に入社する以前は「ネパール→ヒマラヤ」という、何ともお粗末な想像力しか持たなかった私には、カトマンズの混沌とした印象に、大きな衝撃を受けたのでありました。
そして、空港からホテルへと車で移動する間に目にした旧市街。なんだか、ごちゃごちゃ、ガヤガヤ、人やら売り物やらでいっぱいです。あの細い路地に行ってみたい、あのごちゃごちゃの中に入っていきたい!
…というわけで、風のネパール支店のシティ・ガイドとともに、実際に歩き回ってきました。人・物・神々であふれる旧市街、面白い発見にぶつからずに通り抜けられるはず、ないでしょう?


旧市街の朝を歩く

今回、私がカトマンズ散策に出かけた時間は朝7時—。昼間は活気であふれる商店街の扉は、ほとんど閉まっています。ですが、その店の前に露店がずらっと並んでいるではありませんか。店のほうは朝10時くらいから開きはじめるそうで、これは朝限定の旧市街風景と言えます。また、まだ車の通行が少なく、クラクションと排気ガスに悩まされることなく、歩きやすい時間帯です。

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露店の新鮮野菜は朝限定!
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日用品の露店がたくさん出ます
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突然セールが始まりました


朝早くから散策をスタートしたことには訳があります。何でも「人よりも神様のほうが多い」と言われるほどのカトマンズでの、日常の祈りの風景を見てみよう、そう思っていたからです。


日常の祈りの風景

スタートは風の旅行社ネパール支店のある、タメル地区です。タメルは、土産物屋や商店が多く、何かしらの聖地という訳ではないのですが、路上のあちこちでヒンドゥ教の神様が祀られていたり、ストゥーパ(仏塔)に出くわしたりします。雑踏の中で、何気なく神様が鎮座しているのです。
この日は月曜日、ヒンドゥ教では「シヴァ神の日」となるため、シヴァ神の祀られている場所では、熱心にお祈りを捧げている人で大混雑していました。ほかの曜日にも、それぞれに神様が存在しており、毎日人気(?)の神様が代わるようです。

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道端の神様に朝のご挨拶
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灯明を捧げる(アサンチョーク・アンナプルナ寺院にて)
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カーラ・バイラヴ神はシヴァ神の化身。月曜日は大人気です


そして、多くの外国人が驚くことですが、ヒンドゥ教の神様にたいして仏教徒がお参りし、掃除をする、あるいはその逆のことが、ここカトマンズでは当然のこととして行われているのです。現代の多くの日本人が、日常の中の信仰に曖昧さを持っていることと似ているかもしれません。ネパールには日本よりも敬虔な仏教徒、ヒンドゥ教徒が多いと感じているだけに、彼らの大らかな信仰心は意外に感じられ、親近感を持ちました。


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祝福の花・マリーゴールド
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お供えものは、生の葉っぱ
で作られた皿に載せます

〜お供えものをご紹介〜

神々や寺院にお供えされるものは、おもに、お米や色とりどりの生花、そしてティカ(赤や橙色の粉)などがあります。ときには、小さな鐘や日用品などもお供えするそうです。寺院の周りには、参拝者のための花を売る店がたくさんあります。とくにマリーゴールドは、歓迎・祝福の意を表す縁起の良い花として、その鮮やかな色をいたるところで目にしました。

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ネズミさんも立派な神様
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コインがびっしり!なんと「歯」の神様なんだとか

〜神さまもいろいろ〜

人よりも神様が多い、とはよく言ったものですが、神様の数はもちろん、バラエティもじつに豊富でありました。たとえば、ヒンドゥ教では、神々の乗り物となる聖獣たちがいて、神様同様に敬われています。ダルバール広場で見つけたネズミさんは、ガネーシュ神の乗り物として拝まれていました。
いずれの神様も、祝福の印「ティカ」が塗られていて、神様発見の目印にしてもいいかもしれません。日本人からすると、一見毒々しく見えるティカの色は、ネパールでは祝福の色とされ、様々な祈りの場で用いられています。



旧市街おすすめ散策ルートをご紹介

今回、歩き回ったのは、直線距離にして1.2km程度の範囲内を、およそ2時間半かけて回りました。一口に旧市街といっても、それぞれの場所でその表情は異なります。
ごく一部ではありますが、今回歩いたルートを簡単にご紹介します。

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アンナプルナ寺院(アサンチョーク)
細い路地がいくつも集まる交差点にある寺院。狭い広場ですが、お参りの人や露天商など、地元の人の日常がよく分かります。
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セト・マチェンドラナート寺院(インドラチョーク)
セトは白、マチェンドラは観音様です(ちなみに赤いマチェンドラはパタンにいます)。月曜日のこの日は、とくに多くの参拝客が集まっていました。


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クマリの館
館の中庭では見事な木彫り彫刻を見ることができます。ナマステポーズをしているのは、ネパール支店のシティ・ガイド、ラジェシュです。
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ダルバール広場
カトマンズ市民、そしてツーリストの憩いの場。朝のこの時間は静かですが、昼には物売りやら観光客で大賑わいとなるそうです。
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散策にくたびれたら、揚げ菓子を買い食いしてもよし、茶店でネパールティーを飲むのもよし。風のガイドが、衛生面の心配のないお店をご案内いたします。



せっかくネパールに行くのなら、ぜひ旧市街を歩いて、見て、カトマンズの日常を感じてみませんか? 風の旅行社ネパール支店のシティ・ガイドたちに、あれこれ質問しながら、旧市街をウロウロしてみれば、きっと意外なネパールに出会えるはずです!

◎旧市街散策のアドバイス

・マスクやスカーフなどで埃&排気ガス対策を
・値段交渉には電卓が便利!
・細い路地を行き交う人や車やバイク、リキシャにはご注意を!
・ちょっとした買い食いにウエットティシュがあると良いです


カトマンズの旧市街をじっくり歩いてみるなら!

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