春の志明院

花と緑に迎えられて山門をくぐると幽玄の世界が始まる(志明院)

花と緑に迎えられて山門をくぐると幽玄の世界が始まる(志明院)

春の志明院に弊社の人気講座「地質学の旅」で行ってきました。志明院は鴨川の源流の地とされ、今でこそ車でアクセスできる京都市内の一部とはいえ、上賀茂神社から京産大グランドを過ぎたあたりから車幅も狭くなり、少し前まではなかなか人を寄せ付けないような場所だったと推察されます。役行者開山といいますから歴史は深く、修験道や御所との関わりも深いようで、最近は司馬遼太郎さんのお気に入りの寺院として、または「もののけ姫」着想のきっかけになった寺として知られていて、さらに講師の田中宙先生のご実家のあるところでもありましたので、行ってみたかった場所の一つでした。
その後、寺院は空海によって再興した歴史がありとっても由緒正しいお寺様で、この時期足元には豊かな苔、頭上には緑濃い巨木、山門には立派なシャクナゲの木、そして断崖に祀られた歌舞伎の演目「雷神不動北山櫻」の舞台となった護摩洞窟や薬師如来様。当日はあいにくの小雨。でもそれがかえって、少しかすんだ新緑と断崖の風景が、ドンカンな私でも霊験あらたかな気配を感じさせてくれました。なぜ役行者や空海が行場としてこの地を選んだのか、地質との関わりからお話しいただいたり、その後鴨川上流の特徴的な石を観察したり、講師の昔話も時折織り交ぜていただきながら、叡電の駅まで踏破。充実の1日でした。志明院は「ひたれる」お寺さまで、お勧めです。

講師:田中宙先生の案内する地質学の旅はこちら
今年はすでに定員になっていますが、来年も継続予定です。乞うご期待。


志明院山門下の石段

この地域で産する赤チャート石が山門への石段にも使われている

春の志明院山門のシャクナゲ

雨を受けて華やかな春の志明院山門のシャクナゲ

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