ジョムソン方面のルート状況を確認すべく現地を訪れた古谷による、レポート続編です。
 カリガンダキ川沿いの村タトパニ〜ベニの状況をお届けします。
タトパニの位置
 
▼6/8 タトパニ
 ネパール人にも外国人にも人気のある温泉地だが・・・
 悲しいことに、今は誰もいない。
 今だったら、この露天風呂を独り占めできる!が、この先に行かねばならず、、、入浴はあきらめるしかない。
 がらがらの露天風呂(タトパニ)
がらがらの露天風呂(タトパニ)▼タトパニ~ベニ
 カリガンダキ川沿いのタトパニまでの道は、崩壊箇所も無くスムーズに来れた。
 問題はこの先、バイシャリ付近の通行止めが、どのような状況かだ。
 いつもと変わらない道を走行していると、大型バスが故障をして足止めされている。もう少し横で止まってくれれば良いのだが、完全に道をふさいでしまっている。修理には時間がかかりそうとのことだったので、致し方なく通行止めの地点まで歩いていくことにする。
 タトパニへ向かう道中は、崩壊箇所も無くスムーズに通過
 タトパニへ向かう道中は、崩壊箇所も無くスムーズに通過 ここより通行止め(タトバニ側より)
ここより通行止め(タトバニ側より) しばらく歩くと前方に大きな土砂崩れが見え始める。規模から見ても、その被害は想像以上に甚大そうだった。。
 通行止めの場所から、道とは言い切れない踏み跡を進む、その崩壊現場を見て思わず唖然。。。崩壊した岩壁は高さにして500m以上はあるだろうか、その岩壁の多くが崩壊している。そしてカリガンダキ川に覆おう様に大量の土砂が落ちていた。
 崩壊現場
崩壊現場 大量の土砂に覆われたカリガンダキ川
大量の土砂に覆われたカリガンダキ川 今も、崩落は続いている。落石に気をつけながら足早に通過する。
 通行止めの区間は、歩行時間にして30分位だろう。とはいへ、あまりにも安全とは言いがたい道の通過だったため、もっと時間が経っていたようにも思えた。
 通行止め区間の道
通行止め区間の道 この崩落による被害は、崩落した土砂によってカリガンダキ川が堰き止められた事にあった。雨によって水嵩が増し付近の村を飲み込んでしまった。
 その後、雨も減り一時的に水量も少なくなったが、これからが本格的な雨季。早々に土砂を取り除かないと、この付近に湖が出来てしまいそうである。
 いずれにせよ、近隣の村の人達には未だ未だ予断が許されず、苦しい生活が続いている。
 尚、直ぐに赤十字によって避難村が建設され何とか村人達も生活は出来ているものの、本格的な雨季が迫る前にもっと安全な場所への移動が必要だと、ネパール政府も通達を出しているとのこと。
 この崩壊によっての人的被害が無かったのは、不幸中の幸いかもしれない。
 
▼ベニ
 ベニの町も、震災被害はほぼ無かった。古い家屋が1件、半壊になった程度とのこと。
 震災被害が激しい場所と、そうで無い場所。この差をはっきりと見せ付けられた1日だった。
古谷からのその他のレポート
 
古谷のネパール・レポート1(タメル地区/ポカラ/アスタム村/ダンプス)
 
古谷のネパール・レポート2(ムクティナート〜マルファ〜ナウリコット〜タトパニ)
 
古谷のネパール・レポート4(ベニ~ポカラ~カトマンズ)
 
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