過酷なサッカー

*風のメルマガ「つむじかぜ」630号より転載

サッカー選手は過酷な条件でも戦える体力と精神力が必要だ。37度のテヘランで90分以上戦うのは、いくらスケジュールの都合でもなかなか厳しかったに違いない。日本代表のイラクとの引き分けにあれこれ批判が飛んでいるが、私は、なんであんな暑い中でやるのかと疑問しか浮かばなかった。

野球のように空調のきいたドームのサッカー場はないのだろうか。調べてみると、サッカーは、人工芝だとスライディングしたときに肌が露出しているとやけどするから、天然芝が必須条件になっているそうだ。ドーム型にすると、天然芝の管理が難しく且つコストが掛かりすぎるので、そういうサッカー場は造らないらしい。

しかし、世界には、ドイツ、オランダ、アメリカに各一か所あり、何と、日本にも実はある。

札幌ドームである。札幌ドームは野球場だが、サッカー場にもなる。コンサドーレのホームになっている。なんと、屋外にある天然芝のサッカーフィールドのがそのまま、ドームの中へと移動する。まるでホヴァークラフトのように天然芝のフィールドが浮き上がり、分速4mで移動するのだそうだ。聞いているだけで大変な費用が掛かりそうだ。

国際サッカー連盟(FIFA)には、国際連合加盟国193ヶ国より多い211の協会が加盟している。まさにこれ以上グローバルなスポーツはなかろう。ホームとアウェイでは勝負に大きな差がでるスポーツだから、それぞれの国でやるのが原則。ということは、選手は、世界中で競技をする可能性がある。だから、やっぱり、どんな環境にも負けない体力と強靭な精神が要る。

この年になっては、サッカーなど到底やることはできないが、野球少年として育ったので、どうもサッカーにはそれほどの思い入れがない。小学校の体育の授業でやったサッカーは、戦術も何もなく、ただただボールに群がり前に向かって蹴る。大きく蹴ることができたらそれで満足。そんな具合でしかなかった。

中学生になると、少しはパスらしいこともできるようになったが、所詮、体育の授業。各自の技量が足らず、戦術など組んでもそんな風にはならず、上手な奴が、前の方で頑張っていたような思い出しかない。

次回のワールドカップ予選は、8月末にオーストラリアと日本でやるそうだ。8月末は、まだ暑い。いっそのこと札幌ドームでできないものだろうか。いい環境で、思い切りプレーをさせてあげたいものである。


★弊社代表取締役原優二の「風の向くまま、気の向くまま」は弊社メールマガジン「つむじかぜ」にて好評連載中です。


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