ツアー名 ● 大迫力の南壁へ! アンナプルナBCトレッキング9日間
2025年11月22日~11月30日
文・写真 ● 菅知範(大阪支店)※写真はお客様提供多数

全員元気にアンナプルナBCに到着!
トレッカー憧れの地、アンナプルナ・ベースキャンプ(4,130m)を目指し、参加者8名様、現地トレッキングガイド3名、ポーター5名、そして私の総勢17名でヒマラヤトレッキングを楽しんで参りました。
連日晴天に恵まれ、朝、晩ともに神々しい峰々を拝むことができ、まさに奇跡のようなコンディション。
過去に何度かヒマラヤを歩いてきましたが、ここまで晴れ続けたのは初めての経験でした。
さらに、高山病や体調を崩される方、怪我をされる方が一人も出ることなく、本当に恵まれた旅となりました。これは参加された皆様の日頃の行いの賜物と、心から感謝しています。
◆トレッキング1日目:ジヌ(1,780m)〜チョムロン(2,170m)
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14:40 発 ジヌ(1,780m)
歩き始めてすぐに、高低差がすごく迫力ある吊り橋を渡ります。橋を渡ってからは、階段状の急な登りとなります。 -
17:05 着 チョムロン(2,170m)
ここからは、名峰マチャプチャレ(6,993m)をはじめ、アンナプルナ南峰(7,219m)、ヒウンチュリ(6,441m)が望め、翌日からのトレッキングに期待が膨らみます。
この日はトレッキングの前に、まずカトマンズから国内線でポカラへ移動しました。その後ジープに乗り換え、約3時間かけてトレッキングのスタート地点であるジヌへ向かいます。ジープ道はかなりの悪路のため、車酔いしやすい方は酔い止め薬を持参することをおすすめします。
余談ですが、国内線の機内からはヒマラヤの峰々を一望でき、さらにポカラ到着後にもアンナプルナ山群の姿を望むことができました。旅の始まりから素晴らしい景色に恵まれ、幸先の良いスタートだと感じました。

国内線からマナスル山群を望む

ポカラ空港から見えた名峰マチャプチャレ

トレッキング開始直後に渡る“なが~い”吊り橋

夕日に照らされて輝くヒマラヤの峰々(チョムロンより)
◆トレッキング2日目:チョムロン(2,170m)〜ドバン(2,600m)
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8:00 発 チョムロン(2,170m)⇒9:10 橋 通過
この日は、まず下り階段からスタート。昨日せっかく400mほど登った高度を、まるで吐き出すかのように一気に下っていきます。道中はトレッカーの数も多く、すれ違うたびに「ナマステ」と声を掛け合うのが実に心地よく感じられます。視線を左に向けると、時おりアンナプルナ南峰が姿を現し、その堂々たる山容に思わず足を止めたくなります。川まで下って橋を渡ると、また登り返しです。 -
11:40 着 シヌワ(2,360m)昼食(約1時間10分)⇒15:05 バンブー(2,310m) 通過
樹林帯を歩きますので少し肌寒く感じます。ときどきヒマラヤが見えますが、絶景はまだお預けです。 - 17:00 着 ドバン(2,600m)
ドバンでは見晴らしがほとんどなく、名峰マチャプチャレも山頂部のみが確認できます。

仏塔(チョルテン)の背後にアンナプルナ南峰を望む

樹林帯の中を黙々と進みます

ドバンから見えたマチャプチャレの頂上
◆トレッキング3日目:ドバン(2,600m)〜マチャプチャレBC(3,700m)
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7:30 発 ドバン(2,600m)⇒9:50 ヒマラヤ村(2,920m) 通過 ⇒
前日に続いて樹林帯の道を進みます。途中の寺院周辺では、はためくタルチョーといくつもの滝が現れ、美しい景観を楽しめます。 -
12:10 着 デオラリ(3,230m)昼食(約1時間)
ヒマラヤ村を通過すると、切り立った渓谷を登っていき、徐々に視界が開けてきます。右手にはマチャプチャレ峰が、ポカラから見ていた角度とは異なる姿で大きく迫り出し、近づいていることを実感します。同時に標高も3,000m半ばに差し掛かり、空気が次第に薄くなってきているのを感じます。高山病予防のため、これでもかというほどゆっくりしたペースを保ち、深呼吸を繰り返しながら、こまめな水分補給を行いました。 - 16:30 着 マチャプチャレBC(3,700m)
マチャプチャレBCからは、翌日に向かうアンナプルナBCではさらに近づくアンナプルナⅠ峰をはじめ、ヒウンチュリやモディ峰なども望めますが、何よりもマチャプチャレ峰の近さと迫力に圧倒されます。夕日に染まるその雄姿を、ただぼんやりと眺めているだけで幸せな気分になります。

寺院と無数の滝が美しい

森林限界も近く視界が開けてきました

徐々にマチャプチャレ峰が近づいてきました。

間近に迫るマチャプチャレ峰
◆トレッキング4日目:マチャプチャレBC(3,700m)~アンナプルナBC(4,130m)
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9:00 発 マチャプチャレBC(3,700m)⇒
この日は朝の眺めを楽しむため、また、前日の疲労や高山病対策も考慮し遅めの出発としました。出発時はまだ日陰で寒さを感じましたが、すでに森林限界を越えているため遮るものがなく、歩き始めてしばらくすると日が当たり始め、次第に暑く感じられるようになります。登り道ではあるものの視界は良好で、道も歩きやすく、あとは高山病対策として息が上がらないよう、ゆっくりとしたペースで登りました。 -
12:15着 アンナプルナBC(4,130m)
アンナプルナBCに立つと、目前にはアンナプルナⅠ峰と、聖山マチャプチャレ峰が堂々たる姿を現します。朝日を浴び、夕焼けに染まりながら刻々と表情を変えていく山々の姿は、いくら眺めていても飽きません。さらに、アンナプルナ南峰やモディツェ、ヒウンチュリ、ガンプルナといった名だたる雪峰と巨大な岩壁に360度囲まれた光景は、まさに「ヒマラヤの円形劇場」。ここが特別な場所であることを強く実感させられます。

視界良好!目指せ最終目的地アンナプルナBC

前方にはアンナプルナBCのロッジが。あと一息!

アンナプルナⅠ峰の美しすぎるモルゲンロート
◆トレッキング5日目:アンナプルナBC(4,130m)〜バンブー(2,310m)
早朝から「ヒマラヤ円形劇場」を存分に楽しんだ後に出発。最後にアンナプルナBCの看板前で全員がそろい、ネパールで最も有名な民謡「レッサンフィリリ」を歌いながら踊って、名残惜しさを感じつつも、この絶景と別れを告げました。この日は約14kmを歩き、標高差1,820mを一気に下る行程です。下り道とはいえ高低差は大きくハードな道のりです。山の事故は下りで多く発生することを意識し、慎重に歩きました。
- 8:00 発 アンナプルナBC(4,130m)
- 9:15 マチャプチャレBC(3,700m) 通過
- 11:00 デオラリ(3,230m) 通過
- 12:30 着 ヒマラヤ(2,920m)【昼食・休憩】
- 13:30 発 ヒマラヤ(2,920m)
- 15:00 ドバン(2,600m)通過
- 16:00 着 バンブー(2,310m) 通過

特にガレ場は捻挫などに気をつけて慎重に下ります
◆トレッキング6日目:バンブー(2,310m)〜ジヌ(1,780m)
トレッキング最終日、夕方のポカラ発カトマンズ行き国内線に間に合わせるため、早朝5時、ヘッドランプをつけて出発しました。標高差は400mほどですが、繰り返しアップダウンがあるため、決して楽な道のりではありません。国内線に遅れるわけにはいかないので、多少ペースを上げて歩きました。ようやく初日に渡った長い吊り橋が見えてくると、もう終わりなのだという安心感と同時に、寂しさも込み上げてきました。
お客様をはじめ、ガイドやポーターの皆さんのご協力のおかげで、誰一人体調不良や怪我をすることもなく無事に終了できました。お世話になったスタッフ(メインガイド以外)とは、ポカラ空港で涙のお別れとなりました。
- 5:00 発 バンブー(2,310m)
- 6:50 着 シヌワ(2,360m) 【朝食・休憩】
- 7:20 発 シヌワ(2,360m)
- 9:50 チョムロン(2,170m) 通過
- 11:45 着 ジヌ(1,780m)

ABCとデザインされたTシャツ(記念に購入されてはいかがでしょうか?)

橋を渡りきり、ついにゴール!皆様、本当にお疲れ様でした。

ポカラ空港でお世話になったスタッフたちとお別れ
◎最後に
片道わずか3泊のトレッキングで、アンナプルナⅠ峰や名峰マチャプチャレなどヒマラヤの名峰群を間近に楽しめるこのツアー。標高は富士山を上回るため高山病への備えは必要ですが、特別な技術や装備は必要ありません。体力に自信のある方や、壮大なヒマラヤの景色を間近で味わいたい方にぜひおすすめの旅です。
ジープを最大限利用しツアー日数を短縮!

