旅行が本格化する可能性

立憲民主党が4月12日、議員立法で「観光事業持続化給付金法案」を衆議院に提出した。観光関連業者がコロナで失った売上げの一部を補償しようという案だ。予算規模は約1兆3000~4000億円で、Go Toトラベル予算とは別に財源を確保するよう求めている。

提出者の小宮山泰子衆院議員は、「新型コロナ感染症が広がり、Go Toトラベルは止まり、また今まん延防止の対策がとられる中で、観光産業は大変厳しい状況に陥っている。既に旅行の自粛、修学旅行などを含めた延期や中止が続いて1年以上経つ(中略)」。「今やるべきことは、Go Toトラベルの再開ではなく直接的な支援」だと説明した。また、「Go Toトラベル自体を否定するものではない。これはコロナ収束後の需要喚起のために大変意義がある」として、Go To再開までの間、観光産業を支えるために給付金が必要だと訴えた。(以上、旅行通信2021年04月13日号より筆者要約)

議員立法だから与党が党議拘束をかけず、与党から賛成する人が出てきたら成立する可能性もあるが、滅多に議員立法は成立しないのが現実だ。まして、このように巨額の予算を必要とする場合はさらに難しいだろう。穿った見方をすれば、選挙向けに言っただけで終わってしまうかもかもしれないが、観光産業の窮状を少しでも理解し支援しよう、という声を上げて頂いたことには感謝したい。

Go Toトラベルを6月には再開したいと国土交通省も私たち旅行会社も考えているが、果たして世間が許すだろうか。ましてや、6月はオリンピック前である。旅行が感染拡大の直接の要因かといえば、科学的には証明されていないが「人が動けば感染が拡大する」ともいわれている。もしGo Toトラベル再開と感染拡大が重なれば、政府の失敗と批判されるに違いない。そうしたら、オリンピック・パラリンピックにも影響が出るし、9月の衆議院選挙の行方も分からなくなる。

どう考えても、秋以降に高齢者のワクチン接種が完了し、一般の人のワクチン接種が始まらないと国内旅行が本格化することはないだろう。しかし、逆に言えば、本格化する可能性があるということだ。そこに一縷の望みをかけたい。

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