熱気球で空中散歩(バガンのオプショナルツアー)

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早朝5時半~6時ごろ、まだ日の出前の暗いうちにホテルを出発します。気球ツアーを運営する会社のバスがホテルまで迎えに来ます。スタート地点はその日の風によって変わります。スタート地点に到着すると、イス、コーヒーor紅茶、クッキーが用意されており、座ってしばらく待ちます。夜が明ける前なので、この時が一番寒いです。そのうちだんだんと空が明るくなってきます。

しばらくすると、パイロットから乗客の名前が点呼され、簡単なレクチャーを受けます。 説明は英語ですが、日本語の注意書も用意されているので、安心です。その間にもスタッフによりフライトの準備は着々と進んでいきます。まずは巨大扇風機で気球の中に空気を送り込み、同時にバーナーで中の空気を暖めていくと、気球が膨らんでいきます。ツアーで利用されるのは「熱気球」と呼ばれるタイプの気球。気球の中に入っているのは空気だけで、ガスは使われません。暖かい空気は冷たい空気より軽いというとても単純な原理を利用して浮力を生みます。 気球の中の空気が十分に暖められると気球とバスケット(人が乗る部分)が立ち上がります。

横たわっていた気球がだんだんと膨らんでいく

横たわっていた気球がだんだんと膨らんでいく

気球とバスケットが立ち上がる

気球とバスケットが立ち上がる


パイロットから声がかかり、さあ 、バスケットに乗り込みます。バスケットにはドアがないので、乗客にとっては、乗り降りするときが一番大変かもしれません。バスケットの側面に付いている足場に足をかけ、「よっこらしょ」と跨いで乗り込みます。全員乗り込んだら、いよいよ、フライトスタートです。ゆっくりと気球が浮き、大勢のスタッフたちが「いってらっしゃい!」と手を振って見送ってくれます。力強くグングンと上昇していきます。実は、気球はとても静かな乗り物です。気球自体が風に乗っているので風は感じませんし、揺れもほとんどありません。バスケットにはシートベルトなどもありません。

バスケットに乗り込む

バスケットに乗り込む

気球がゆっくりと浮き上がり、出発!

気球がゆっくりと浮き上がり、出発!


バガンに朝日が差す瞬間は感動的

バガンに朝日が差す瞬間は感動的

浮き上がって間もなく、地平線から朝日が顔を出します。乾いた土の色と、ヤシの木の緑、パコダの赤茶色、地表に淀む朝もやの白。そんな幻想的なバガン平原に朝日が差す瞬間はなんと美しいことでしょう。


数え切れないほどの寺院や仏塔

数え切れないほどの寺院や仏塔

ミャンマー最大の見所とも言えるバガンには11~13世紀に建てられた寺院や仏塔が数多く点在しています。金箔や漆喰で外壁が美しく装飾された物ありますが、多くは赤茶けたレンガがむき出しになっていて、中には朽ちかけた物もあります。それらが畑の土や木々と上手く調和しており、バガン独特の空気を作り出しているのです。寺院や仏塔を合わせるとその数は3,000にもなると言われていますが、土地が広大すぎて地上から見るだけではなかなか実感できません。ですが、気球に乗って上空から眺めると、その数の多さが手に取るようによく分かり、改めてその広大さに驚かされます。時のバガン王朝の栄華がしのばれます。

気球は地上近くを飛ぶこともあれば、高度を上げることも。これは、空気の層によって風向きが異なるため、高さを変えることで方角を調節しているからです。寺院の真上をかすめる様にして飛ぶこともあります。時には村の上を飛んで、人々の朝の暮らしぶりを垣間見ることができます。民家を上から見下ろすというもの、あまり経験のないことですから、とても面白いです。 村人に手を振るときっと振り返してしてくれるでしょう。現在、バガンではこの気球ツアーが外国人に大人気です。繁忙期には1つの気球ツアー会社で10機ほどフライトします。気が付くと、周りにもたくさんの気球が浮かんでいて、なんとも幻想的な光景です。

寺院をかすめる様にして飛ぶ

寺院をかすめる様にして飛ぶ

民家の真上を飛ぶことも

周りには気球がたくさん


空中散歩を楽しんでいると、あっという間に着陸の時間がやってきます。実は、着陸地点はどこになるか、事前には分かりません。パイロットが飛びながら着陸地点を探します。さらに、「あのあたりに着地しよう」と決めて着陸態勢に入っても、方角や高さが微妙に合わなかったり、風の強さが変わったりすると、一度浮き上がって着陸をやり直すこともあります。正に気球は風任せなんです。バガンでは畑に着陸することが多いです(私が乗った時はピーナッツ畑に着陸しました)。 時には川の中に着水ということもあるようで、その場合はボートで救出してくれるそうです。

でも、着陸時は気球に乗る上で一番気をつけなければならない時です。そのため、事前にパイロットが着陸姿勢の確認をします。着陸時、乗客はバスケットの中にある小さなベンチに座り、背中を後ろにぴったりとくっつけ、バスケットに付いている手綱を握ります。また、首に下げているカメラやバックなどはすべて床に置きます。着陸の瞬間は、少しだけ衝撃があります。バスケットが着陸しても、気球自体にスピードが付いているので、引きずられるように進み続け、バスケットが少し傾きます。気球が止まったらパイロットがバーナーを焚いて傾いたバスケットを立ち上げます。気球が完全に安定したらパイロットより「スタンドアップ」と指示が出るので、それまでじっと待ちましょう。ちょっとドキドキしますが、着陸もなかなか楽しいものです。

着陸時にはバスケットの内部の黒いベンチに座る

着陸時にはバスケットの内部の黒いベンチに座る

畑の中に無事着陸

畑の中に無事着陸


バスケットを回収するスタッフたち

バスケットを回収するスタッフたち

しばらくすると、スタッフたちが走って駆けつけ、バスケットから降りるのを手伝ってくれます。これで、およそ1時間弱のフライトが無事終了です。終了後は、パイロットと、同じ気球に乗った乗客たちと、シャンパンで乾杯。「パイロットさん、お疲れ様でした!」さらにスタッフが10人くらい集まり、手際よく気球を片付け、収納します。クロワッサン、パンケーキ、フルーツなど軽食が用意されるので、乗客は優雅にくつろぎながら 、気球を片付ける様子までしっかり見学します。スタッフたちは大変見事なチームワークを見せてくれます。

その後、気球ツアー会社のバスでホテルまで送ってもらい、解散となります。

ホテルの到着は午前8時半~9時ごろです。


注意事項

日の出前は寒いのでしっかりと防寒着を来て行きましょう。

ツアー中は禁煙です。

ライター、マッチ、アルコールなどは持ち込み禁止です。

カメラ、ビデオ、ハンドバックなどは持ち込み可能、リュックサックも20Lくらいまでなら持ち込み可能です。

歩きやすい物であれば、サンダルも可能です。

10/1~3/31の期間限定です。


バガンを訪れるなら、是非経験していただきたいアクティビティです。