知床のしおかぜ公園

つむじかぜ258号より


知床の羅臼港の直ぐ傍、根室海峡を隔てて国後島と向き合う所に、猫の額ほどの小さな公園があります。しおかぜ公園といいます。この公園には、オホーツク老人を演じた森繁久彌さんの像が立っています。もちろん、あの知床旅情の歌詞を刻んだ碑もその脇にあります。

11/5-8までその知床に行ってきました。しおかぜ公園には、イカ釣り船の出航を見るために行きました。この時期、まだイカ釣り船は60隻ぐらいでしたが、最盛期には200隻を数えるそうです。他にも、最近、羅臼で人気が出てきたマッコウクジラのウオッチング、秋鮭の水揚げ見学などをし、知床連山の硫黄山近くのカムイワッカの滝までいく観光船にも乗りました。きっと何時もの定番だとは思いますが、船長さんが知床旅情の誕生話をしてくれました。

それによれば、戸川幸夫さんの小説「オホーツク老人」を森繁久彌さんが「地の涯に生きるもの」というタイトルで映画化した際に知床でロケを行い、村を挙げて協力をしてくれた羅臼の方々に感謝を込めて、自ら作詞作曲したのが知床旅情(当時は「サラバ羅臼」)だということです。1970年に、加藤登紀子さんが知床旅情として歌って一世を風靡しました。

その森繁久彌さんが11/10に永眠されました。なんだか、とても妙な気分です。正直、森繁久彌さんのことなど最近は全く思い出すこともなかったのに驚きました。

森繁久彌といえば、私にとっては、NHKのラジオ番組、日曜名作座です。加藤道子と二人だけで演じるラジオドラマで、一時、吉川英治の宮本武蔵をやっていたときにずっと聴いていました。ご冥福を祈ります。

知床財団には、弊社の大阪支店長をしていた寺山君が、現在働いています。添乗にも数多く出ていましたのでご存知の方も多いと思います。知床の自然保護センターにいますから、知床を訪れた際は、声を掛けてみてください。但し熊を追い払いに行っていると会えないかもしれませんのでご勘弁ください。

★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。

シェアする