白百合酒造

先週、田舎に帰ろうとしたら「東京から弟が帰ってきて、もしコロナに感染したら村八分になる。商売もできなくなるから今はダメだ」と強く断られたので、以前から予定していた勝沼行きも、ご迷惑をかけてはいけないと思い断念しようと白百合酒造の内田多賀夫社長に連絡を入れた。すると、是非来てくださいとおっしゃるので、お言葉に甘えて10/15(火)朝10時に塩山到着の“かいじ号”で勝沼まで行ってきた。

「ワインは売れませんよ。ワインブームといわれていますが、日本の全酒類消費量に占める割合はわずか4.27%(2018年国税庁発表)に過ぎない。原さんに売れますか?」まるで私がワインの大量販売を目指して意気込んで乗り込んできたかのように勘違いなさったのだと思う。

風の旅行社は、海外旅行の中で0.01%にも満たないシェアのネパールやモンゴル、チベット、ブータンなどのマーケットを扱い、且つ、その狭いマーケットの中でも10%ほどの顧客に買っていただけるツアーに絞って商品づくりをしてきたと説明した。大量販売などそもそも考えていないし、私が好きな甲州ワインの良さを伝えたいと思って来たと説明した。

さらには、風の縁shopのパンフを見せて、大量流通には乗らない丁寧な仕事をしている商品を縁あって扱っていること。6月から始めたこの仕事を通して、作り手の顔が見える商品を扱うことの面白さ・素晴らしさを語った。すると漸く分かっていただけたのか、テイスティングも交えながらワインのあれこれを約5時間もかけて話してくださった。

「ワインだけなんです。水も何も入れず原料だけで作れる酒は。しかも、その土地で取れた材料のみを使ってその土地で作る酒は、実はあまりないんです。日本酒も、ビールやウィスキーも水を沢山使いますし、原料は別の土地のものだったり輸入品だったりします。私はその土地にこだわりたいんです。そもそも、葡萄酒作りは業ではなく、ぶどうを作っていれば自然に葡萄酒ができるんです。それを酒税法などで国が管理するから、面倒になって葡萄酒を作らなくなったり、統合が繰り返されてワイナリーが業として成り立つようになったんです。最近は、妙なことに日本ワインとラベルに書くようになったが、私から言わせると逆ですよ。外国産にフランスワインとかチリワインとか書いて、何も書かないのが日本ワインのはずなんです」目からうろこの楽しい話が続きあっという間に時間が経った。話は尽きないが昼も大分過ぎたので、酒販免許取得申請の折のご協力をお願いしお暇することにした。

駅まで送って頂く道すがら、ほうとうをご馳走になった。私も、カボチャの入ったほうとうが以前から好きで、この日も昼には駅前あたりで、ほうとうを食べて帰ろうと思っていたので、つい嬉しくなってまた話し込んでしまった。「ほうとうは、家庭では大鍋で煮て各自が椀に盛って食べるんです。決して、一人用の鉄鍋なんかに入れては作りません。実は、鍋に残った翌日のもが一番美味しいです」。いやはや、内田さんが話すと、ワインもほうとうも一緒で実に美味しそうである。

甲州ワインを風の縁shopで扱えるのは4月ごろになるだろう。秋には、ワイン祭りを毎年開いているそうだ。来年、無事開かれたら、是非行ってみようと思う。

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