縁を売る

私の生家は、現在「はと錦」(ハトキン)という菓子屋をやっています。近々、「はと錦」の和菓子、洋菓子の各詰め合わせセットを、弊社のHPで販売しようと準備を進めています。その後は、風カルチャークラブなどでお付き合いしてきた全国各地の方々のご協力を得て、その地の特産物なども扱う予定です。まさに《縁を売る》。

「風はついに菓子まで売り始めたか。大丈夫か?」とご心配されるかもしれませんが、今の状況では、そう思われても仕方がありません。現在、旅行に関しては、全く仕事がありません。6月から国内旅行が少しずつ始まりそうですが、海外旅行となると全く目途が立ちません。それでも、けっして苦し紛れに菓子の販売するわけではありません。社員はほぼ全日休業に入っていますから仕事はできません。雇用調整助成金をもらうにはそうしなくてはなりません。そのうえスタッフはほとんどが副業をしています。

スタッフの負担にならずお客様とつながりたい。大丈夫かと心配してくださる方々に、お礼のご挨拶もしたい。いつかは再開できるだろう旅行の話をしようという案もありましたが、やはりスタッフに負担がかかります。そこで、第一弾として、菓子を売ろうと考えました。菓子をダシにしてお話をする切っ掛けを作りたいと考えています。

「はと錦」は、私の兄が経営しています。「はと錦」と名乗るようになったのは、兄が、東京での修行を終えて父の店を継いだときかからです。私が高校2年生の時でした。それまでは「たばこや」という屋号でした。なんと、明治25年創業ですから128年目を迎える“老舗”です。とはいっても、京都の和菓子屋のような格好のいいものではなく、商店として128年やってきたということです。「たばこや」の屋号は煙草を売っていたことに由来しますが、私が子供のころは、既に、たばこ販売の権利を手放しており、祖父母と親夫婦の家族労働で、餅まんじゅうを製造販売しつつ、煎餅や袋詰菓子、チョコレート、チューインガムなどを販売するよくある街の菓子屋でした。

「はと錦」になってからは、洋菓子も製造販売するようになり、今では従業員も10人以上はいる商店に成長しています。ただ、今回のコロナで売り上げは半減。苦しい状態が続いています。南信州は、果物の産地としても有名で、特に干し柿は市田柿として全国に知れ渡っています。地産地消を謳い頑張っています。

今月中にもご案内したいと考えています。どうぞ、ご期待ください。

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