MaaS

MaaS(マース:Mobility as a Service)をご存じだろうか。既に、関東の大手私鉄がこの10月から期間限定で実験を始めている。直訳すると「サービスとしての移動」だそうだが、これだけ聞いても何のことだか分からない。

MaaSとは、「バス、電車、タクシーからライドシェア、シェアサイクルといったあらゆる公共交通機関を、ITを用いてシームレスに結びつけ、人々が効率よく、かつ便利に使えるようにするシステム」(TIME&SPACE:KDDIの情報マガジンより)だそうだ。もちろん、AIが活躍して最適な利用サービスを提案してくれる。

フィンランドのストックホルムでは既に実用化されていて、MaaSアプリ「Whim」で利用できる。①30日間59.7ユーロの「Whim Urban 30」は、電車、バス、トラム、フェリーなど、ヘルシンキ市交通局の全交通機関が乗り放題で、タクシーは10ユーロ分までが利用できる。②30日間249ユーロの「Whim Weekend」は、これに加えて週末のみレンタカーが乗り放題。③月額499ユーロの「Whim Unlimited」は無制限。④利用ごとに決済される「Whim To Go」の4種類がある。(2019年10月現在)

東京に置き換えると、月額およそ6万円でバス、地下鉄、JR、私鉄、タクシー、レンタサイクル、レンタカーなど、さまざまな交通手段を自由に使えるということになる。6万円は決して安くはないが、300万円の車を10年乗るとして、ガソリン代、税金、保険、車検など諸経費を全て考えると、所有する方が損ということになりそうだ。もちろん車は所有して、「Whim Urban 30」の月約8,000円弱という選択肢の方が現実的だ。細かな話になるが、通勤も含まれるとしたら、とんでもなく安い。

これで、鉄道、バス、タクシーは営業が成り立つのか? 自動車は売れなくなってしまうではないか。これから自動運転など新しい技術を使った商品が実用化されるのに、個人所有が減少するのでは、今まで投資した研究費を回収できないのでは?

2018年、トヨタは決済説明会で、「自動車をつくる会社」から「モビリティ・カンパニー」への転換を豊田社長自らが明言した。その目玉が「Autono-MaaS」。MaaSと自動運転車をつなぎ、新しい価値とより効率的な移動サービスの提供を実現するという。その先駆けとなるのが、トヨタとソフトバンクが出資して設立した合弁会社「モネテクノロジーズ」だそうだ。トヨタとソフトバンクでは自動運転の爆発的な普及を予見しており、その鍵がMaaSにあるという見解を示している。(BITDAYSより趣旨転載)

少々抽象的でよくわからないが、それでトヨタは今までのような利益が出るのだろうか。サービスはどんどん安価ないしはゼロに向かって推移している。資源の有効活用になるし温暖化対策にもなるだろう。とても良いことだが、どうもしっくりこない。イメージが先行して分かりにくいものは売れない。これが原則だと私は思うのだが、時代はややっこしい方向に動いている。

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