童謡伝道師もり・けんさん

つむじかぜ457号より


11/16の土曜日、やっと、もり・けんさんのコンサートに行くことができた。「父がハーモニカの名手といわれ、幼い頃から聴いていたら自然に吹けるようになったんです。習ったことはありません。」私には、そんなことは到底信じられない。

世の中には、絶対音感を持っている人がいる。そういう人は、音を聴いただけで、それが何長調かが分かり、音符に置き換えることができる。もり・けんさんもその一人だ。モンゴルの歌も楽譜などなくても聴いているだけで、吹けるようになるのだそうだ。羨ましい!

この日の会場は、調布にある「くら七世代」。新潟県の築120年の米蔵を移築再生したそうで、20人程で満員になってしまうが、コンサート以外にも様々なイベントが開かれている。家主の古川さんが、奥さんと手作りで夕食を作ってくださり、コンサートの後は、食事をしながら皆さんの感想をお聞きするという、とてもアットホームなコンサートになった。

「小さな頃から聴きなれ、大人になっても口ずさむ歌があるって素敵なことです。モンゴルでもネパールでも、何処の国でも、みんな歌詞カードなんかなくても歌えます。何曲でも次々に掛け合いのように歌が続きます。日本人は寂しいですね。歌えても一番ぐらい。お母さんは、子守唄や日本の素晴らしい歌をどんどん歌い聞かせてください。歌詞が難しくて意味なんか分からなくてもいいんです。美しい調べを聴いて育つことが大切なんです。」

何処でコンサートをしても、もり・けんさんは、お母さん方にそうお願いするそうだ。もり・けんさんは童謡の普及活動を長年続けておられる。少し古いが2009年の朝日新聞大阪版に掲載された以下の記事をお読み頂きたい。
http://www1.linkclub.or.jp/~mori-ken/np_asahi_090201.jpg
(もり・けんさんのホームページより転載)

文部省(あえて旧名で)は、童謡を歌詞が難しいからと言って簡単な歌詞に変更したり、古い歌を教科書から削ってきた。長い間歌い継がれる歌には理由がある。いいものは、自然と世代を超えていくものだ。もり・けんさんの思いに私も大賛成である。

嘗ては、日本にも生活の中に歌があった。共同で行う田植えや稲刈りでは歌はつきもので、歌が上手な男はもてたそうだ。歌が生活の中から消えてしまったのは何時からなんだろうか。村の共同体が崩れ、個別化していく流れと一緒なのかもしれない。歌は、大勢が集って歌うものだと私は思う。カラオケでしか歌を歌わないのは、本当に寂しい。

もり・けんさんとはモンゴルで繋がっている。もり・けんさんが初めてモンゴルを訪れたとき、司馬遼太郎の草原の記に登場するツェベグマさん本人と会って感激。以来、モンゴルの子供たちの支援のために20年間通い続け、年に2回、合計40回を越える訪蒙を重ねてこられた。

弊社とは2005年からお付き合いが始まり、現取締役の高嶋達也が担当し、もり・けんさんと行くモンゴル、ネパール、ブータン、ミャンマー、ペルー、アラスカと続き、来年もまた、モロッコやモンゴルへのツアーを企画している。

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是非、もり・けんさんとご一緒に如何でしょうか。

★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。

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